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データ的には不安要素が揃っているが……。

2018年12月9日、阪神競馬場で阪神JF(GⅠ/芝1600m)が行われる。シェーングランツ、ダノンファンタジー、ビーチサンバ、メイショウショウブ、クロノジェネシスらが出走する。

新馬とアイビーS(OP)を牡馬相手に連勝中のクロノジェネシス。1800mのレースを連勝してここ阪神外回りで牝馬同士の一戦を迎える格好だ。

前売り時点でも人気の一角になっているが、人気のディープ産駒(ダノンファンタジー・シェーングランツ)に比べると不安要素が多いのも事実。今回はその3つの不安要素について迫ってみたい。


不安要素① バゴ産駒のGⅠでの不振

クロノジェネシスはバゴ産駒であるが、バゴ産駒はこれまでGⅠを含め97回重賞に出走しているが、勝利数は5勝で、GⅠで勝ったのはビッグウィーク(菊花賞)だけだ。さらに、残りの4勝はすべてGⅢとレースの格的にも低いレースが多い。

ビッグウィークに関しても、展開面でかなり恵まれたGⅠ勝利であったのは、ビッグウィークのその後の成績を見れば明らかであると言わざるを得ない。

またもう一つ特徴として、バゴ産駒の重賞5勝の内、上がりが33秒台だったレースは一つもないことが挙げられる。これは、今回レースが行われる阪神マイルGⅠへの適性という意味ではかなりマイナスだ。

このレース、もとより阪神マイル自体が速い上がりの使えるディープインパクト産駒のようなタイプが圧倒的に強い舞台であり、切れ味面で血統的に劣るのは否めない事実だ。

不安要素② 鞍上の勝負弱さ

クロノジェネシスの鞍上はデビューからの二戦に続いて北村友一騎手。ローカルでの活躍が目立つジョッキーで、近年はローカルでの主要牧場勢(ノーザンF)の主戦として勝ち星を伸ばしている。

反面、中央場所――特にGⅠでは全くといっていいほど結果が出ていないのは事実だ。

これまで、中央で行われたジーワンに43回騎乗しているものの、馬券になったのは2009年の高松宮記念(3着)と今年のヴィクトリアマイル(3着)だけである。今年の秋華賞では2番人気を集めたラッキーライラックに石橋脩騎手の代打という形で騎乗したものの、9着と期待を裏切ってしまった。このように、鞍上からも妙味は薄くなってしまう。

不安要素③ マイル経験がないのはマイナス

過去10年の連対馬を見てみると、ほとんどの馬にマイル経験があった。勝ち負けはさておき、マイルの距離を経験しているのは連対資格として重要である。

マイル経験がなくこのレースで過去10年で連対したのは4頭についても見てみることにしたい。

【パターン1】 1400m以下での好走実績あり

2011年2着アイムユアーズ ファンタジーS1着(京都芝1400m)
2012年1着ローブティサージュ ファンタジーS2着(京都芝1400m)
2012年2着クロフネサプライズ りんどう賞1着(京都芝1400m)

京都の軽い芝で先行力を生かして勝利したタイプで、スピードの裏付けがあるパターンになる。

【パターン2】 ソウルスターリング

ソウルスターリングはデビュー戦1着(芝1800m)、そしてその後のアイビーS(芝1800m)を連勝してこの阪神JFに望み、完勝を果たした。実は、このパターンはクロノジェネシスと一緒なのである。

そう考えるとクロノジェネシスがソウルスターリングと同じパターンに当てはまるのではないかと考えることもできるかもしれないが、アイビーSの相手を考えると若干認識が変わってくるだろう。

ソウルスターリングのアイビーSの2着は、後にマイルCSを制し今週の香港マイルに挑むあのペルシアンナイトなのである。対して、クロノジェネシスが前走で下したコスモカレンドゥラ以下にそれほどのポテンシャルがあるとは現時点では考えにくい節があり、強調材料とはいい難い。

まとめ

以上、クロノジェネシスが抱える3つの不安要素について解説した。クロノジェネシス自身の仕上がりはよく、前走の末脚を目についたのは事実だが、このレースに関してという部分では適性的な意味で疑問符がつくのは事実だ。

特に、このレースを含めた阪神マイルはディープインパクト産駒の庭ということもあり、人気二頭の間に割り込むのは至難の業ではないだろうか。

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