2018年11月25日、東京競馬場でジャパンカップ(GⅠ/芝2400m)が行われる。アーモンドアイ、サトノダイヤモンド、シュヴァルグラン、キセキ、スワーヴリチャードらが出走する。
今回は馬券を組み立てていく上で欠かせない「軸馬」に関して考察していこう。最強馬決定戦を予想していく上で見逃すことのできない軸馬発掘ファクターに該当する馬とはどの出走馬なのか? 一つ一つ解説しながら見ていくことにしよう。
なお、今回対象となるのは当日10番人気以内に支持された馬のみとする。
目次
ポイント1 中心は3、4、5歳馬
まずは絶対的な条件として「3、4、5歳馬が中心」「6歳以上は不振」という条件が挙げられる。
ジャパンカップは古馬最強馬決定戦だ。古馬3冠の中でも最も重視されるタイトルであり、生産者が最もほしいタイトルでもある。
有馬記念は小回りの芝2500mというコース設定に加えて極寒期に行われるため、紛れが起こりやすい。また、レースの人気に比べて「有馬記念馬」という肩書は種牡馬になった際の武器として弱い。だから生産者にとって「ジャパンカップ>有馬記念」という構図になりやすい。
天皇賞秋に関しては権威あるタイトルであることは間違いないものの、ジャパンカップに比べるとやはり見劣りしてしまう。近年は秋古馬3冠レースの全てに出走するために天皇賞秋をジャパンカップのステップレースとして使う陣営も少なくないほどだ。
要するに現役最強候補の馬たちが最高のコンディションで最高のモチベーションのもとに出走してくるのがジャパンカップというレースなのだ。だからこそ、ピークを過ぎた6歳以上の高齢馬は通用しない傾向にある。
実際、6歳以上の成績は(0−0−0−9)と全く振るわない。
3〜5歳馬を狙うのがジャパンカップの鉄則なのだ。
ポイント2 前走の上がりに注目
前走でどんな競馬をしているかも重要な要素になる。
前述の通り、ジャパンカップは現役最強馬決定戦だ。だからこそ、中途半端な実力では通用しない。
そこで注目したいのが前走の上がり順位だ。
上がり順位がいいということは着順にかかわらず「最後まで伸びている」ということを意味している。
一方、上がり順位が悪い馬は着順にかかわらず「バテている」可能性が高い。
ジャパンカップは直線の長い東京競馬場で行われる芝2400m戦だ。この舞台設定で最強馬候補が集まってくるのだから、直線でバテるような馬に出番はない。
実際、前走で上がり順位が6位以下だった馬は(1−2−1−23)と全く振るっていない。
基本的に5位以内の脚を使っていなかった馬は勝負にならないと考えて良さそうだ。
ポイント3 内枠有利が鉄則
ジャパンカップは最強馬決定戦であり、少しのロスが勝敗に大きく影響してくる。
ではどんなことでロスが生じるかというと、最もシンプルなのが枠順の影響に伴う距離ロスだ。東京芝2400mは東京競馬場を一周する。コーナーを4回回る。
つまり、外枠の馬は終始外外を回って大幅に距離ロスするリスクを常に抱えていることになる。
実際、1〜3枠に入った馬の成績は(6−3−5−20)で複勝率は41%だ。回収率も単複合計で100をオーバーしている。基本的に内枠の馬を狙って損はないのである。
軸馬ファクターまとめ
ではここまで見てきた条件をまとめてみることにしよう。
・10番人気以内
・3、4、5歳馬
・前走上がり5位以内
・1〜3枠
この条件に合致した馬の成績は(5−2−4−7)となる。
さらにここから、前走が海外かつ出走間隔が3週間以内という強行ローテで参戦してきた2頭を除外すると……
( 5- 2- 4- 5/16 )
勝率 31.30% │ 単勝回収値 237
複勝率 68.80% │ 複勝回収値 156
好走率は約7割、回収率も200に届くほどの成績になる。まさに驚異的と言っていい数字だろう。
軸馬ファクターの該当馬は?
今年の出走馬を見ていくと、条件に合致するのは……
アーモンドアイ
サトノダイヤモンド
この2頭となる。
この条件に合致する馬は軸にするにせよ、相手にするにせよ、無視できない存在になるわけだ。