2020年6月7日、東京競馬場で安田記念(GⅠ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるアーモンドアイ、インディチャンプ、グランアレグリア、ダノンプレミアム、ダノンキングリーらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にしていく。
目次
安田記念の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は3勝、2着は1回、3着は2回。去年のアーモンドアイは出遅れなどで敗れている。一筋縄ではいかない、それが安田記念だ。
ロゴタイプの逃げ切り勝ちもあるなど、10倍台以上の馬の頑張りは目を見張るものがある。それだけ上位人気馬は結構崩れやすい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① トライアル組の取捨選択
前走京王杯SC組(2- 3- 1-30)
勝率 5.6% │ 複勝率 16.7%
前走マイラーズC組(1- 1- 6-36)
勝率 2.3% │ 複勝率 18.2%
このレースからの参戦は激熱というのがなく、ドバイ帰りや別路線組からの参戦も多いため、トライアル組が強いというわけではない。
京王杯組は、1着馬が未勝利に終わっているので、そこではなく人気を裏切って、コンマ4秒までに負けた馬が面白そうだ。
マイラーズカップ組は京都開催になってからチェックすると、ここも1着馬が馬券に絡みにくい。人気を裏切ってコンマ4秒負けぐらい、これが目安かもしれない。
実はトライアル組で手ごろにハマっている馬はいなかった。トライアル組は軽視する、その考え方は今年は持っていいかも。
予想参考データ② 前走海外組の取捨選択
香港やドバイ帰りの馬の参戦が目立つ安田記念だが、さすがに今年は新型コロナウイルスの影響で1頭もいないかと思いきや、前走香港、オーストラリアという馬が人気馬でいる。
前走海外馬の成績は、見た目には振るわないものの香港馬が多くカウントされており、あまり気にしない方がいいだろう。
過去10年で馬券圏内に入った3頭すべてが前走1着。大舞台で結果を残した馬は、安田記念でそのまま結果を残したり、勝ちきれなかったりの違いはあるが、それくらいはほしいところ。
オーストラリアでは、1番人気で59キロに沈んだダノンプレミアム。得意のマイル、レーン騎手への乗り変わりはどうか。
予想参考データ③ 牝馬の取捨選択
過去にはウオッカも勝っている安田記念だが、この10年は未勝利に終わっている。14頭の参戦で2着2回、3着1回。アーモンドアイがよもやの敗戦をしたのが記憶に新しい。
ちなみに馬券圏内に入ったのはアエロリット2回とアーモンドアイだけ。アエロリットはヴィクトリアマイルで、人気を下回る着順で掲示板入りというのが2回ともの共通点である。
さすがにアーモンドアイは仕方ないが、他の牝馬はこれに該当しない。おのずとこのレース、どの馬が勝つか決まってしまう気もするが。
2020年の危険な人気馬は?
ダノンプレミアムは人気になる見込みだが、これが初めての海外帰りで、不良馬場だったことを考えると少しダメージが残っている可能性がある。レーン騎手にスイッチしたが、そのレーン騎手、去年ほどの神通力はなさそう。オークス、ダービーとアテが外れ続けており、全体的に下がり気味なのもどうか。安田記念の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、インディチャンプは1つ目の消しデータに合致している。調教は動いており調子自体はよさそうだが、パターンとして、トライアルで負けて本番で勝つというのがあるが、今回はトライアルで勝ってしまった。圧倒的1番人気のダービーを完勝した福永祐一騎手ならエスコートできそうだが、これは少し怖い。
反対にアーモンドアイは危険なデータに一つも当てはまらない。アーモンドアイが負ける時は原因がはっきりしている。まして無観客競馬で人気馬が勝ちやすい傾向にあり、去年みたいなハプニング待ち。それならば素直に軸にして穴馬を探した方が健全かもしれない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのは、アーモンドアイと言えそうだ。