2019年9月1日、小倉競馬場で小倉2歳ステークス(GⅢ/芝1200m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるカイルアコナ、ラウダシオン、トリプルエース、ヒバリ、マイネルグリット、カリニートらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年間のデータを参考に予想を進めていく。
目次
小倉2歳ステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは3回で、2着も3回、3着はなし。平均的といえばそれまでだが、ことさら強調するほどでもない。
2番人気が4勝、3番人気が2勝と上位人気が安定する一方、15番人気の勝利を始め、2着以降はかなり分散し、穴もそれなりに出ている。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 牝馬の取捨選択
牝馬(5- 3- 3-53)
勝率 7.8% │ 複勝率 17.2%
夏は牝馬、短距離なら牝馬、サマースプリントシリーズがまさにそうだが、実は小倉2歳ステークスでは必ずしもそうではなく、牡馬の方がアベレージはいい。
最低条件は前走小倉1200メートルで1着、2着との差は問わないが、当然あった方がいい。未勝利組もないわけではないが、ここ数年のトレンドではない。
前走小倉1200メートルというのは牡馬にも当てはまるが、阪神1200メートルで勝った馬の実績がなく、そこが厄介か。
予想参考データ② 前に行かなきゃ話にならない
後ろから差してくる馬も中にはいるが、基本的には前残りで3番手以内にいた馬がそのまま残ることが目立つ。後ろからだとよほど脚がないと勝てない。
上り3ハロン1位の成績もさほど良くなく、小回りでしかも最終週で外を回しやすい傾向にある中、後ろからではインを突くか、さらに外に回すかしかない。
インを突ける騎手かどうかもあるが、末脚でそもそも届くのかという観点も必要。後に活躍する馬はいずれも前に行っていたことも付け加えておきたい。
予想参考データ③ コンマ3秒以上の差
牝馬の取捨選択で、2着との差は問わないとしたが、牡馬を含めたデータを見ると、コンマ3秒からコンマ9秒まで、このあたりの成績がいい。
タイム差なしもそれなりだが、あまりアベレージが良くない。いかに余力を持たせて前走勝てたかという部分が大事なのかもしれない。
対して負けた馬たちの成績は、コンマ5秒までが1つの目安。それ以上だと巻き返しは非常に厳しい。新馬戦の内容が問われそうだ。
2019年の危険な人気馬は?
ラウダシオンは人気になる見込みだが、新馬戦からまだ勝ち上がりが出ておらず、上りタイムも強調できない。勝ち方やタイムも微妙となると、これが人気になるようなら切っていいかもしれない。小倉2歳ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、カリニートは3つ目の消しデータに合致している。ラウダシオン同様、掲示板に入った馬たちから勝ち上がりは出ていない。こちらも上りタイムがそこまでではなく、無理に買う必要はないかもしれない。
反対にカイルアコナは危険なデータに一つも当てはまらない。前走は1分9秒1、コンマ7秒差の圧勝、2着馬だったメイショウベンガルは次のレースでコンマ8秒差をつけて完勝となれば、一本被りでも致し方ない。オープン特別のフェニックス賞のタイムとわずかコンマ1秒しか変わらないとなると、いきなりその水準ということか。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、カイルアコナと言えそうだ。