2017年12月10日、阪神競馬場で阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神JF/GI/芝外回り1600m)が行われる。
ロックディスタウン、ラッキーライラック、マウレア、リリーノーブルらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
今回は阪神JFを攻略していく上でカギになるファクターを紹介していこう。
目次
阪神JFで求められること
以前の考察で、阪神ジュベナイルフィリーズには以下のような特徴があると書いた。
1.阪神芝外回り1600mで行われる本格派のGI
2.名牝の登竜門
3.来年のクラシックへ繋がるレース
阪神JFは「阪神芝外回り1600mで行われる本格派のGI」であるため、完成度の高さだけでは乗り切れない。よって、「クラシックでも好走できるポテンシャルを秘めているかどうか」がとても重要になってくるのだ。
阪神JFで最も注目すべきなのは?
では、クラシックで好走できるポテンシャルを秘めているかどうかを、どういった点から紐解いていけばいいのか?
注目すべきなのは「上がり」だ。
日本の競馬では、上がり3ハロンの瞬発力がとても重要になる。総合的な能力が多少低くても、上がり3ハロンで速い脚さえ使えれば、展開次第ではGIを勝つことができる。反対に言えば、総合力が90点だったとしても、上がりで瞬発力を使えないばかりにGIを勝てない馬もいる。
特に同世代とのレースでは速い上がりを使えるかどうかがレース結果に直結してくれるため、速い上がりを使える裏付けのある馬を選んでいくことが的中への最短ルートとなる。
実際、阪神JFにおける上がり別の成績を見てみると……
前走脚質 | 着別度数 |
---|---|
平地・逃げ | 1- 0- 1- 5/ 7 |
平地・先行 | 3- 0- 6-26/35 |
平地・中団 | 6- 6- 3-27/42 |
平地・後方 | 0- 3- 0-13/16 |
平地・マクリ | 0- 0- 0- 0/ 0 |
3F 1位 | 5- 5- 3-25/38 |
3F 2位 | 3- 3- 2-14/22 |
3F 3位 | 1- 0- 0- 9/10 |
3F ~5位 | 0- 1- 2-10/13 |
3F 6位~ | 1- 0- 3-12/16 |
前走脚質 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
平地・逃げ | 14.3% | 28.6% | 35 | 47 |
平地・先行 | 8.6% | 25.7% | 77 | 74 |
平地・中団 | 14.3% | 35.7% | 71 | 125 |
平地・後方 | 0.0% | 18.8% | 0 | 44 |
平地・マクリ | ||||
3F 1位 | 13.2% | 34.2% | 67 | 112 |
3F 2位 | 13.6% | 36.4% | 97 | 100 |
3F 3位 | 10.0% | 10.0% | 98 | 26 |
3F ~5位 | 0.0% | 23.1% | 0 | 66 |
3F 6位~ | 6.3% | 25.0% | 15 | 81 |
実に勝ち馬の10頭中9頭が前走で上がり3位以内の脚を使っていた。
そして前走上がり2位以内だった馬は複勝回収値100超という極めて優秀な成績を残している。
要するに、末脚が阪神JFにおける最重要要素なのだ。
前走上がり2位以内なのは?
では、前走で上がり2位以内の末脚を使っていた馬はというと……
サウンドキアラ
スカーレットカラー
ソシアルクラブ
ナディア
ノーブルアース
モルトアレグロ
ラスエモーショネス
ラッキーライラック
この8頭だ。この中から勝ち馬が出る可能性は、十分にあると言っていいだろう。