エルムS2019の競馬予想分析!3つのデータから導く危険な人気馬

2019年8月11日、札幌競馬場でエルムステークス(GⅢ/ダート1700m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。

馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。

人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。

「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。

果たして、人気が想定されるグリム、モズアトラクション、リアンヴェリテ、サトノティターン、ドリームキラリ、タイムフライヤーらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。

新潟競馬場で行われた2009年と函館競馬場で行われた2013年を除く過去10回のデータを参考にする。


目次

エルムステークスの人気馬成績

過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは2回、2着は1回、3着は4回で、信頼度はそれなりだが、どちらかというと連軸にするのは怖い印象だ。

2番人気は4勝を挙げるなど、上位人気で決まりやすい一方、7番人気8番人気も侮れず、中穴狙いの人にはおいしいレースか。

ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。

予想参考データ① 前走地方出走馬の取捨選択

前走地方出走(3- 3- 5-16)
勝率 11.1% │ 複勝率 40.7%

帝王賞までの間、様々な地方交流重賞が行われてきたが、地方出走馬のアベレージが意外と高く、無視はできない。

狙うのであれば距離短縮、地方交流で1秒近く負けたような、少し足らない馬が、軽いダートで躍動する可能性は大いにある。

マーキュリーカップ組はここ2年3着をマークしているのが不安ではあるが、データに合致するグリムには力強いデータと言えそうだ。

予想参考データ② 圧倒的前目での成績

脚質・逃げ(0- 1- 5-4)
勝率 0.0% │ 複勝率 60.0%

脚質・先行(7- 9- 2-11)
勝率 24.1% │ 複勝率 62.1%

数字を見れば一目瞭然。チャンピオンポジションは4コーナーで4番手、それでも「後ろ」で、できれば2番手か3番手、ここを確保したい。

ミツバやグランドシチーのように力のある馬は4コーナーで10番手以下でもどうにかなるが、前が残りやすい中でそれを期待するのはどうか。

後ろからレースをすることが多いモズアトラクションにとってみると、うまく乗れるかどうか、ここにかかっているだろう。

予想参考データ③ 函館オープン特別組の取捨選択

ここ数年1番人気の結果があまり振るわないが、傾向として見られるのは函館でのオープン特別でかなり差をつけて勝った組ということ。

2018年1番人気だったテイエムジンソクはコンマ8秒、2017年1番人気だったモンドクラッセはコンマ5秒、それぞれ差をつけていた。

大沼ステークスとマリーンステークスを連勝したリアンヴェリテ、前走こそタイム差なしの勝利だが、その前はコンマ8秒差の勝利。

さすがにグリムが1番人気になるだろうが、リアンヴェリテにとっては1つの試練が訪れたといっていいだろう。

2019年の危険な人気馬は?

モズアトラクションは人気になる見込みだが、すべては4コーナーまでのポジション取りにかかっている。大沼ステークスでは10番手で4着、マリーンステークスは6番手で2着。騎手の判断が問われるが、ちょっと厳しいように感じられる。エルムステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。

また、リアンヴェリテは3つ目の消しデータに合致している。どちらかのオープン特別だけ出ればよかった気もするが、そこで連勝した。ただ函館巧者の可能性もあり、札幌でも同じことができるか。

反対にグリムは危険なデータに一つも当てはまらない。地方交流ではきっちり結果を出し、中央の重賞でも結果を出している。リアンヴェリテが逃げるところの番手で待機、枠順にもよるが、騎手の差でも圧倒し、ここは今後のために勝っておきたいところか。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、グリムと言えそうだ。

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