2018年1月28日、京都競馬場でシルクロードステークス(GⅢ/芝1200m)が行われる。ダイアナヘイロー、アレスバローズ、ナックビーナス、ファインニードル、ディバインコード、セイウンコウセイらが出走を予定しているが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵は果たしているのか?
芝1200mのハンデ重賞は年間でも他に2レース(CBC賞・北九州記念)しかなく、冬の時期に実施されているのはシルクロードステークスのみとなっている。
春のスプリント王決定戦GⅠ高松宮記念が3月の中京開催に定着した際に、シルクロードステークスも前哨戦の一つとして位置づけられ、2000年からこの時期に行われるようになった。
2012年の優勝馬は後のスプリント王であるロードカナロアであり、出世レースとも言えるレースであるが、一方で過去10年の三連単配当はすべて万馬券で、しかも一番安くて昨年2017年の40,820円とハンデ戦らしい高配当が続いているレースでもある。
2018年もこれまで同様の高配当となるのか、一転して堅く収まるのか。
今回は過去10年のシルクロードステークスの結果を元としてデータ分析するが、特に過去の穴馬の共通項から激走馬を探っていく。
目次
過去10年の該当馬(2008年以降・単勝6番人気以下で3着以内)
年 | 着順 | 馬名 | 性齢 | 人気 |
2017 | 3 | セカンドテーブル | 牡5 | 7 |
2016 | 3 | ワキノブレイブ | 牡6 | 11 |
2015 | 3 | セイコーライコウ | 牡8 | 12 |
2014 | 3 | リトルゲルダ | 牝5 | 13 |
2013 | 3 | メイショウデイム | 牝6 | 11 |
2012 | 3 | ケンブリッジエル | 牡6 | 16 |
2011 | 2 | アーバニティ | 牡7 | 14 |
2010 | 3 | シンボリグラン | 牡8 | 6 |
2009 | 1 | アーバンストリート | 牡5 | 7 |
2009 | 2 | ソルジャーズソング | 牡7 | 6 |
2008 | 2 | コパノフウジン | 牡6 | 11 |
注目点① 単勝10倍以内の馬が1着で固定
該当馬のリストを見てもわかるように、1着に単勝6番人気以下の馬が入ったのは2009年のアーバンストリートただ1頭であることから、1着には単勝1番人気から3番人気までの上位人気、オッズでは10倍以内で選べばほぼ間違いがないことがわかる。
また、2着は単勝1番人気から6番人気で過去10年中8頭、3着は単勝1番人気から3番人気までの馬が1頭も入ったことがないなど、人気と着順が比較的比例している。
これは、馬券を購入する競馬ファンが、ハンディキャッパーがつけたハンデを確実に理解し、予想に結びつけているものと考えられる。
人気別集計 シルクロードステークス 過去10年
人気 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1番人気 | 2- 1- 0- 7/ 10 | 20.0% | 30.0% |
2番人気 | 4- 1- 0- 5/ 10 | 40.0% | 50.0% |
3番人気 | 3- 1- 0- 6/ 10 | 30.0% | 40.0% |
4番人気 | 0- 3- 2- 5/ 10 | 0.0% | 50.0% |
5番人気 | 0- 1- 1- 8/ 10 | 0.0% | 20.0% |
6番人気 | 0- 1- 1- 8/ 10 | 0.0% | 20.0% |
7番人気 | 1- 0- 1- 8/ 10 | 10.0% | 20.0% |
8番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
9番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
10番人気 | 0- 0- 0- 10/ 10 | 0.0% | 0.0% |
11番人気 | 0- 1- 2- 7/ 10 | 0.0% | 30.0% |
12番人気 | 0- 0- 1- 9/ 10 | 0.0% | 10.0% |
13番人気 | 0- 0- 1- 9/ 10 | 0.0% | 10.0% |
14番人気 | 0- 1- 0- 8/ 9 | 0.0% | 11.1% |
15番人気 | 0- 0- 0- 9/ 9 | 0.0% | 0.0% |
16番人気 | 0- 0- 1- 8/ 9 | 0.0% | 11.1% |
17番人気 | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
単勝オッズ別集計 シルクロードステークス 過去10年
単勝オッズ | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1.0~ 1.4 | 1- 0- 0- 0/ 1 | 100.0% | 100.0% |
1.5~ 1.9 | 0- 1- 0- 0/ 1 | 0.0% | 100.0% |
2.0~ 2.9 | 1- 0- 0- 2/ 3 | 33.3% | 33.3% |
3.0~ 3.9 | 0- 0- 0- 3/ 3 | 0.0% | 0.0% |
4.0~ 4.9 | 2- 0- 0- 4/ 6 | 33.3% | 33.3% |
5.0~ 6.9 | 5- 2- 0- 5/ 12 | 41.7% | 58.3% |
7.0~ 9.9 | 0- 3- 1- 8/ 12 | 0.0% | 33.3% |
10.0~14.9 | 1- 2- 3- 13/ 19 | 5.3% | 31.6% |
15.0~19.9 | 0- 0- 1- 17/ 18 | 0.0% | 5.6% |
20.0~29.9 | 0- 0- 1- 11/ 12 | 0.0% | 8.3% |
30.0~49.9 | 0- 0- 1- 19/ 20 | 0.0% | 5.0% |
50.0~99.9 | 0- 2- 1- 21/ 24 | 0.0% | 12.5% |
100.0~ | 0- 0- 2- 25/ 27 | 0.0% | 7.4% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
注目点② 乗り替わりを狙え!
過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った11頭すべてが前走と騎手が乗り替わりになっている。
事情はそれぞれ異なるだろうが、上位入線が見込める馬ほど騎手は継続騎乗を望む傾向にあるのが一般的で、その傾向が如実に現れているとも言える。
前走騎手別集計 シルクロードステークス 過去10年
前走騎手 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
同騎手 | 6- 5- 1-54/66 | 9.1% | 18.2% |
乗替り | 4- 5- 9-74/92 | 4.3% | 19.6% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
馬名 | 前走騎手 | 騎手 |
セカンドテーブル | 武豊 | 水口優也 |
ワキノブレイブ | D.マクド | 小牧太 |
セイコーライコウ | 柴田善臣 | 藤岡康太 |
リトルゲルダ | 丸山元気 | 菱田裕二 |
メイショウデイム | 川須栄彦 | 国分恭介 |
ケンブリッジエル | 上村洋行 | 和田竜二 |
アーバニティ | 藤田伸二 | 四位洋文 |
シンボリグラン | A.スボリ | M.デムー |
アーバンストリート | 上村洋行 | 福永祐一 |
ソルジャーズソング | 武幸四郎 | 岩田康誠 |
コパノフウジン | 北村宏司 | 藤岡佑介 |
注目点③ 斤量が増えていないこと!
過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った11頭すべてが斤量が前走と同じか軽くなっている。
近走の結果が悪いことや今回の相手関係から斤量が同じか軽くなった馬が好走していると言っていいだろう。
ただし、上位人気馬はハンデが重くなっても比較的実力を発揮できているので要注意だ。
斤量別集計 シルクロードステークス 過去10年
前走斤量 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
増減無し | 2- 3- 3- 41/ 49 | 4.1% | 16.3% |
増減±1kg以内 | 8- 7- 6- 89/110 | 7.3% | 19.1% |
今回1~1.5kg増 | 3- 1- 0- 20/ 24 | 12.5% | 16.7% |
今回2~2.5kg増 | 1- 2- 0- 2/ 5 | 20.0% | 60.0% |
今回3kg以上増 | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% |
今回1~1.5kg減 | 2- 3- 3- 27/ 35 | 5.7% | 22.9% |
今回2~2.5kg減 | 0- 0- 1- 17/ 18 | 0.0% | 5.6% |
今回3kg以上減 | 0- 1- 3- 16/ 20 | 0.0% | 20.0% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
馬名 | 前走斤量 | 斤量 | 斤量差 |
セカンドテーブル | 56 | 56 | 0 |
ワキノブレイブ | 57 | 55 | -2 |
セイコーライコウ | 58 | 57 | -1 |
リトルゲルダ | 54 | 53 | -1 |
メイショウデイム | 54 | 53 | -1 |
ケンブリッジエル | 57 | 53 | -4 |
アーバニティ | 57 | 57 | 0 |
シンボリグラン | 58 | 54 | -4 |
アーバンストリート | 55 | 54 | -1 |
ソルジャーズソング | 57 | 54 | -3 |
コパノフウジン | 55 | 54 | -1 |
注目点④ レース間隔は長くても2ヶ月
過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った11頭すべてが最長でも2ヶ月以内の間隔でこのレースに臨んでいる。
高松宮記念へ向けてここから始動する有力馬はともかく、人気がない馬にとっては、ここが目標のレースでもある場合があることを伺わせる。
馬名 | 間隔(週) | クラス | レース名 |
セカンドテーブル | 3 | OP | 淀短距離S |
ワキノブレイブ | 3 | OP | 淀短距離S |
セイコーライコウ | 7 | OP | ラピスラズリS |
リトルゲルダ | 8 | OP | 尾張S |
メイショウデイム | 2 | OP | 淀短距離S |
ケンブリッジエル | 3 | 1600万 | 新春S |
アーバニティ | 6 | GⅡ | 阪神カップ |
シンボリグラン | 10 | GⅢ | 京阪杯 |
アーバンストリート | 6 | OP | 尾張S |
ソルジャーズソング | 7 | GⅡ | 阪神カップ |
コパノフウジン | 4 | GⅢ | ガーネットS |
注目点⑤ 馬齢は5歳から8歳、斤量は53kgから57kg
そして、過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った11頭すべてが馬齢は5歳から8歳の間、斤量は53kgから57kgの間に入っている。
馬齢は4歳や9歳以上、斤量は軽ハンデやトップハンデなど両極端に該当する馬は該当していないことがわかる。
まとめ
ここまでの5つの注目点からまずは1着馬として最適な単勝3番人気以内かつ単勝10倍以内になりそうな馬を選定すると次の3頭が該当する。
ダイアナヘイロー
アレスバローズ
ナックビーナス
次に上位人気以外で乗り替わり予定があり、斤量が同じか軽くなり、前走からの間隔が2ヶ月以内、そして馬齢と斤量が注目点の範囲内に当てはまる馬をピックアップすると次の4頭が該当する。
アクティブミノル
グレイトチャーター
コスモドーム
ナリタスターワン
なお、アクティブミノルとコスモドームは最終登録段階で獲得賞金順から除外対象となっているのでご注意いただきたい。
以上、今回は激走馬候補が比較的多頭数となってしまったが、フォーメーションを組むなどで購入点数をある程度絞ることが可能だ。
また、高配当となることを前提に点数を多めにする方法も一考に値する。
以上を参考にして馬券を組み立てていくのも、面白いのではないだろうか?