かしわ記念2018の競馬予想データ分析…4つの注目点から浮上する激走馬とは?

2018年5月2日、船橋競馬場でかしわ記念(JpnI/ダート1600m)が行われる。ノンコノユメ、ゴールドドリーム、インカンテーション、モーニン、ベストウォーリアらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

中央競馬でも目黒に競馬場があったことを記念するGⅡ・目黒記念があるように、千葉県柏市で競馬が行われていたことを記念して船橋競馬場で行われるようになったレースが、かしわ記念だ。中央・地方交流重賞となってからは徐々に格付けが上がっていき2005年以降はGⅠとして行われるようになった。

国内でのダートGⅠは2月のフェブラリーS以来となり、ドバイ遠征していない有力馬はこの間に休養を入れ、かしわ記念の後、6月の帝王賞などの大レースを目指していくことが多いレースでもある。

配当傾向を過去10年で見てみると、実力馬が揃うことから人気どおりの結果を残すことも多く過去10年の三連単の配当で万馬券は3回のみ、三連複での万馬券は1度もなく1000円未満の配当も6回あるなど堅いレースとしても知られている。2018年もこれまで同様の堅い決着となるのか、一転して荒れた決着となるのか。

今回は過去10年のかしわ記念の結果を元としてデータ分析する。


目次

注目点① 軸は単勝3番人気まで、相手は6番人気までから選択!

かしわ記念と言うと単勝1番人気が3着以内に堅実に走るレースとして知られていたが、2016年の単勝1番人気馬モーニンは8着、2017年のベストウォーリアは4着と2年連続して馬券圏外に敗退している。

また、単勝1番人気は過去10年で見た場合、2010年のエスポワールシチーのみが勝利できていて2番人気が5勝、3番人気が3勝という結果になっている。

それでも単勝1番人気から3番人気まで1頭も馬券圏内に入れなかったことは1度もなく、軸馬の選定にあたっては上位人気馬から検討が必要だ。

また、単勝4番人気以下でも6番人気までは馬券圏内に入ってくることがあることから、相手としては6番人気までの馬を検討対象としていいだろう。

人気別集計 かしわ記念 過去10年

人気着別度数勝率連対率
1番人気1- 4- 3- 2/ 1020.0%80.0%
2番人気5- 0- 2- 3/ 1040.0%70.0%
3番人気3- 1- 1- 5/ 1030.0%50.0%
4番人気1- 1- 2- 6/ 1010.0%40.0%
5-9番人気0- 4- 2- 43/ 490.0%12.2%
10番人気以下0- 0- 0- 29/ 290.0%0.0%

集計期間:2008年 ~ 2017年

注目点② 軸馬は前走GⅠ・フェブラリーS組から

過去10年で3着以内に入った延べ30頭中17頭と実に6割近くが前走でGⅠ・フェブラリーSを走っていて、該当馬が1頭もいなかった年は1回もない。

また、フェブラリーSでの着順は問わず、昨年のかしわ記念優勝馬コパノリッキーはフェブラリーSでは単勝6番人気14着、かしわ記念3着馬モーニンはフェブラリーSで単勝3番人気12着と二桁着順からの巻き返しとなっていることも特徴だ。

さらには、昨年のかしわ記念2着馬インカンテーションは前走GⅢ・マーチSを単勝10番人気で勝利しているが2走前はフェブラリーSで単勝15番人気13着という結果になっていた。

今年の出走予定馬で今年のフェブラリーSに出走していた馬は以下の4頭でこの中から軸馬を検討すればいいだろう。

フェブラリーS  1着 ノンコノユメ
フェブラリーS  2着 ゴールドドリーム
フェブラリーS  3着 インカンテーション
フェブラリーS 10着 ベストウォーリア

注目点③ リピーターには要注意!

ダート重賞にはありがちだが、同じ馬が何年にも亘って3着以内に入ることが少なくない。

ダートでは比較的長い間一線級として活躍する馬が多いことや、小回りの特殊なコース形態で走るため、コース適性の有無が重要な要素の一つになっていることがあげられる。

過去10年で見てもコパノリッキーが2014年1着→(2015年未出走)→2016年1着→2017年1着と3勝しているし、エスポワールシチーに至っては2009年から2012年にかけて3勝3着1回と4年連続3着以内と息の長い活躍を見せている。

今年は2015年2着→2016年3着→2017年4着と着順は年々下がって入るものの好走を続けているベストウォーリアが出走する。

注目点④ 枠順よりもレース展開予想が重要!

船橋競馬場のダート1600mのスタート地点から最初の1コーナーまでは250mほどしかなく、下級条件戦の場合には内枠先行馬が有利になるコースとして知られている。

ただし、過去10年のかしわ記念の結果を見ると1枠よりも5枠や7枠が優秀な成績となっていることからわかるように、枠順よりも先手を取ることができる馬の能力を優先したほうが良さそうなことがわかる。

また、昨年2017年に優勝したコパノリッキーは1枠1番だったものの先行せず、6番手追走から直線のみで差し切っているように距離ロスを避けた内枠の追走馬でも馬の能力次第では挽回することが十分可能なコースとなっている。

これらの傾向から枠順確定後にレース展開を予想することも必要だ。

枠番別集計 かしわ記念 過去10年

枠番着別度数勝率複勝率
1枠2- 2- 0- 6/1020.0%40.0%
2枠0- 2- 0- 8/100.0%20.0%
3枠0- 1- 1-10/120.0%16.7%
4枠0- 0- 2-13/150.0%13.3%
5枠4- 3- 0- 9/1625.0%43.8%
6枠1- 0- 1-15/175.9%11.8%
7枠3- 1- 5-10/1915.8%47.4%
8枠0- 1- 1-17/190.0%10.5%

集計期間:2008年 ~ 2017年

まとめ

本原稿は枠順確定前の段階で執筆しているため、はじめの3つの注目点からまずは軸馬として最適な上位人気馬として次の3頭が該当する。

ノンコノユメ
ゴールドドリーム
インカンテーション

最後に、それ以外の相手だが単勝6番人気までに入りそうな残りのJRA所属馬2頭と地方馬では上位人気に食い込む可能性のある次の1頭が該当する。

オールブラッシュ
ヒガシウィルウィン
モーニン

後は、冒頭で触れたように元々堅い配当が多いレースであることから、枠順や予想されるレース展開、単勝人気なども確認の上、最終検討を加えていくのがいいのではないだろうか。

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