2018年11月11日、京都競馬場でエリザベス女王杯(GⅠ/芝2200m)が行われる。エリザベス女王杯過去10年を見ると、三連単の高額配当は2009年の1,545,760円が最高で、10万円以上になったことは4回ある。過去10年で1万円未満となったのは1回だけ、まずまずの荒れ方をすることが多い。
単勝オッズは2011年の270円が最低で、最高は2009年の7,710円となっている。単勝10倍以上の馬が勝ったのは4回あり、1倍台が今のところ勝てていない。伏兵馬の一発に泣くこともあるなど、一筋縄ではいかないのがエリザベス女王杯だ。
クィーンスプマンテやテイエムプリキュアの逃げは参考外としたいところだが、その両馬を含めて穴馬をあぶり出したい。
目次
データ① 非根幹距離に強い馬で勝負!
根幹距離は400で割れる距離のことを指し、1200、1600、2000、2400がそうだ。非根幹距離は400で割れない距離であり、1400、1800、2200、2500などが該当する。2015年6番人気1着のマリアライトは非根幹距離で強かった。エリザベス女王杯以降2200か2500にしか出なかったが、宝塚記念で勝つなど存在感を見せた。2009年11番人気1着のクィーンスプマンテは2600での実績があるなど、非根幹距離で強かった。
ちょっと穴だがコルコバードがおすすめだ。コルコバードは重賞とは縁遠いが、これまですべて掲示板に入っており、それなりに稼いでいる。いわゆる相手なりの馬だが、長い距離、非根幹距離で安定感がある。条件戦ではあるが、上がりの脚も安定している。初重賞制覇がGⅠというのはよくある話だ。相手には入れておきたい馬の1頭だ。
データ② 京都2200はハービンジャー産駒
血統面でエリザベス女王杯の穴馬を探ると、芝だとどの距離でもディープインパクト産駒が来る。しかし、これでは人気がしやすく馬券の旨味がない。それ以外で探すとハービンジャー産駒が単勝や複勝回収率で抜群の成績を残す。ハービンジャー産駒は洋芝で強いが、寒くなってきて洋芝の存在感が出始めた時などはハービンジャー産駒にとってみれば得意な環境となり、ここは狙ってみたい。
レイホーロマンスはとても面白い。3歳時に勝ちあがれず、名古屋競馬で勝ち星を重ねて再転入し、愛知杯2着など牝馬路線で存在感を見せる、人間で言う苦労人だ。最近はパッとしないが、展開に泣かされたり前が壁になったり、実力で負けたわけではない。1週前追い切りで自己ベストを出すなど、状態は万全で、熱発明けのモズカッチャンとは違う。終わってみればこの馬から狙えたな、そう言ってしまうような1頭だ。
データ③ リピーターを狙おう!
エリザベス女王杯は典型的なリピーターレースである。スノーフェアリーの連覇、ラキシスやヌーヴォレコルト、ミッキークイーンがこの10年で2年連続で3着以内を確保している。個性的なコースであり、比較的力が問われる。そうなると前に好走した馬がもう1回来るというのはよくある話だ。リピーターを狙う、特に最近苦戦気味なら馬券的には結構おいしい。
去年2着のクロコスミアが狙いだ。去年は府中牝馬ステークスを勝ちながら人気を落として9番人気という奇怪な状況となり、先行してそのまま押し切れるかというところまで来たがモズカッチャンに差された。それでも十分強い競馬は見せられている。しかし、それ以降は着外が続き、人気はまた落ちている。しかし牡馬相手と戦ったり、海外遠征をしたりしているだけで、牝馬限定のここならもう1回輝く可能性はあるだろう。
まとめ
コルコバード、レイホーロマンス、クロコスミアを穴馬として推奨したいが、やけに3歳勢に人気が集まり、穴党にはこれ以上ない状況ではないか。アーモンドアイレベルならまだしも、それより一枚か二枚落ちればさすがに厳しい。迎え撃つ古馬もあまりパッとせず、熱発明けのモズカッチャンなど不安を残す。それならばこの3頭で勝負をしたい。
平成最初のエリザベス女王杯はまだ3歳限定の2400メートルで行われたが、サンドピアリスの大波乱があまりにも有名だ。不思議なもので、平成最初の出来事と最後の出来事が時折リンクすることがある。またその時と同じような大波乱が起きるのならばそれはこの3頭が絡む時ではないか。