2019年1月20日、中京競馬場で東海ステークス(GⅡ/ダート1800m)が行われる。今回のJRA重賞予想考察では“消しデータ”にフォーカス。過去10年の当該レースを振り返り、好走馬が全く出ていない条件を導き出していく。
予想をしていくとどの馬も魅力的に見えてなかなか切ることができないというのが馬券ファンの悩みのタネだ。しかし、今回の消しデータと自分の予想を照らし合わせていけば、買う馬を絞ることもできるはずだ。
今年はインティ、チュウワウィザード、アンジュデジール、スマハマらが出走する。果たして、この中で消しデータに該当している馬とは? 過去を振り返ることで2019年の好走馬が見えてくる。
目次
2019年JRA重賞考察:東海ステークスの競馬予想分析
データの対象年数:過去6年
※大幅にレースの施行条件が変わった場合は対象外とする場合あり
予想消しデータ 前走10着以下
まずは馬の調子から。東海Sはレベルの高いGII競走だ。JRAに限定するとフェブラリーステークスやチャンピオンズカップに次ぐグレードになる。
当然ながら有力馬が集まってくる傾向にあり、前走で大敗しているような格下の馬が激走するケースは少ない。
前確定着順 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|
前走6~9着 | 0- 3- 0-18/21 | 0.0% | 14.3% | 0 | 71 |
前走10着~ | 0- 1- 2-29/32 | 0.0% | 9.4% | 0 | 45 |
昨年こそ二桁着順からの巻き返しがあったものの、基本的には6着〜9着という一桁着順からですら厳しいというのが現状だ。
予想消しデータ 前走1800m〜2000m以外
前走の距離では明確な傾向が出ている。前走1800m〜2000m以外の馬は全く来ていないのだ。
前走平地距離 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|
1400m | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
1600m | 0- 0- 0- 4/ 4 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
1800m | 3- 5- 6-48/62 | 4.8% | 22.6% | 16 | 90 |
1900m | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
2000m | 3- 1- 0-12/16 | 18.8% | 25.0% | 67 | 52 |
2100m | 0- 0- 0- 2/ 2 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
2400m | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
2500m | 0- 0- 0- 2/ 2 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
3000m | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% | 0 | 0 |
東海Sはダート競走にしてはスタミナが求められる。だからマイル以下のレースを使ってからここに挑むのは不利になる。
一方、2100m以上になってしまうと、別の不利が生じてくる。ダート競走では2100m以上のレースは一般的ではなく、好走のために特殊な条件が求められるケースが多い(極端に消耗戦に強い、極端に芝血統がいい、など)。
そういった条件のレースに出走している馬というのは、その条件に合致していると見込まれて使われるケースが多い。だから通常の条件(1800m)に戻っても、通常の条件で強い馬たちに勝てないのだ。
予想消しデータ 社台系生産馬
最後に生産者にも注目したい。ダート競走全般がそうだが、社台系の生産馬は結果が芳しくない。
生産者 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 | 単勝回収値 | 複勝回収値 |
---|---|---|---|---|---|
社台系生産馬 | 2- 0- 1-20/23 | 8.7% | 13.0% | 40 | 19 |
2勝を上げているとはいえ、好走率は非常に低い。(勝った2頭は、1番人気のグレンツェントと、次走フェブラリーSを制すグレープブランデーだった)
社台系の牧場は東京芝2400mを勝つための生産をしている。必然的にダートの上級クラスに向いている馬が出にくく、ダートに使ってくること自体が「芝で通用しなかったから、頭打ちになったから」というケースが多い。
よって、人気馬ならまだしも穴を開けるような馬が出てくることが極めて少ないのだ。
消しデータまとめ
消しデータをまとめていくと……
・前走10着以下(6着以下も微妙)
・前走1700m以下or2100m以上
・社台系生産馬
となる。今年もこの条件に合致してしまっている馬は注意が必要だ。