いよいよ5月27日、東京競馬場で2015年に生まれたサラブレッドの頂点を決める日本ダービーが行われる。
共同通信杯で4着、スプリングSで7着と惜しい競馬が続いていたが、一気の距離延長となった青葉賞で6番人気の低評価を覆し、勝利を収めたのが藤沢和雄調教師が管理するゴーフォザサミットである。今回はハーツクライ産駒のゴーフォザサミットに焦点をあてて、戦国模様の2018年日本ダービーを紐解いていくことにする。
目次
分析① 青葉賞組
まずは過去10年の青葉賞組による日本ダービーでの成績を下記に記載した。
【0―2―3―22/27】複勝回収率125%
ご覧の通り、勝ち馬の輩出はしていないものの、2着が2回、3着が3回と皐月賞以外のローテーションの中では最も重要性の高いレースと言えるだろう。ゴーフォザサミットに関して述べると1800mを中心に使われていた背景から、青葉賞では6番人気という低評価であった。但し、上位人気で尚且つ勝利を収めた馬の方がより好走率が高いとのデータもあるのだが、2着馬エタリオウを直線で2馬身突き放す完勝ともいえるレース内容から評価を下げる必要はないだろう。
分析② ハーツクライ産駒
東京競馬場で行われるGIレースで数多くの優勝馬を輩出しているハーツクライ。例を挙げると、天皇賞(秋)、安田記念の東京のGIで2勝したジャスタウェイを始め、ダービー馬のワンアンドオンリー、オークスを制したヌーヴォレコルトや昨年のジャパンCで初のGIタイトルを獲得したシュヴァルグランなど東京コースと抜群の相性の良さを誇っている。
スタミナ・成長力が特に豊富で、大一番に強い血統ともいえ、総合力が問われる東京コースが非常に合うことは明らかである。ゴーフォザサミットの青葉賞のレース内容からも、東京コースの2400mで再び低評価を覆しても全く可笑しくないだろう。
分析③ 昨年のダービートレーナー藤沢和雄
昨年の日本ダービーを制したレイデオロに続き、唯一連覇に臨むことになる藤沢和雄調教師。青葉賞から日本ダービーへのローテーションは、同厩舎の得意なパターンで、2002年のシンボリクリスエス、2003年のゼンノロブロイ、2010年のペルーサと、数多くの管理馬を送り込んでいる。
また鞍上の蛯名騎手も今年の青葉賞の勝利で、同レース騎手最多の4勝目を記録し、悲願の日本ダービー制覇に向けて準備万端といったところだろう。調教師・騎手ともに経験豊富な二人だけにゴーフォザサミット自身も安心してレースに臨めるのではないだろうか。
まとめ
青葉賞からのローテーション、ハーツクライ産駒、昨年のダービートレーナーと3つの武器を抱えるゴーフォザサミット。無論、本来の実力さえ発揮することができれば、再び低評価を覆すことになるだろう。その為にも、人馬共に最高の状態で日本ダービーを迎えて欲しいものだ。