2019年3月31日、阪神競馬場で大阪杯(GⅠ/芝2000m)が行われる。キセキ、ワグネリアン、ペルシアンナイト、ステルヴィオ、エポカドーロなど充実の4歳世代を含め、今年も有力馬が揃ったが、その中で有馬記念に続くGⅠ勝利を目指すのがブラストワンピースだ。2018年のグランプリホースとしての意地を見せられるか。
ブラストワンピースの前走有馬記念は、ジャパンカップの世界レコードを演出したキセキが平均ペースで逃げ、ブラストワンピースは前目でレースを進める。4コーナーでは4番手までポジションを上げ、抜け出しを図ると、最後はレイデオロの追撃をクビ差交わして1着。レベルの高い3歳世代の勢いを感じさせた。
これが8戦目、まだフレッシュな状態で臨めるブラストワンピースにとっての追い風、もしくは死角になる部分を見ていきたい。
目次
期待① 充実の4歳世代
4歳 ( 5- 4- 3-19)
勝率 16.1% │ 複勝率 38.7%
過去10年のデータなので、GⅡ時代も含まれるが、4歳世代が強い。去年は4歳世代で3着以内を独占している。今回人気を集めるのも4歳世代ばかりで、去年の再現があっても不思議ではない。
ブラストワンピースはこれが8戦目で、まだまだ伸びシロが見られる。ワグネリアンと久しぶりの再戦となるが、相手は半年の休み明け。そこまで問題ではない。
前走有馬記念 ( 2- 1- 3-8)
勝率 14.3% │ 複勝率 42.9%
2年前のキタサンブラックのように、有馬記念から直行でも問題はなく、ローテ的には何の心配もいらない。
小回りの急坂もクリアしたことで、目に見える不安はかなり払拭されている。これに4歳の勢いをもってすれば、期待するのが普通だろう。
期待② 休み明けも関係なし
不安要素になりやすいのが休み明けだが、ブラストワンピースからすれば、休み明け最初のレースはすべて勝っており、休み明けでボケてるということは考えにくい。
負けてるのは2戦目で、しかも距離が長いとか先に動かれて後手を踏んだなど、二走ボケではなく、敗因がはっきりしており、1回叩いてからという感じはしない。
3か月の休み明けは去年の新潟記念で経験しているが、初めての古馬相手にコンマ3秒差の快勝だったことを考えれば、これ以上語ることもないだろう。
これだけ間隔が開きやすい馬は逆に調整方法のノウハウをよく分かっており、こうすれば大丈夫というものを厩舎サイドが分かっている。
休み明けだから割引にするという考えはやめた方が良く、この馬に関しては別の不安要素を探した方がいいかもしれない。
不安① 関東馬の不振
関東馬 ( 0- 3- 0-27)
勝率 0.0% │ 複勝率 10.0%
ブラストワンピースにとって唯一不安に感じるとすれば、関東馬が活躍できない部分だろう。
2着3回は2010年から2012年にかけて記録されており、GⅠに昇格してからは栗東の馬が上位を独占している。
大竹厩舎の阪神実績 ( 1- 0- 0-24)
勝率 4.0% │ 複勝率 4.0%
ブラストワンピースを管理する大竹正博厩舎の、過去5年の阪神実績を見ると、相当見劣りする。西日本への遠征は少ないにしても、京都より数字は悪い。
ちなみに唯一の勝利はブラストワンピースが勝った毎日杯なので不安を払拭できるかもしれないが、もし不安があるとすればこの部分だろう。
まとめ
唯一の不安要素は大竹厩舎の阪神実績のなさだが、ここは調教などどれだけ動いているかで判断したい。輸送の不安はそれほどないので、どれだけ調整しているか、ここに注目すべきだろう。
大阪杯の週はドバイミーティングの週ということもあり、有力な騎手は海外へ行った。その中でブラストワンピースは一貫して池添謙一騎手が乗っており、そのあたりも心配もいらない。追い切りの様子などを見て、状態を確かめていきたい。