2018年6月17日、函館競馬場で函館SS(GⅢ/芝1200m)が行われる。ダイアナヘイロー、ナックビーナス、ワンスインナムーン、エポワス、キングハート、ジューヌエコール、セイウンコウセイらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
配当傾向を過去10回で見てみると、単勝1番人気は6連敗中、2011年を除き三連単はすべて万馬券、2013年から2016年までは4年連続で10万円を超える配当、特に2015年は単勝4番人気→14番人気→12番人気の組み合わせで944,140円と高配当になっている。
2018年も従来の傾向通りの荒れた決着となるのか、2011年のように一転して人気サイドの決着となるのか。
開催に際し、競馬TIMES編集部では予想の参考になりそうなデータをいくつかピックアップして紹介する。人気、血統、枠順、ローテーションなど、予想のポイントになりそうなデータとは?(対象データ:2007年~2017年に函館競馬場で行われた函館SS(2009年は札幌競馬場で行われたため対象外))
目次
ポイント1 人気薄は消し!
サマースプリントシリーズの第1戦である函館SSではあるが、今回の集計対象となった過去10回の中で2011年を除いて三連単は毎年万馬券と順当に収まることが少ない。それでも、人気別に集計した場合、単勝7番人気以下になるような馬の成績は奮わない。
人気 | 着別度数 |
---|---|
7-16人気 | 2- 1- 4- 78/ 85 |
人気 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
7-16人気 | 2.4% | 8.2% | 88 | 89 |
過去10回で単勝7番人気以下の馬でも延べ7頭が馬券圏内に入っているものの、7頭中4頭までが単勝二桁人気馬で絞れる要素が他に見当たらないことからも基本的には消しと判定していいだろう。
※以降、6番人気以内を対象に集計
ポイント2 7歳馬以上は消し!
年齢別で集計すると、成長途上の4歳馬や脂が乗っている5歳馬・6歳馬の活躍が函館SSでは中心となっている。そのため、一部の晩成型を除き競走馬としてのピークが過ぎつつある7歳以上の高齢馬は人気になっていても結果が伴ってこず、不振が目立つ。
馬齢 | 着別度数 |
---|---|
7歳以上 | 0- 0- 0- 2/ 2 |
馬齢 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
7歳以上 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
人気に関係なく集計した場合でも過去10回で延べ30頭が挑戦して1着1回(2014年単勝8番人気ガルボ)、3着1回(2017年単勝7番人気エポワス)のみとなり、上位人気となると該当頭数が少なくなることもあり基本的には消しと判断していいだろう。
ポイント3 前走先行・中団以外は消し!
突出した人気馬がなかなか出走せず比較的実力が伯仲していることや距離が短距離であることなど様々な要因があり、前走で逃げや追込みなどの極端な戦法を取った馬は函館SSでは活躍できない傾向にある。
前走脚質 | 着別度数 |
---|---|
先行・中団以外 | 0- 2- 1-12/15 |
前走脚質 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
先行・中団以外 | 0.0% | 20.0% | 0 | 84 |
2014年に3着に入ったクリスマスが前走で先行・中団以外の脚質だった最後の該当馬だが、クリスマスは当時3歳牝馬で前走距離2400mのGⅠ・オークスからの大幅な距離短縮、しかも斤量は50キロと様々な要因が絡んでの3着だったと考えられる。
ポイント4 前走6着以下は消し!
前走の着順からポイントを探ると、前走で実力が発揮できず、結果を残せなかった馬が、函館SSで前走から一転して好走できる可能性は少なく前走でも掲示板を確保できた馬が確実に活躍するレースといえる。
前走着順 | 着別度数 |
---|---|
6着以下 | 2- 3- 2-20/27 |
前走着順 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
6着以下 | 7.4% | 25.9% | 93 | 118 |
今回消しの対象となって3着以内に入った7頭のうち3頭は3歳馬で前走は桜花賞やNHKマイルCなどのGⅠレースに出走していた馬だったが、今年2018年は3歳馬の出走は予定されていない。
ポイント5 前走中京京都阪神以外は消し!
函館SSは1200m戦ということもあり東京競馬場以外の各競馬場でレースが行われているものの中京・京都・阪神の各競馬場以外のレースを経て函館SSに出走した馬の成績は奮わない。
前走場所 | 着別度数 |
---|---|
中京京都阪神以外 | 1- 4- 4-15/24 |
前走場所 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
中京京都阪神以外 | 4.2% | 37.5% | 75 | 147 |
2着4回3着4回と回数は他の消しのポイントよりは多いものの、優勝したのは2013年に前走東京競馬場で行われたGⅡ・京王杯スプリングCで単勝17番人気14着から立て直して勝浦正樹騎手とのコンビで制したパドトロワのみとなっている。
まとめ 消しデータを取り除くと?
では、ここまで挙げてきた消しデータを取り除くと、どのような成績になるのだろうか?
着別度数 |
---|
6- 4- 1- 7/18 |
勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|
33.3% | 61.1% | 156 | 125 |
なんと、好走率は6割超、回収率も140%超を弾き出し極めて優秀な成績となった。
今年はこのデータに該当する馬を軸に添えてみても、いいかもしれない。