2018年10月13日、東京競馬場で府中牝馬ステークス(GⅡ/芝1800m)が行われる。出走予定馬には、ヴィクトリアマイルを制したジュールポレール、前走クイーンステークス勝利のディアドラ、復活の兆しを見せたソウルスターリングがいる。今年は3歳勢がちょっと強いかもしれないが、迎え撃つ古馬牝馬もここで存在感を見せたい。
毎日王冠過去10年の結果を見ると、1番人気は10年で1勝もしておらず、2着4回と勝ち切れず、着外は4回となっている。2番人気も0勝と不振で上位人気馬は少し危険か。10番人気や11番人気まで勝利がある一方で2着3着は上位で決まりやすい。勝てないが惨敗とまではいかない。そのあたりの傾向はつかんでおきたいところだ。
同じ舞台で行われた先週の毎日王冠は牝馬アエロリットの逃げ切り勝ちだった。確実にアエロリットとの比較がなされることになるが、少しでも上回っておいてエリザベス女王杯に向けて弾みをつけたいが、危険な人気馬はここで消しておきたい。
目次
データ① 斤量は軽いのがいい
先週行われた凱旋門賞ではエネイブルが連覇を達成したが、その時の斤量は58キロ、日本の牝馬はなかなか背負わない。斤量はできるだけ軽い方がいいというのは府中牝馬ステークスにも言えて、斤量54キロの馬が4連勝している。去年斤量56キロだったヴィブロスもアドマイヤリードも2着3着に敗れた。1番人気が勝てないのは斤量の影響もあるか。
56キロは今回2頭いるが、ヴィクトリアマイル以来の参戦となるジュールポレールはここで真価を問われる。ちなみに56キロだったエリザベス女王杯では16着と惨敗している。もう1頭ディアドラはこれが初めての56キロとなる。馬体重的にはディアドラが重いので克服しやすいか。そうなるとジュールポレールはやや割引でいいかもしれない。
データ② 夏の勢いは秋まで?
前走どの時期に走ったかを見ると、8月9月まで稼働していた馬が目立つ。クイーンステークス組や札幌記念や新潟記念などに出走した馬がここでも来る。ところが、前走がヴィクトリアマイルなど6月までだった馬、いわゆる休み明け1戦目にあたる馬はそこまで言い成績は残せていない。ドバイ帰りのヴィブロスや後にマイルチャンピオンシップを制するブルーメンブラットなど実力のある馬しか来ていない。
ここが秋初戦となるのはヴィクトリアマイルのアドマイヤリード、カワキタエンカ、ジュールポレール、ミスパンテール、安田記念のリスグラシュー、七夕賞のワンブレスアウェイの6頭だ。GⅠ勝利のあるアドマイヤリード、ジュールポレール、牡馬相手に重賞を制したリスグラシューを除いた3頭は厳しいか。ミスパンテールは牝馬重賞3勝したが距離がどうか。
データ③ その他データあれこれ
データ的に消しにくいデータが多い府中牝馬ステークスだが、前走10番人気以下だった馬は不振を極めており、セラフィックロンプのみが2着に入ったがこちらは前走マーメイドステークス2着だった。カワキタエンカは10番人気14着、キンショーユキヒメやクロコスミアも2ケタ人気でいいところがなかった。ここは消しでいいか。
上がり3ハロンのタイムを見てみると上がりタイム1位の馬と6位以下の馬の成績が目立ち、その間がややパッとしない。驚異的な末脚で差し切るか前残りの馬か、このどちらかなことが多い。ジリ脚で中団から何とかという馬は苦戦傾向にある。ジリ脚気味のミスパンテールは逃げて前残りに賭けるぐらいがいいが、カワキタエンカの逃げ濃厚でそれができるか。
まとめ
4歳馬と5歳馬しかおらず、ある程度フレッシュな顔ぶれとなっている。古馬牝馬では先週アエロリットや上がり馬レッドジェノヴァなどが活躍した。ディアドラやソウルスターリングもなんとか存在感を見せたい。
ちなみにディアドラとソウルスターリングは前走コンマ5秒ディアドラが先行したが、斤量がソウルスターリングが1キロ重かった。それが今回ディアドラが1キロ重くなる。斤量2キロ分変わるため、コンマ5秒の差はコンマ1秒まで縮まり、これは分からない。
リスグラシューは今回デムーロ騎手が騎乗する。京都大賞典3着のアルバートのように外国人騎手が乗るとよく走る馬がいるが、リスグラシューはどちらのタイプか。武豊騎手からデムーロ騎手はタイプが変わるので一変があってもおかしくない。