ヴィクトリアマイル2018の競馬予想分析…デンコウアンジュ激走を示唆する3要素

ヴィクトリアマイル(GⅠ/芝1600m)が2018年5月13日、東京競馬場で行われる。リスグラシュー、アエロリット、レッツゴードンキ、デンコウアンジュ、ミスパンテール、アドマイヤリード、ソウルスターリングらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

デンコウアンジュは、昨年のこのレースで11番人気の低評価を覆して2着。馬単7万円超、3連単91万円超という波乱の立役者となった。

それ以来、連対はないが、前走の福島牝馬Sで0.1秒差の3着と調子を上げてきており、今年も激走のムードが漂う。その理由を挙げていく。


目次

理由① リピーターが強いレース

ヴィクトリアマイルの大きな特徴の一つが、リピーターが強いこと。ウオッカ(2008年2着、2009年1着)やブエナビスタ(2010年1着、2011年2着)のような歴史的名牝は別格としても、2012年に優勝したホエールキャプチャが翌年に12番人気で2着、2013年に勝ったヴィルシーナが翌年に11番人気でV。さらに、ストレイトガールは2014年に3着と好走し、2015年(5番人気)、2016年(7番人気)と連覇を飾った。

ホエールキャプチャ、ヴィルシーナ、ストレイトガールは、いずれも前年の覇者として出走しながらも、直近の成績が不振で人気を落としていたが、舞台適性の高さを見せつけて復活した。このレースは、既に好走歴のある馬であれば、近走が不振でも軽視できない。むしろ人気が落ちているようなら狙い目と言えるのだ。

デンコウアンジュは昨年のこのレースで、メンバー最速タイの上がり3F33.2秒をマークして2着。その時も、直近の5走が④⑨⑪⑦④着と振るっていなかった中での激走だった。今年もマークは外せそうにない。

理由② 昨年以上の臨戦過程

阪神牝馬S→福島牝馬Sと使って臨むのは、昨年と同じ。ただ、前走の福島牝馬Sで昨年は1.47.2で4着、今年は1.46.9で3着と、着順走破タイムともに昨年以上だ。
さらに昨年は秋山騎手から乗り替わりだったのに対し、今年は蛯名騎手が継続して騎乗し続けている点も強調材料になる。

前走時は馬体重14kg減だったが、昨年も福島牝馬S出走時が16kg減だっただけに、それほど気にする必要はないだろう。その前走時の馬体重は450kg。昨年のヴィクトリアマイル出走時が444kgだったことを考えれば、絞れてきたものだと見ても問題ないかも知れない。

昨年の2着で手応えを得たことで、陣営の本気度は昨年以上と考えて良さそう。もともとが叩き良化型だけに、今年はこのレースに照準を合わせて、レースを使われながら順調に調子を上げてきた感がある。

理由③ 相性のいい東京

昨年のこのレースで2着に好走した他、同じ東京芝1600mが舞台だった2歳時のアルテミスSでも、12番人気の伏兵ながら、のちにGⅠを2勝するメジャーエンブレムを差し切って優勝した。

長くいい脚を使えるのが長所で、調整役の佐藤調教助手も「東京がベスト」と断言するように、広くて直線の長い東京は持ち味を最大限に発揮できるコースと言える。福島のような小回りコースだと前走のように早めに動かざるを得ない分、末がやや甘くなってしまうが、東京なら迷うことなく末脚に賭けることができる。

東京では、昨年10月のアイルランドTで8着、今年の東京新聞杯で4着だったが、ともに得意ではない休み明けでのレース。叩かれつつ迎える今回は、パフォーマンスのレベルを上げてくる可能性が十分にありそうだ。

まとめ

昨年取り逃したGⅠタイトルの奪取を狙うデンコウアンジュ。自慢の末脚を発揮し、今年も波乱を巻き起こすか。

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