ホープフルS2017の競馬予想分析…トライン、大駆けへの3つの注目点とは?

2017年12月28日、中山競馬場でホープフルステークス(GI/芝2000m)が行われる。ルーカス、ジャンダルム、タイムフライヤー、フラットレー、サンリヴァル、ナスノシンフォニー、シャルルマーニュらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

牡馬クラシック第1弾皐月賞と同距離同コースで行われるホープフルステークスは今年からGⅠに昇格し、クラシックを占う上でもより重要な一戦に位置づけられることになった。

元々2013年まで阪神競馬場で年末に行われていたラジオNIKKEI杯が中山競馬場へ場所を移すとともに、これまで有馬記念当日に行われることが多かった2歳限定のオープン特別ホープフルステークスと一緒になる形で2歳中距離路線として整備が行われた。

ここでは今回の出走予定メンバーの中でディープインパクト産駒として唯一の参戦となるトラインに注目して好走への条件などを述べていく。


目次

条件① 今回も逃げるのか?

トラインは前走、11月26日京都競馬場外回り1800m15頭立てで行われた新馬戦に単勝2.4倍の堂々1番人気で出走した。

レースはスタートからスムーズに先手を取ることができたトラインが、自分のペースで逃げることができ、直線を向いても先頭を維持し、2着に入ったドレークに並ぶこともさせずに0.5秒、3馬身差の快勝となった。

レース後、騎乗した北村友一騎手はトラインについて、レースに行くまでの段階で元気で幼い面を見せていたので、その点に関しては成長してほしいものの、乗りやすく追ってからの脚は期待通りであった旨コメントしている。

また、陣営も体も気持ちも大人になればさらに強くなるとのコメントを残しているが、ホープフルステークスではなかなか逃げ馬が残れないという結果になっている。

オープン特別時代まで含めても、逃げ馬で勝利を飾ったのは2005年7頭立てで行われた際のニシノアンサーまで遡り、その後馬券圏内に入ることもなく12連敗中となっている。

これまでのデータを覆すような逃げ切り勝ちを見せるのか、将来を見越して逃げ以外の戦法をとるのかに注目しなければならない。

条件② 北村友一騎手と中山競馬場の相性は?

本稿執筆時点では新馬戦同様に北村友一騎手がトラインの鞍上となる予定になっている。

北村友一騎手はデビュー12年目の今年(2017年)、自己最多となる65勝をあげ、勢いに乗っているジョッキーだが関西所属ということもあり中山競馬場での騎乗成績はあまりよくない。

騎手:北村友一  中山競馬場 芝2000m

騎手着別度数勝率複勝率
北村友一0- 1- 0-10/110.0%9.1%

集計期間:デビュー以来全成績

2着の1回は今年の1月に行われたGⅢ京成杯でガンサリュートに騎乗した際の結果で、それまではGⅠ皐月賞2回を含めて10連敗中だった。

騎手:北村友一 中山競馬場 芝コース

騎手着別度数勝率複勝率
北村友一2- 2- 1-42/474.3%10.6%

集計期間:デビュー以来全成績

中山競馬場の芝コースに対象を広げても、好成績とはいえないが、勢いに乗っている今、北村友一騎手がどのような騎乗でトラインを導くかに大いに注目したい。

条件③ 唯一のディープインパクト産駒

2010年以降2歳リーディングサイアーをほぼ独占(2015年のみダイワメジャー)しているディープインパクト。

今年も既に12月18日現在で97頭の産駒が出走し45頭(52勝)の勝馬を既に輩出していて2位のロードカナロア29頭(35勝)に大差をつけている。

ホープフルステークスにおいてもディープインパクト産駒は優秀な成績を残していて
2014年の勝馬シャイニングレイ、2015年の勝馬ハートレーとGⅡになってからの3年間で既に2勝している。

今年はトラインのみがディープインパクト産駒としての出走となるが、その血をいかして好走できるかどうかは大きな鍵となる。

まとめ

ここまでトラインの好走の鍵を探ったが、無敗馬とは言え、ルーカス、ジャンダルム、タイムフライヤーなどと比べると戦前の評価はあまり高くない。

しかし、戦前の評価を覆すようなレースができた時、クラシックへ向けての大きな扉が開くことになる。

自ら扉を開きに行くことができるかどうかに注目したい。

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