韓国競馬のレベルは?
となると気になるのは韓国競馬がどの程度のレベルにあるか、ということだ。
結論からいうと、当然のことながら日本に比べればレベルは落ちる。
韓国競馬は競争の国際的価値を選定する国際競馬統括機関連盟からは2004年に「パートⅢ国」として承認されたばかり。日本の「パートI国」と比較すれば、相応のレベルの差が発生することは否めない。
実際、2013年にソウル競馬場で行われた韓日競走馬交流競走では、TCK(東京シティ競馬)から参戦した9歳馬のトーセンアーチャーが勝っている。(TCKからは3頭出走。残り2頭も5、6着と上位に入線。)トーセンアーチャーの関係者には敬意を払うが、地方競馬のオープンクラスで1年近く馬券に絡んでいなかった9歳馬が勝てるくらいのレベルにあるわけだ。
血統レベルを見ても、日本より数段落ちる。日本で種牡馬として成功できなかったイングランディーレの産駒が2012年のコリアンダービー(GI)を勝っていたり、ビワシンセイキやメイセイオペラが種牡馬リーディングの上位に来たりすることもあった。
近年はダートの本場アメリカから種牡馬を購入しているため、血統レベルは徐々に上がっている。とはいえ、現時点ではレベル差があると判断できる。
・賞金が高い
・日本馬が通用するレベルにある
この2つの条件が揃い、おまけに輸送も難しくないとなれば、遠征しない理由はないわけだ。
韓国という新たな選択肢
芝コースに主軸を置く香港やシンガポール、オーストラリアに対し、ダートのみの競争しか行われない韓国競馬は違った選択肢として重宝される可能性が高い。
日本は中央、地方ともに賞金額が年々減少している。また、地方ではJRA所属馬の出走枠が限られている。
吉田俊介氏は「10年後の韓国競馬産業の未来を見据え参入を決断した」と話したが、韓国競馬は日本のホースマンたちにとっても“新たな選択肢”となりえるわけだ。
まずは6月7日、エスメラルディーナが第一陣を切る。これを皮切りに日本馬の韓国遠征が盛んになっていくのかもしれない。
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