2019年1月12日、中山競馬場でフェアリーステークス(GⅢ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるコントラチェック、タニノミッション、アクアミラビリス、レーヴドカナロア、アマーティらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
フェアリーステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは3回、2着1回で3着1回となっており、信頼度はそれなりだが盤石とは言い難い。
10番人気、11番人気がそれぞれ2勝しており、上位人気の信頼度は薄く、波乱含みで考えた方が良さそうだ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走も同じマイルがベスト!
前走の距離で調べていくと、前走もマイルだった馬がかなりの好成績をあげていることが分かる。
前走マイル ( 9- 6- 5-73)
勝率 9.7% │ 複勝率 21.5%
過去10年で実に9勝をマークする。多くの馬が出ているというのも大きいが、基本的には前走マイルというのが1つの目安だろう。
一方、距離延長の馬は苦戦を強いられる。過去に43頭が出走し、1勝もしておらず、2着が1回、3着が2回だけ、あとは着外だ。
前走1400メートル ( 0- 1- 1-29)
勝率 0.0% │ 複勝率 6.5%
頭数はそれなりにいるが、成績は結構悪い。しかも3着以内に入った2頭はいずれも東京1400メートルだった。
予想参考データ② 上がりの脚は使う場所がすべて!
中山競馬場の馬場改修の影響で差しが決まりやすいという傾向があり、中距離はそのようになっている。ところが、このレースだけは例外のようだ。
後方 ( 0- 1- 1-51)
勝率 0.0% │ 複勝率 3.8%
壊滅的な結果だが、後方からではなかなか届かない。それもそのはず逃げ馬がこの10年で3勝し、馬場改修後も勝利している。
上がり3ハロン1位 ( 1- 2- 2-6)
勝率 9.1% │ 複勝率 45.5%
これを見てもメンバー最速の末脚を繰り出すだけでは勝ち切れないことが分かる。しかも、3着以内に入った馬は中団にいた馬ばかり。4コーナー10番手がデッドラインと考えていいだろう。
予想参考データ③ 前走重賞組の取捨選択
面白い傾向としては前走新馬戦や未勝利戦、500万特別を使った組が前走重賞組を凌駕している点だ。
前走下級条件出走馬 ( 6- 10- 8-100)
勝率 4.83% │ 複勝率 19.35%
数字にすると大したことがなさそうだが、2着10回の時点で下級条件は無視できないことは言える。マイルで走った下級条件の馬、これが狙いとなりそうだ。
重賞組にはこれまた特殊な傾向がある。前走で人気より着順が悪かった馬の好走が目立つ点だ。特に阪神ジュベナイルフィリーズは人気を裏切った馬の巻き返しが多い。
また3着以内に入ったすべての前走重賞馬がマイルを使っていた。このあたりは一貫した傾向と言えるだろう。
2019年の危険な人気馬は?
レーヴドカナロアは良血馬ということもあって人気に支持される見込みだが、前走はファンタジーステークスを1秒3負けで、なおかつ距離延長だ。フェアリーステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、タニノミッションは阪神ジュベナイルフィリーズで中団やや後方にいたのが気になる。鋭い脚があったわけではない。割引でいいが、今週から角居厩舎へ再び所属が変わるので、陣営は相当な気合を入れるだろう。
一方、コントラチェックは危険なデータに一つも当てはまらなかった。3か月半の休み明けだが、過去にはクリアした馬もおり、心配はいらない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、コントラチェックと言えそうだ。