2020年9月20日、中京競馬場でローズステークス(GⅡ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるデゼル、クラヴァシュドール、リアアメリア、フアナ、リリーピュアハートらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
中京開催のため、芝2000メートルのデータなどを参考にしながら情報をお伝えしたい。
目次
ローズステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は5勝、2着は1回、3着はなし。1倍台は2頭とも勝利、人気の信頼度はそれなりにあるレースで、馬場改修前に中京で行われたローズステークスも1番人気が勝利している。
右回りと左回りで傾向が大きく変わるのは間違いなく、中京の芝2000メートルでの重賞などを踏まえて取捨選択をしたい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 中京2000重賞は力のある馬で決まりやすい?
中京2000メートルで行われる重賞には金鯱賞、中日新聞杯、愛知杯があるが、このうちハンデ戦を除くと別定戦の金鯱賞だけが残る。
その金鯱賞では有力馬が残りやすく、今年の金鯱賞はサートゥルナーリア、去年はダノンプレミアム、その前がスワーヴリチャードと有力馬が強い。大阪杯がGⅠとなりステップレースとなってからは、そのグレードがさらに上がっている。
今年は確固たる馬がいない。そうなってくると、どれが来てもおかしくないことを意味しており、荒れ模様で考えるのがいいか。
予想参考データ② 逃げ馬が残りやすい
中京2000メートルのデータを見て行くと、逃げた馬が残りやすいというデータがある。これはペースが落ち着きやすく、持たせやすいという部分が大きい。
同時に先行馬もそれなりにいいアベレージを残す一方で、重賞ともなると差しが決まりやすい側面もある。逃げ馬がうまく持たせられるのか、この部分が大きい。
フラワーカップで大穴をあけたアブレイズが逃げる可能性が高い。オークスでは完敗だったが、この距離、このコースならごまかしても不思議ではない。
予想参考データ③ 血統的にハーツクライ
血統別で中京2000メートルの結果を見ると、ディープインパクト産駒は意外と勝ち切れておらず、ハーツクライ産駒がいい。リーディング1位こそないが、常に2位や3位、4位と結果を残す。
スワーヴリチャードやリスグラシューなど活躍馬が多く、東京での活躍が目立つ。中京の場合はレース数の問題もあり、そこまで数字はないが、確認はしておきたい。
人気馬だとクラヴァシュドールがハーツクライ産駒。オークスでは惨敗だったが、距離が長すぎたのと、相変わらず中距離以上のレースになると信頼度が落ちる中内田厩舎というのもあるか。
去年一昨年とあれだけ重賞を無双したのに今年は未勝利の中内田厩舎。2000メートルまではなんとか許容範囲ならば、ここではどうか。
2020年の危険な人気馬は?
フアナは人気になる見込みだが、そこまれ切れる脚があるわけでなく前走もギリギリの勝利。人気ほどの実力があるのか、そこが読めない。ローズステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、リリーピュアハートは2つ目の消しデータに合致している。前走は後方で伸びるも、微妙な結果に。この馬もそこまで切れ味のある馬ではないため、工夫して乗らないとやはり微妙な結果に終わる可能性がある。
反対にクラヴァシュドールは危険なデータに一つも当てはまらない。正直言えば上位陣はいずれも微妙な状態だが、負け方がはっきりして、前目に行けそうなのがクラヴァシュドール。馬場は不問で、あとは前目で乗れるかどうか、デムーロ騎手が出遅れなければ好走の可能性は高い。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、クラヴァシュドールと言えそうだ。