2019年2月16日、東京競馬場でダイヤモンドステークス(GⅢ/芝3400m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるユーキャンスマイル、グローブシアター、ウインテンダネス、ソールインパクト、カフェブリッツらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
ダイヤモンドステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は6回勝っており、2着は1回で3着は0回と、ハンデ戦にしては勝率が結構高いことが分かる。
しかし、上位人気で安泰というわけではなく、ハンデ戦らしく中位人気、下位人気にもチャンスが見られ、人気を鵜呑みにするのは危険だ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 最後の脚に賭ければいい
長距離レースだと逃げ残り、前残りが多そうなイメージだが、ダイヤモンドステークスではむしろ中団にいた馬の良績ぶりが目立つ。
脚質・中団( 6- 7- 5-43)
勝率 9.8% │ 複勝率 29.5%
3400メートルにもなると道中でいかにスタミナを温存するかが大事になる。なので、前でポジション争いなんてことはしない方がいいというわけだ。
上がり3F 1位 ( 7- 2- 1-2)
勝率 58.3% │ 複勝率 83.3%
出来れば長距離レースで上がり3ハロンのタイムが優秀な馬を狙うのがいいだろう。中距離で上がり3ハロン33秒台にあまり意味はない。
逃げ残りのケースも上がり3ハロンのタイムが5番目と比較的上位だった。前残りを狙うにしてもバタバタになるような感じでは厳しい。
予想参考データ② 万葉S組の取捨選択
前走別の成績を見ると、前走万葉ステークスだった馬が多く、これまでに39頭いる。
前走万葉S ( 2- 3- 1-33)
勝率 5.1% │ 複勝率 15.4%
たくさん出てはいるが、あまり複勝率も高くなく、取捨選択が必要となりそうだ。6頭の万葉ステークスでの結果を分析すると2着以内、1番人気、コンマ1秒差、このいずれかに該当する。
3000メートルの長丁場であり、2回の急坂を考慮して追い出しを我慢しなければならず、ダイヤモンドステークスで求められるものと同じだ。
万葉ステークスで結果を出し、あわよくば勝ったかもしれないような馬ではないと前走重賞組に太刀打ちするのは難しいということだ。
予想参考データ③ ハンデは増えてナンボ!
ハンデ戦のダイヤモンドステークスだが、実は前走よりも斤量が増えた馬の成績がかなりいいことが明らかとなっている。
斤量1キロ以上増 ( 5- 2- 1-7)
勝率 33.3% │ 複勝率 53.3%
前走より斤量が減った馬より増えた馬、これだけ成績に出ると買わざるを得ない。今回はいないが、58キロ台の斤量でも3勝を挙げている。
今回のトップハンデは56キロだが、これはアルバートやフェイムゲームといった長距離のスペシャリストがいないことも大きい。
斤量が増えた馬を狙っていくのが馬券の取捨選択では大事に思える。
2019年の危険な人気馬は?
カフェブリッツは人気に支持される見込みだが、万葉ステークスでコンマ5秒負けの4着。先行して差をつけられたのはいただけない。ダイヤモンドステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ウインテンダネスは1つ目の消しデータに合致している。前走は2秒以上の大差負け。54キロの目黒記念では素晴らしい脚を見せたが、それ以降はパッとせず、相対的に人気が上がるにしても狙いにくい。
反対にユーキャンスマイルは危険なデータに一つも当てはまらない。万葉ステークスも菊花賞も上がり最速タイムでここでも十分通用しそうだ。今回斤量1キロ増なのも魅力だ。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ユーキャンスマイルと言えそうだ。