2019年2月17日、東京競馬場でフェブラリーステークス(GⅠ/ダート1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるインティ、ゴールドドリーム、オメガパフューム、コパノキッキング、サンライズノヴァらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
フェブラリーステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は3回勝っており、2着は2回で3着は3回と、信頼度はそこそこ高い。
2番人気以下も人気なりの信頼度となっており、波乱要素はそこまで見られないが、シンガリ人気のコパノリッキーの逃げ残りもたまにある。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走地方出走馬の取捨選択
フェブラリーステークスは上半期のダート王決定戦と称されることがあるが、実際はJBCクラシックなどから続くとダート中距離シリーズの最終戦のようなものだ。
そのため、前走が地方のG1だったという馬は結構多いのだが、その成績は意外とシビアなのが印象的だ。
前走地方出走馬( 1- 4- 6-28)
勝率 2.6% │ 複勝率 28.2%
衝撃的なデータとしては川崎記念もしくは東京大賞典で勝った馬は過去10年フェブラリーステークスで勝てていない。東京大賞典に限れば3着だけ、しかも2010年の話だ。
オメガパフュームやゴールドドリームにとってはあまりいいデータではなく、ここは様子見かもしれない。
予想参考データ② トライアル組の信頼度は?
次にトライアルレースである根岸ステークスと東海ステークス組の信頼度を見ていきたい。
根岸S組 ( 3- 2- 1-51)
勝率 5.3% │ 複勝率 10.5%
東海S組 ( 2- 1- 1-10)
勝率 14.3% │ 複勝率 28.6%
こう見ると東海ステークス組が信頼できそうだが、詳しく中身を見ていくと、東海ステークスは勝ち馬の信頼度が高く、あとは落ちるというのが結論だ。
一方、根岸ステークス組はもっとシビアであり、勝ち馬かコンマ2秒負けの馬までが範囲である。GⅠ組に太刀打ちするには直前で結果は出さないといけない。
予想参考データ③ 基本は前残り、あとは二の矢
去年は派手に追い込みが決まったが、基本的には前が残るレースであり、その前にいる馬が上位の上がりの脚を見せる。
トランセンドの逃げ切りではメンバー5位、コパノリッキーの大金星の時はメンバー4位、コパノリッキーの連覇の時もメンバー4位。それなりの脚がないといけない。
後ろから来る馬がこれを凌駕するにはさらに上の脚を見せないといけない。特に今年は追い込み馬が多いので、展開がどれだけ向くかにも注目だ。
2019年の危険な人気馬は?
サンライズノヴァは武蔵野ステークス勝利など人気に支持される見込みだが、根岸ステークスとチャンピオンズカップで1秒以上の負け。ここから巻き返すのはしんどいだろう。フェブラリーステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、オメガパフュームは1つ目の消しデータに合致している。前走は素晴らしい勝ちだったが、条件的には前走が一番良かった。ゴールドドリームのような幅があるかが疑問で、ここは割り引きたい。
反対にインティは危険なデータに一つも当てはまらない。果敢に逃げた東海ステークスはコンマ3秒差の完勝、上がりタイムもメンバー2位と優秀だった。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、インティと言えそうだ。