2020年11月8日、東京競馬場でアルゼンチン共和国杯(GⅡ/芝2500m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるユーキャンスマイル、オーソリティ、サンレイポケット、メイショウテンゲン、サトノルークスらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にしていく。
目次
アルゼンチン共和国杯の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は3勝、2着は2回、3着は1回。ハンデ戦ではあるが、単勝2倍台は複勝率100%、抜けた強さがあるのであればあまり関係なさそう。
ハンデ戦でも人気薄の伏兵馬が絡む事は少なく、意外と落ち着いた結果に終わりやすい。取捨選択は大事にしたい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走GⅠ組の取捨選択
前走GⅠ(3- 1- 1-7)
勝率 25.0% │ 複勝率 41.7%
ジャパンカップのステップレースであるアルゼンチン共和国杯だが、秋3戦目で有馬記念を迎えたい陣営からすれば、アルゼンチン共和国杯を叩き台にしておきたい。
1番は宝塚記念、次がダービー、そして天皇賞春。共通して言えるのは意外と人気を背負っていた馬が多いことで、6番人気までで1桁着順に収まった馬が目立つ。
メイショウテンゲンは宝塚記念が16番人気5着。ただ宝塚記念は稍重で、今週は馬場悪化がどこまで見込めるか微妙。
予想参考データ② 大敗した馬にはつらい
準オープンや3勝クラスなど条件戦上がりの馬にあっさり勝たれることがあるアルゼンチン共和国杯。意外と勢いの部分が大事になるのかもしれない。
前走オープン特別以上で10着以下に敗れた馬の成績は過去10年で41頭いて、わずか1頭しか3着に入っていない。
サトノルークスは小倉記念で11着。その前の鳴尾記念が8着。菊花賞2着馬ではあるが、ここ2戦が案外。そもそも4歳勢が全体的に案外なだけに、ここが正念場だろう。
予想参考データ③ 斤量1キロ減で十分
ハンデ戦のアルゼンチン共和国杯だが、狙い目はやはり斤量減の馬。減れば減るほどいいとまでは言えず、1キロ台の減少でも十分チャンスは出てくる。
斤量別で見ると、圧倒的に56キロの馬が強く6勝。あとは57キロと55キロが続く。意外と53キロや54キロが不振である。57キロから56キロがかなりの狙い目だろう。
57キロから56キロになる馬はラストドラフトの1頭だけ。ただ斤量1キロ減、2キロ減は結構いる。過去10年で斤量58キロでやってきたのはシュヴァルグランのみ。ユーキャンスマイルは果たして。
2020年の危険な人気馬は?
ユーキャンスマイルは人気になる見込みだが、58キロで善戦こそしているが馬券圏内に入らない。今回ハンデ戦で58キロを背負わされるため、意外と苦戦を強いられる可能性がある。アルゼンチン共和国杯の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、サトノルークスは2つ目の消しデータに合致している。おそらくまだ多少人気はするだろうが、さすがに2戦続けてこの調子ではこの舞台ではしんどいのではないか。
反対にオーソリティは危険なデータに一つも当てはまらない。青葉賞の勝ちタイムは歴代最速タイムだ。ヴァルコスなどは秋であまり結果を出していないが、オーソリティは半年間休養しており、反動なくパフォーマンスを発揮できる可能性がある。大外枠だが、坂の下からゆったりとした流れになるのであれば特に関係ない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、オーソリティと言えそうだ。