2020年1月19日、中山競馬場で京成杯(GⅢ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるロールオブサンダー、ゼノヴァース、ディアスティマ、ヒュッグ、スカイグルーヴらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にしていく。
目次
京成杯の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が3勝、2着は2回、3着が1回。単勝2倍台は微妙なスコアだが、3倍台、4倍台はそれなりにいい数字を残しており、人気はそれなりに来やすい。
勝ち馬は10倍台の前半まで、3着以内は20倍台まで。30倍台以上は過去10年で56頭いながら、1頭も3着以内に入っておらず、穴党の出番は薄いかもしれない。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 中団の馬に注意
脚質・中団(5- 4- 2-42)
勝率 9.4% │ 複勝率 20.8%
前残り決着になった去年の京成杯。しかし、過去10年の傾向を見ると前残り3頭で決着だったパターンはレアケースで、中団にいた馬が絡むことが目立つ。
上がり1位の脚で勝てるわけではないが、段々とポジションを上げてそこから差し切るような展開がいいのかもしれない。
前に行きたい馬が結構いる今年の京成杯。無理をしてでも前に行きたい馬がいるということは、中団からその後ろも侮れない。
予想参考データ② 新馬未勝利組の取捨選択
朝日杯の阪神開催、ホープフルステークスの昇格など京成杯を巡る傾向はこの5年で大きく変わり、新馬組や未勝利組などが結構来やすい状況となっている。
新馬組の場合は人気こそ問わないが、少しぐらいは差をつけて勝つのがいい。未勝利の場合は、コンマ2秒以上の勝ちがほしいところだ。
1秒以上突き放して勝利するような派手さは必要ないが、強さを見せつける勝利というものを新馬戦や未勝利戦では見せておきたい。
予想参考データ③ 葉牡丹賞組の取捨選択
京成杯のステップレース的な意味合いがあったのは、少し前まではホープフルステークスだった。それが重賞に昇格、今では2歳G1の1つとなっている。
ここ5年は葉牡丹賞、中山2000メートルの1勝クラスがステップレースになっており、明確な傾向が出ている。それは連対していること。
人気は問わず、1着、せめて2着ならいいという感じで、1番人気で2着ぐらいがギリギリとみるべきか。しかし、今年は葉牡丹賞組がいない。それ以外の1勝クラス組は苦戦を強いられている。
2020年の危険な人気馬は?
スカイグルーヴは人気になる見込みだが、新馬戦のレベルがそこまで高かったわけではなく、勝ち上がった馬も乏しいことを見ると、1秒近い勝利では積極的に狙えない。母アドマイヤセプターも距離的に2000は長く、どちらかといえば短距離。人気を背負うとなれば酷な話か。京成杯の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ヒュッグは3つ目の消しデータに合致している。2000メートルを連勝しているが、逃げたい馬がこれだけいて、新馬戦は中団待機で1秒以上の負けとなると、無理をして先行するなどの賭けが必要になる。そこまでの賭けをして勝てるかどうか非常に疑問だ。
反対にロールオブサンダーは危険なデータに一つも当てはまらない。確かにこの馬も逃げ馬だが枠順が良く、すんなりハナをとれる。とれないにしても問題なく、力をためられるポジションで回ってこられるはずだ。力のいる馬場で勝っており、ここでも良さそうだ。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ロールオブサンダーと言えそうだ。