2020年11月7日、東京競馬場で京王杯2歳ステークス(GⅡ/芝1400m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるリフレイム、モントライゼ、ブルーシンフォニー、リンゴアメ、レガトゥスらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にする。
目次
京王杯2歳ステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着は2回、3着も2回。単勝1倍台でもそこまでの信用はない。勝ち馬を探すとなると安直に1番人気からというのは危険か。
今年は久しぶりのフルゲートなので、人気の妙味になりそうな馬も出てきそうだ。取捨選択を大事にしたい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 新馬・未勝利組の取捨選択
前走新馬(2- 1- 0-11)
勝率 14.3% │ 複勝率 21.4%
前走未勝利戦(0- 2- 3-20)
勝率 0.0% │ 複勝率 20.0%
2歳重賞は基本的に新馬と未勝利組の成績をチェックすべきで、重賞によって結果が異なる。京王杯2歳ステークスで見ると、どちらもそこまでの信用はなく、若干新馬寄りか。
新馬組はすべての馬が1400メートルを使った組、2人気以上、コンマ2秒以上の勝利が条件となりそう。未勝利組は距離短縮組もいるが、タイム差をつけての勝利が目立つ。
レガトゥスはタイム差なしの勝利、タイムもそこまで強調できるわけではなかった。ちなみに該当馬はユングヴィとストライプぐらいで、どちらも伏兵人気である。
予想参考データ② 前走重賞組の取捨選択
ここで強いのは重賞組で、ここ数年では函館2歳ステークスと小倉2歳ステークスのいずれか。この2つの傾向を探りたい。
ここ数年のトレンドである函館2歳ステークス組は4人気以上、3着以上が条件。ちなみに前走4人気だった馬ビアンフェは函館2歳ステークスを勝っているので、できれば3番人気以上で3着以内がほしい。
小倉2歳ステークスはここ数年で限れば1着だった馬しか来ておらず、3番人気以上で着差もつけていた。リンゴアメは前走10番人気、モントライゼは2着、ブルーシンフォニーは前走新潟2歳ステークス。見事にデータから外れており、上位馬総崩れも視野に入る。
予想参考データ③ 牝馬の取捨選択
リフレイムにとってデータ上、克服したいのが牝馬の成績だ。実は過去10年で26頭参戦し、わずか2頭しか2着に入っていない。2018年のアウィルアウェイと2016年のレーヌミノルのみだ。
この2頭の共通点だが、オープン特別以上のレースで強い競馬を見せていた点だ。この点、リフレイムは確かに強い競馬を見せたが、気性が激しすぎて、ある意味強かったが安定感を感じさせない。
実際、東京の芝1400メートルの2歳戦の勝ちタイムは、実は新馬戦とコンマ1秒しか変わっていない。去年を見てもリフレイムの勝ちタイムは遅い方だ。コンマ8秒差の勝ちはフェイク的な強さかもしれない。
2020年の危険な人気馬は?
リフレイムは人気になる見込みだが、勝ちタイムが平凡に見える。2010年まで1勝クラスもしくは500万下の東京芝1400メートル、良馬場でのタイムを比較してもやはり遅い。タイムが全てではないが、フルゲートでどうなるかも不安が残る。京王杯2歳ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、リンゴアメは2つ目の消しデータに合致している。前走は丹内祐次騎手がうまく乗ったが、丹内騎手の地元函館から東京へと舞台を移す。条件は人馬ともにいいとは言えない。
反対にモントライゼは危険なデータに一つも当てはまらない。すべて稍重か重で走っており、良馬場がどうかは疑問だが、これだけ周りの人気馬にケチがつくのなら、ここ3戦それなりにやれてきたこの馬から勝負するのがいいだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのは、モントライゼと言えそうだ。