(C)Yushi Machida

“最弱世代”の汚名を返上するために――。

2017年11月26日、東京競馬場でジャパンカップ(GI/芝2400m)が行われる。キタサンブラック、レイデオロ、サトノクラウン、シュヴァルグランらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

注目されるのが、今年の日本ダービー馬レイデオロだ。ダービーを制し、神戸新聞杯でもライバルたちを一蹴した実力馬が古馬との真っ向勝負に挑む。現3歳世代は“最弱世代”と呼ばれることも少なくないが、ここに来て3歳馬が古馬GIで活躍し、流れが変わりつつある。

果たして、レイデオロはこの波に乗り、世代の評価を覆すことができるのか? 検証していくと、そのためには大きな障壁を乗り越えていかなければならないことが分かった。


キングカメハメハ産駒の呪縛

というのも、キングカメハメハ産駒の牡馬は今まで一度も、2400m以上の古馬GIで一度も一着入線したことがない。

2400m以上の古馬GI(0−2−5−28)

ローズキングダムが2010年のジャパンカップを勝った実績があるものの、この年はブエナビスタの降着があった。ローズキングダムは2着入線。(着差を考えると、不利がなかったとしても1着になれた可能性は低かったと言わざるを得ない)

ジャパンカップでは、他にもラブリーデイ(1番人気3着)やルーラーシップ(2番人気3着)といった実力馬が制覇に挑んだが、いずれも勝ち切るまでには至っていない。

要するに、レイデオロはキングカメハメハ産駒の牡馬として、史上初の快挙を成し遂げなければならないのだ。

キングカメハメハ産駒の距離適正

キングカメハメハは優秀な種牡馬で、様々な路線に一流馬を輩出している。もっとも、歳を重ねれば重ねるほど、短距離で結果を出す方向にシフトしていく傾向が見られる。

実際、牡馬の代表産駒はスプリント王のロードカナロアであり、牝馬はヴィクトリアマイルの覇者アパパネだ。後者は能力の高さで牝馬3冠を制したが、古馬になってからは距離適性が短距離にシフト。結果、中距離路線で勝鞍を挙げることはできなかった。

ダービー馬のドゥラメンテは古馬になってから中距離GIを勝てなかった。ルーラーシップにしても、唯一のGIタイトルは2000mのクイーンエリザベス二世カップ。ジャパンカップや有馬記念で勝ち切ることはできなかった。ラブリーデイも同様で、天皇賞秋を制したものの、ジャパンカップと有馬記念では人気を裏切ってしまった。

レイデオロは血統の壁を打ち破るか?

レイデオロが有力馬の一頭であることは間違いないが、“血の呪縛”を打ち破る必要があることがわかった。

果たして、古馬を交えた戦いで栄冠を手にすることはできるのか? 一つ確かなことは、もし彼が一着でゴール板を駆け抜けた場合、“最弱世代”の評価は覆るだろう、ということだ。

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