2018年12月16日、阪神競馬場で朝日杯FS(GⅠ/芝1600m)が行われる。ファンタジスト、グランアレグリア、マイネルサーパス、アドマイヤマーズ、ケイデンスコールらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
今回は朝日杯FSの枠順傾向を見ていこう。
過去10年のデータを振り返ることで、枠順の有利不利を導き出していく。レースの命運を左右する要素になる可能性もあるだけに、しっかりと頭に入れておきたいところだ。
目次
過去10年の枠順傾向
まずは過去10年の枠順別の傾向を見ていこう。(※以下、特別な注釈がない限り、データは10番人気以内の馬が対象)
ただし、朝日杯FSは4年前から現在の条件(阪神芝外回り1600m)に変わった。まだデータが少ない。そこで、同じ条件で行われる阪神ジュベナイルフィリーズのデータも参照し、過去5年の傾向(計10回分)を見ていくことにする。
1枠 ( 4- 0- 0-10/14 )
勝率 28.60% │ 単勝回収値 87
複勝率 28.60% │ 複勝回収値 38
2枠 ( 0- 0- 4- 4/ 8 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 50.00% │ 複勝回収値 96
3枠 ( 0- 0- 1- 8/ 9 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 11.10% │ 複勝回収値 51
4枠 ( 1- 1- 0-10/12 )
勝率 8.30% │ 単勝回収値 121
複勝率 16.70% │ 複勝回収値 43
5枠 ( 0- 4- 0- 7/11 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 36.40% │ 複勝回収値 73
6枠 ( 1- 2- 2-10/15 )
勝率 6.70% │ 単勝回収値 27
複勝率 33.30% │ 複勝回収値 54
7枠 ( 1- 1- 1-11/14 )
勝率 7.10% │ 単勝回収値 18
複勝率 21.40% │ 複勝回収値 54
8枠 ( 3- 1- 0-13/17 )
勝率 17.60% │ 単勝回収値 175
複勝率 23.50% │ 複勝回収値 55
意外なことに明確な傾向は出ていない。最多勝は1枠だが、次に勝っているのが8枠となっている。1〜4枠、5〜8枠という内訳で見てみても綺麗に5勝ずつ。
朝日杯FSと阪神JFが行われる阪神芝外回り1600mはJRAで屈指の本格派コースだ。
・重たい芝
・長い直線
・急坂
こういった実力がないと好走できない要素が揃っている。だからこそ、実力があるなら枠順関係なしに好走していると考察することができそうだ。
人気馬の枠順傾向は?
なお、この傾向は人気薄の馬を除いても同じように見られる。以下は1〜5番人気の馬のみを抽出したデータだ。
1枠 ( 4- 0- 0- 3/ 7 )
勝率 57.10% │ 単勝回収値 174
複勝率 57.10% │ 複勝回収値 77
2枠 ( 0- 0- 4- 1/ 5 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 80.00% │ 複勝回収値 154
3枠 ( 0- 0- 0- 3/ 3 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 0.00% │ 複勝回収値 0
4枠 ( 1- 1- 0- 3/ 5 )
勝率 20.00% │ 単勝回収値 292
複勝率 40.00% │ 複勝回収値 104
5枠 ( 0- 3- 0- 4/ 7 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 42.90% │ 複勝回収値 57
6枠 ( 1- 2- 2- 4/ 9 )
勝率 11.10% │ 単勝回収値 45
複勝率 55.60% │ 複勝回収値 91
7枠 ( 1- 0- 1- 5/ 7 )
勝率 14.30% │ 単勝回収値 37
複勝率 28.60% │ 複勝回収値 42
8枠 ( 2- 1- 0- 4/ 7 )
勝率 28.60% │ 単勝回収値 224
複勝率 42.90% │ 複勝回収値 80
前提として人気馬の信用性は高い。1〜5番人気の馬を買い続けても好走率は46%、単勝回収率はなんと98パーセントだ。
無理な穴狙いは禁物ということが言えるだろう。
まとめ
まとめると、朝日杯FSはあまり枠順の有利不利が傾向として出ない。もちろんその年の馬場状態によって多少の違いはあるが、原則としてフラットな環境と考えていいだろう。
枠順よりも各馬の実力を正確に把握することのほうが大事になってきそうだ。
特に2歳戦は実力が分かりづらい。キャリアが浅いため、過小評価されている馬、反対に過大評価されている馬、短期間で成長を遂げる馬などが出やすいからだ。
このため、枠順よりも過去のレースを見直して実力の判定に力を注いだほうが良さそうだ。