ドバイターフ2019の競馬予想分析!過去のレース傾向から導く勝ち馬候補

2019年3月30日(日本時間3月31日)、UAE・メイダン競馬場でドバイターフ(GⅠ/芝1800m)が行われる。

日本からはアーモンドアイ、ヴィブロス、ディアドラが出走。果たして異国の地でGI制覇の快挙を成し遂げることができるのか?

今回は、主に過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの勝ち馬候補を予想していく。


2019年の主役候補は?

前身のドバイデューティフリーを含め、過去5年で日本馬が3勝(2014年ジャスタウェイ、16年リアルスティール、17年ヴィブロス)。勝てなかった昨年も2着、3着同着と、3着以内に日本馬が3頭入った。今年の日本勢は例年以上に強力で、やはり中心になるだろう。

中でも、大将格のアーモンドアイはジャパンCを含むGⅠ4勝を挙げ、過去に優勝した日本馬を凌ぐ実績を誇る。メンバー中、セックスアローワンスを考慮すれば128ポンドのレーティングは断トツ。英国の大手ブックメーカーもほとんどが1番人気にしており、世界からも高く評価されている。ワンターンの中距離戦で、コース形態は東京競馬場に近く、実力通りに決着しやすい舞台。最近はスタートも安定してきており、仮に多少出遅れたとしても挽回は可能だろう。4歳馬が2016年から3連勝中というデータも追い風になる。

2007年に優勝したアドマイヤムーンを含め、過去に優勝した日本馬4頭は全て同年に国内で1戦を消化していただけに、今年初戦となる点でデータ的に文句なしとまでは言えないが、桜花賞や秋華賞を休み明けで勝っており、この馬自身に久々の不安はなさそうだ。他に不安要素を挙げるとすれば、初めての海外遠征で状態面や精神面がどうかというくらいか。

2年連続の参戦となるディアドラは、過去5年に優勝した日本馬3頭と同じく中山記念(6着)をステップにしており、ローテーションは理想的。昨年は初めての海外遠征で3着同着だったが、その後に重賞2勝、香港C2着とキャリアを積んでパワーアップしており、昨年以上のパフォーマンスが期待できる。

3年連続の参戦となるヴィブロスは、一昨年に優勝し、昨年も2着と、レース適性はメンバーNo.1と言っていいだろう。前2年はともに中山記念をステップにしていたが、今年はぶっつけになる分、少々割り引きは必要かもしれないが、海外GⅠで3戦して一度も連対を外しておらず、海外遠征に強い点は心強い。6歳となったが、前走の香港マイルで地元の最強マイラーであるビューティージェネレーションの2着と、年齢的な衰えは感じさせない。このレースで6歳牝馬は、2013年にサッジャーが優勝している。

昨年、日本馬5頭を制して優勝したベンバトルは、イギリスとドバイに拠点を構えるビン・スルール厩舎の所属馬で、同年にメイダン芝1800mの重賞を3戦していた。今年、同じビン・スルール厩舎が送り出し、GⅢ・シングスピールS、GⅡ・アルラシディヤ、GⅠ・ジェベルハッタと、全く同じローテーションで重賞3連勝を飾って臨むのがドリームキャッスル。去勢効果が出たのか、今年は昨年と走りが一変している。ビン・スルール厩舎の所属馬は、2013年にも同じくメイダン競馬場で重賞3連勝を飾って臨んだサッジャーが優勝しており、海外馬の中では最も有力と言える。

ジェベルハッタで2着だった、UAE(アップルビー厩舎)所属のウートンも注目の存在だが、仏GⅢ1勝のみで、実績面でやや劣る。

アイキャンフライは、アイルランドの名門・オブライエン厩舎所属。さらに世界的名手のムーア騎手が騎乗するということからも人気を集めそうだが、過去にこのレースでアイルランド所属馬の優勝はない。

あまり人気はなさそう(大手ブックメーカーのオッズで多くが41~51倍)だが、怖い存在と言えるのがユーロンプリンス。管理する南アフリカのデコック厩舎は、このレースを2003年イピトンビ、04年ライトアプローチと2勝し、いずれも異なる所属馬が2011~14年に4年連続で2着となっている。肝心の実績を見ても、南アフリカトリプルクラウンの3レースでいずれも2着後、GⅠ・デイリーニューズ2000を制しており、南アフリカを代表する実力馬だ。

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