2020年3月20日、中山競馬場でフラワーカップ(GⅢ/芝1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるシーズンズギフト、レッドルレーヴ、クリスティ、ミアマンテ、ボレンティアらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
阪神開催だった2011年を除く過去10回のデータを参考にしていく。
目次
フラワーカップの人気馬成績
過去10回のデータを見ると、1番人気は3勝、2着も3回、3着は1回。さすがに1倍台前半では勝っているが、1倍台後半は未勝利。それでも3倍台までは信用できる。
それなりに荒れる要素もあるフラワーカップ、荒れるなら人気薄まで手広く買わなきゃいけない傾向にあるが、今年はどうか。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 大事なのは前走の勝ち方
前走のレース別成績を見ると、全体的に信用できず、重賞だったから走るというようなことはないため、フラワーカップは勢い重視といったところか。
ここ数年の勝ち馬はいずれも前走勝っており、コンマ2秒以上の差をつけて勝っている。新馬、未勝利、500万、クラスも違えばコースも違う。要はどんな勝ち方をしたかだ。
8枠14番、大外に入ってしまったレッドルレーヴは前走コンマ1秒差の勝利。色々な状況が大きく変わるが、そのまま押し通せるのかどうか。
予想参考データ② 前残りが狙い目
去年はコントラチェックの逃げ切り勝ちだったが、4コーナーで前目にいた馬で決着するなど前残りで決まりやすく、逃げた馬がそのまま残るケースは頻発する。
4コーナー10番手以下だった馬は過去10回で3頭しか来ておらず、未勝利。4コーナーまで前方へ進出しないと厳しいだろう。
絶対に逃げると目される存在はいないが、前目でレースをしたい馬は多い。何が引っ張るかわからないが、ごちゃつく可能性は高い。
予想参考データ③ 上がりの脚は信用できず
先ほどの話にも通じるが、上がりの脚がたとえ速かったとしても馬券に直結しにくいという問題がある。
1位だった場合でも複勝率は5割に満たず、2位に至ってはすべて着外。前目で5位ぐらいの脚を使えるぐらいがちょうどよく、いかに追い込みが不利かが一目瞭然だ。
切れる脚が目立ったのがクリスティ。前走は10キロ減、3か月程度の休み明け、前走は前目で残した形だったが、同じことができるかどうか。
2020年の危険な人気馬は?
レッドルレーヴは人気になる見込みだが、前走の勝ち方が物足りない。しかもこの時の馬たちがさほど活躍できていないところを見ると、より物足りなく感じる。血統は申し分ないが、割引をしたい。フラワーカップの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ポレンティアは1つ目の消しデータに合致している。コンマ6秒負け、スマイルカナ自体もそこまでやれていないので、この負けではここでやれるかどうか。血統的にパッとせず、どちらかといえばマイラー。ここだと一枚足りない印象を受ける。
反対にシーズンズギフトは危険なデータに一つも当てはまらない。はっきり言えば消去法だが、稍重を考慮しても前走の若竹賞は素晴らしい勝ちタイムだった。過去にはウインブライトも勝っており、中山巧者を発掘できるレース、そうなればシーズンズギフトもその素質はあるだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのは、シーズンズギフトと言えそうだ。