2018年5月19日、京都競馬場で平安S(GⅢ/ダート1900m)が行われる。テイエムジンソク、グレイトパール、ミツバ、サンライズソア、コスモカナディアン、クインズサターン、トップディーヴォ、ナムラアラシらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
配当傾向を過去5年で見てみると、単勝1番人気が3勝しているものの、三連単は2016年を除きすべて万馬券、2014年は100万円を超える配当、昨年も単勝1番人気→6番人気→15番人気の組み合わせで236,010円と高配当の結果となった。
2018年も従来の傾向通りの荒れた決着となるのか、2016年のように一転して人気サイドの決着となるのか。
開催に際し、競馬TIMES編集部では予想の参考になりそうなデータをいくつかピックアップして紹介する。人気、血統、枠順、ローテーションなど、予想のポイントになりそうなデータとは?(対象データ:2013年~2017年に行われた平安S)
目次
ポイント1 極端な人気薄は消し!
平安Sだけでなく、地方交流重賞も含めたダート重賞では人気も実力も兼ね備えた馬が活躍することが多い。ただし、三連単の配当で万馬券となる年が多いことを考慮すると、上位人気馬が人気実力共に拮抗している中での結果と考えられる。したがって、人気別に集計した場合、単勝9番人気以下になるような馬の成績は奮わない。
人気 | 着別度数 |
---|---|
9-16人気 | 1- 0- 1- 37/ 39 |
人気 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
9-16人気 | 2.6% | 5.1% | 192 | 101 |
単勝9番人気以下で3着以内に入った馬の配当が単勝・複勝共に高配当だったため回収率は100%を超える結果となっているが、勝率・複勝率は共に低く基本的には消しと判定していいだろう。
※以降、8番人気以内を対象に集計
ポイント2 母父・ニアークティック系・ネイティブダンサー系以外は消し!
血統からポイントを探すと母父・ニアークティック系・ネイティブダンサー系以外の出走馬の成績が奮わない。ニアークティック系といえば現在の代表種牡馬はトランセンドだが、「ダート」「中距離」が得意条件、また、ジェイドロバリーやエルコンドルパサーなどの母父・ネイティブダンサー系も「中距離」適正が高いことから、平安Sでは結果を残せている。
母父系統 | 着別度数 |
---|---|
ニアークティック系・ネイティブダンサー系以外 | 1- 1- 0-15/ 17 |
母父系統 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ニアークティック系・ネイティブダンサー系以外 | 5.9% | 11.8% | 8 | 45 |
母父ロイヤルチャージャー系の馬は2013年にニホンピロアワーズが1着、2014年にソロルが2着に入っているが、直近3年では母父ニアークティック系・ネイティブダンサー系以外の馬が3着以内に入ったことは1回もない。
ポイント3 4歳馬は消し!
年齢別で集計すると古馬となったばかりの4歳馬の不振が目立つ。ダート路線では古馬になっても長い間活躍したり、5歳以降に本格化することも芝路線に比べると多いことが5歳馬や6歳馬が活躍できている主な要因であると考えられる。
馬齢 | 着別度数 |
---|---|
4歳 | 1- 1- 0-12/14 |
馬齢 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 7.1% | 14.3% | 17 | 58 |
昨年2017年に単勝1番人気1着に入ったのは川田将雅騎手騎乗の4歳馬グレイトパールで、骨折休養明け初戦となった前走GⅢ・アンタレスSで重賞2勝目をあげたが、裏を返すとそのくらいの素質馬でないと4歳馬で活躍することはなかなか難しいレースと言える。
ポイント4 前走上がり3F1位は消し!
ダート戦のレースだと芝と異なり上がり勝負になることは多いとは言えず、平安Sでは前走で最後の600m/上がり3Fが1位だった馬が結果を残せない傾向にある。
前走上がり3F順位 | 着別度数 |
---|---|
1位 | 0- 0- 0- 6/ 6 |
前走上がり3F順位 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
1位 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
該当馬が6頭と少ないものの、3着以内に1頭も入れていないのは平安Sの特徴とも言えるため基本的には消しと判定していいだろう。
ポイント5 前走逃げ・後方馬は消し!
最後に前走の脚質からポイントを探ると前走で逃げや後方などの極端な戦法を取った馬は平安Sでは活躍できない傾向にある。京都競馬場ダート1900mは特殊なコースと言えることから騎手の駆け引きも重要な要素となるが、逃げ馬をじっくり見ることができる先行や中団からレースを進められる馬が好走できていることがわかる。
前走脚質 | 着別度数 |
---|---|
逃げ・後方 | 0- 0- 0- 9/ 9 |
前走脚質 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
逃げ・後方 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
前走脚質で消しと判断しなかった中団からレースを進めた馬も過去5年で勝馬は1頭もおらず、ダートでは有利と言われる先行馬の中から検討を進めることが望ましいと言える。
まとめ 消しデータを取り除くと?
では、ここまで挙げてきた消しデータを取り除くと、どのような成績になるのだろうか?
着別度数 |
---|
2- 4- 4- 3/13 |
勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|
15.4% | 76.9% | 64 | 221 |
なんと、好走率は約8割、回収率も140%超を弾き出し極めて優秀な成績となった。
今年はこのデータに該当する馬を軸に添えてみても、いいかもしれない。