2018年11月10日、東京競馬場で武蔵野ステークス(GⅢ/ダート1600m)が行われる。武蔵野ステークス過去10年を見ていくと、三連単の高額配当は2017年の1,783,490円が最高であり、10万円以上になったレースは5回もある。1万円未満で終わったのはこの10年で1回もなく、なかなか予想し甲斐がある。
単勝オッズは2012年の310円が最低で、最高は2016年の3,660円となっている。単勝10倍以上になった年は6回あり、予想でズバリと当てた時のリターンの大きさをうかがわせる。その割に馬連万馬券は2回しかないが、いわゆる中穴狙いの人にとってはなんともおいしいレースが武蔵野ステークスだ。
今年はインカンテーションが抜けた実績を持ち、今年も勝ちそうな雰囲気を醸し出すがそう簡単にうまくいくものではない。うまみのある穴馬を見つけ出して、今週の4重賞、いち早くプラスを確定させたい。
目次
データ① 過去の栄光忘れるなかれ
人気薄で飛び込んできた馬に共通するのはそれなりの実績がある馬ということだ。去年15番人気3着だったアキトクレッセントは3歳時にオープン特別を勝っており、JBCクラシックでも健闘し去年8番人気2着のサンライズソアも3歳時にオープン特別を勝ち、重賞でも健闘していた。2009年8番人気3着のワイルドワンダーは2年前の武蔵野ステークスで単勝1倍台に支持され2着。穴馬とはいえ実績は求められるわけだ。
ここではグレンツェントに期待したい。グレンツェントもまた3歳時にオープン特別を勝ち、レパードステークスや東海ステークスを勝っている。ここ1年半は結果を出せず、川崎記念で4着に入って以来の参戦となる。ワイルドワンダーは当時のジャパンカップダート以来11か月振りの参戦で人気を落としたのも大きい。過去の穴馬の傾向を足して2で割った馬、それがグレンツェントだ。
データ② 狙いはタピット産駒
血統面で東京ダート1600メートルの成績を見ると、回収率などでタピット産駒が健闘を見せていた。タピットは北米三冠を期待された馬だったが病気に泣かされ、思い通りの結果が出なかった。種牡馬入りすると才能を爆発させ、北米リーディングを獲得し、産駒の収得賞金のレコードを作った。日本ではフェブラリーステークスを制したテスタマッタが有名だが、タピット産駒は何頭かやってきては活躍を見せている。
この中でタピット産駒はゴールデンバローズしかいない。ゴールデンバローズは2015年UAEダービーで3着に入るなど期待された馬だった。全5勝を東京のダートマイルで挙げるなど相性は抜群だ。武蔵野ステークスでは2回凡走しており、そこは微妙だが、適性があるのでテンションの問題だろう。UAEダービーでまぐれで3着には入れない。この馬もまた過去の栄光があり、バカにしていると痛い目を見かねない馬と言える。
データ③ 地方で負けるくらいがちょうどいい?
地方組が武蔵野ステークスで活躍しているが、それを細かく見ていくと、地方で圧勝した馬の成績も目立つが、1秒以上負けたような馬でも巻き返していることが分かる。しかも地方で負けているせいか人気も落ちやすく、単に適性が合わなかっただけでそこまで評価を落としてしまうものかと驚く。そしてあっさり来られて後悔するケースは競馬ファンならよくある事だ。
メイショウウタゲは前走は南部杯でコンマ7秒負けだが、健闘した部類と言える。前々走のエニフステークスでは58キロを背負い単勝92倍で勝ったものの、南部杯ではフロック視された。そんな中でルヴァンスレーヴのコンマ7秒負けなら十分な健闘だろう。東京とは相性が良く、それなりの力は見せてくれるはずだ。しかも人気はそこまで上がらない。妙味はある。
まとめ
グレンツェント、ゴールデンバローズ、メイショウウタゲと挙げたが、どれが来ても結構な配当になる。この中ならグレンツェントか。休み明けでも走るので9か月以上間隔は開いたが、そこは気にしなくていいだろう。グレンツェントが先行する展開になればかなり面白い。人気馬が後ろで追走する分、逃げ粘ることは可能だからだ。
武蔵野ステークスといえばクロフネが規格外の強さを見せた。あの時の衝撃をもう一度味わってみたいものだ。さすがにそこまでの馬はなかなか出ないが、大きな馬券を当てて思い出に残るような衝撃を味わいたい。