2018年12月22日、阪神競馬場で阪神カップ(GⅡ/芝1400m)が行われる。2年前の朝日杯フューチュリティステークスを勝ったサトノアレス、NHKマイルカップ覇者のケイアイノーテック、ヴィクトリアマイルを制したジュールポレールが出走を予定する。GⅠ馬が集まり、面白い戦いが見られそうだ。
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは10年でわずか1回、2着と3着はそれぞれ1回、着外はなんと7回といかんせん信用できない。上位人気もそれなりの信頼度で8番人気の馬が3勝を挙げるなど、馬券を買う際は人気馬の取捨選択が大事になる。
年末の名物レースを作る目的で誕生した阪神カップ、この10年は右往左往した印象だが、面白いレースは多かった。危険な人気馬を見つけていきたい。
目次
データ① 距離短縮馬が熱い!
1400メートルのレースはスプリンターもマイラーも参加しやすいレースとされるが、過去の傾向を見るとマイラーに分がある。マイルチャンピオンシップ組がかなりの結果を残し、2ケタ着順と惨敗した馬3頭で決まったこともある。なので、マイルチャンピオンシップ組はとりあえず残したい。距離短縮組はスプリンターズステークスはコンマ3秒差まで、他の組は重賞連対組、ここを目安にする。
ガルヴァリオ、シュウジ、ダイアナヘイロー、ベステンダンク、ムーンクエイク、レッドファルクスが該当する。リピーター傾向があるのでシュウジ、阪急杯勝ちのダイアナヘイローは残してあとは消し。この1年のレッドファルクスの走りを見ると一時期の勢いはないだろう。今までの主戦だったミルコ・デムーロ騎手が乗らないあたり、シビアな状況なのではないか。
データ② 牝馬には受難!でも例外はある
牝馬は過去10年で延べ21頭が出走したが、1頭も3着以内に入っていない。ただ2007年にジョリーダンスが2着に入っており、全く来ないわけではない。ジョリーダンスは当時1400メートルで行われていた阪神牝馬ステークスを勝っている。つまり、この舞台で結果を出している。なので、牝馬は牝馬でもこの舞台で結果を出した馬は例外にし、あとは切りたい。
ジュールポレール、ダイアナヘイロー、レーヌミノル、ワントゥワンの4頭が該当したが、ダイアナヘイローは阪急杯勝ちが、レーヌミノルはフィリーズレビュー2着がある。ワントゥワンは阪神1400での実績はないが、1400自体では結果を残す。ジュールポレールは今回が初めての1400で出遅れ癖のあるデムーロ騎手が騎乗する。関東の若手から外国人騎手への乗り替わりは熱い。しかし短距離のデムーロでは人気だと躊躇する。
データ③ その他データあれこれ
レースによっては6歳馬や7歳以上は相手にもならないが、このレースは傾向が逆。おじさんにとって天国のようなレースだ。逆に斤量的にやや有利の3歳馬はそれほどでもない。去年のサングレーザーや2年前のシュウジがそうだったが、短距離での実績がある馬でマイルでも実績を出した馬がいい。ミスターメロディはファルコンステークスを勝ち前走は半年の休み明けなのでいいとして、ケイアイノーテックは初めての1400メートルでどうか。経緯が経緯なだけに乗り方がまだ難しいか。
サトノアレス潰しをするなら休養明けでは走らないという点か。明らかに格が違った巴賞以外は勝てていない。また直線の長いところで勝ち、追い込み脚質というのも阪神1400で行われる舞台にはちょっと厳しい。下馬評ではこの馬が人気を集めるようだが、いかんせん逃げ馬がそんなにいるわけではなく、前が残りそうな展開が見えており、微妙だろう。
まとめ
人気馬にケチが結構ついたが、ここで狙うとすればダイメイフジだろう。休み明けの京阪杯はダメだったが連闘で臨んだラピスラズリステークスは勝ってみせた。1戦目よりも2戦目、2戦目よりも3戦目という印象だ。安土城ステークスではモズアスコットにも勝っている。適鞍が1400メートル、急坂向きとなればここを狙いたい。
阪神カップと言いながら美浦の馬がかなり勝ち越しているというおかしな現象がある。自然とこのレースだけそうなのが不思議だが、果たして今年はどうなるか。スーパーGⅡレベルの賞金が用意されたが、それなりの馬は揃った。ここで馬券をとって有馬記念につなげたいところだ。