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初重賞で魅せる――。

2018年7月15日、函館競馬場で函館記念(GⅢ/芝2000m)が行われる。前哨戦の巴賞を制したナイトオブナイツ、新潟大賞典勝利のスズカデヴィアウス、去年の札幌記念を勝ったサクラアンプルールが出走を予定している。その中で初重賞ながら様々な好条件から十分に太刀打ちできる存在なのがクラウンディバイダだ。

クラウンディバイダの前走は巴賞だったが、11頭立ての9番ゲートという外目から先行し、2ハロン目12秒0に落とすなどしてかなりのスローペースでレースを進めることができた。結果は4着に終わったが、それでも勝ったナイトオブナイツからコンマ1秒差、1着から5着までがアタマ差やクビ差決着になるなどかなりの大混戦だった。しかも、クラウンディバイダにとってこれが初のオープン特別だった。2走前に1600万条件を勝ち念願のオープン入りを果たしたが、いきなり通用する部分を見せている。

函館記念は初重賞で、相手は巴賞よりも強化され、もちろん巴賞組も数頭参戦している。その中でもクラウンディバイダが前走よりも激走する可能性が高い要素がいくつか存在する。人気があまり見込めないからこそ、ここは仕留めたい。

要素① 巴賞組の中で恵まれた斤量

巴賞は別定戦なので、これまでに実績のある馬の斤量が重くなる。クラウンディバイダは56キロだったが、マイネルハニーは58キロだった。今回の函館記念はハンデ戦だが、クラウンディバイダは54キロで出走できる。ちなみにマイネルハニーは1キロ減の57キロ、勝ったナイトオブナイツやブレスジャーニーは斤量変わらずの56キロとなっている。

ナイトオブナイツとは前走コンマ1秒差だったが、その時の斤量は同じ56キロである。今回クラウンディバイダは54キロで乗れるということは2キロのアドバンテージがあり、1キロのアドバンテージは1馬身分、コンマ2秒分とされている。つまり、普通に計算をすれば、コンマ3秒分のアドバンテージがクラウンディバイダにはある。

斤量別で過去10年の成績を見ると、56キロが4勝を挙げているがその次に54キロが3勝を挙げている。ナイトオブナイツなどにとっても縁起がいいデータだが、巴賞の結果を見れば相当クラウンディバイダが恵まれている。

要素② 安定した体調

クラウンディバイダの魅力はコンスタントに出走できる丈夫さにある。この1年で2か月の間隔があるのは去年の札幌開催から11月の東京開催までの時期だけである。負けた要因もはっきりしており、それ以外では成績も安定している。

体調が安定しない馬は成績も安定しない。その点ではクラウンディバイダはコンスタントに出走が出来ており、その心配はない。ハナを切るか2番手か、そのいずれかでここまで結果を出してきた。函館記念は逃げが残りやすく、4コーナーで前目にいないと厳しい。今回吉田隼人騎手に乗り替わりの予定だが、そのあたりのことは把握しているはずだ。

要素③ 馬場悪化は大歓迎

西日本では大雨に伴う水害が発生しているが、北海道でも石狩川の氾濫など水害は発生している。天気も芳しくない状況が続き、函館記念の週も雨予報が何日か出ており、馬場の悪化が考えられる。しかも、先週から芝の状態は良くない。雨が降れば多くの馬が外に出すだろうが、小回りではあまりいい作戦とは言えない。

クラウンディバイダの洋芝での成績は勝ち星こそないが、2着と3着が1回ずつある。これまでに挙げた5勝のうち、2勝は稍重だ。稍重と重馬場で走ったのは3回あるが、そのうちの2回は勝ち、あと1回は初めてのオープン特別となった巴賞4着だ。同じような条件で行われ、しかも前で競馬ができるとなれば、クラウンディバイダにはプラスが大きい。

まとめ

事前の人気予想ではあまり人気は高くないが、全くノーチャンスということはない。むしろチャンスがとても大きい馬の1頭だ。オープン特別で健闘、肉薄しての2キロ減はかなり恵まれている。函館記念には相性のいい逃げ先行、重馬場歓迎と好材料は揃った。あとはマイネルハニーやヤマカツライデンの兼ね合い、枠順の問題だ。

マイネルハニーに先に行かせて楽に追走する2番手でのこの馬にとってはいい。息が入らない展開でレースを進めることだけは避けたいが、そこは鞍上の吉田隼人騎手なので心配はない。これまでに1番人気は1回だけ、しかもその時は大敗を喫した目立たぬ馬が大仕事をここで果たせるか。

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