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反撃の狼煙!ハービンジャー産駒が3歳夏に躍進する3つの理由とは?


社台グループが購入した大物輸入種牡馬として注目を集めたハービンジャー。

凱旋門賞(仏GI/ロンシャン芝2400m)と並び、欧州で最も権威と歴史のある芝の中距離レースであるキングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(英GI/アスコット芝2400m)をレコードで勝ったという実績を引っさげ、満を持して日本にやってきた。

初年度からエアグルーヴ、ダイワスカーレット、シーザリオといった社台グループが誇る超名牝たちが種付けられた。

しかし、2歳時に勝ち上がる産駒こそ多かったものの、“2勝目の壁”に直面してしまった。勝ち切れない産駒が目立ち、春のクラシックに駒を進められたのはベルーフただ1頭……。巷では早くも“失格の烙印”を押す声も出始めたほどだ。

事実として繁殖牝馬の質を分析して期待値の高さを算出すると、失格の烙印をおされても仕方のない成績だったことは否めない。

ただし、ここに来てハービンジャー産駒が息を吹き返しつつある。6月に入り、勝ち上がる産駒が相次いでいるのだ。

果たしてハービンジャー産駒たちは父の偉大さを証明できるのか? その是非を探っていこう。

3歳馬の6月以降の成績

まずは6月以降の3歳馬たちの成績を見てみよう。

6月以降の芝のレースにおける勝ち鞍を見てみると、ハービンジャーはステイゴールドの11勝に次ぐ8勝を挙げている。ディープインパクト(4勝)やハーツクライ(5勝)といったクラシックホースたちを抑えて2位につけているのだ。

3歳の春には“複数勝利の壁”に苦しめられたが、スワーヴジョージやマッサビエルが3勝目を、ポトマックリバーが2勝目を挙げ、菊花賞への道筋を示した。

徐々に明るい材料が見えてきているわけだ。

【次のページへ】3歳夏になって躍動し始める理由って?

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ポトマックリバーが菊花賞路線に殴りこみ!圧巻の強さと成長力ある血統が魅力


圧巻のパフォーマンスで一気に将来の展望が広がった。

6月13日に東京競馬場で行われた500万条件(芝2400m)で、ハービンジャー産駒のポトマックリバー(牡3)が圧勝を収めた。

直線で見る見る後続を引き離して3馬身半差の快勝。視線の先に菊花賞や、その先の飛躍が見えてきた。その強さと将来性に期待する理由について書いていこう。

圧倒的な強さ

5枠7番からスタートしたポトマックリバーは、道中で中団につけると、3コーナーから早くも進出を開始。4コーナーでは先頭を捉える勢いで上がっていくと、直線では後続を置き去りにして2着に0.6秒差をつけて圧勝した。

まず、終始外外を回しながら勝ち切った点が素晴らしい。

東京芝2400mは圧倒的に内が有利のコースだ。今はフラットな馬場状態とはいえ、あまり外を回しすぎると届かない。そんな中、ポトマックリバーは3、4コーナーで内ラチから4、5頭分外を回していた。

にもかかわらず、直線で末脚は衰えなかった。完勝も完勝だったといっていい。

もう一つは4コーナーで前につけた馬がすべて潰れるようなタフな流れのレースを前に行って勝ち切ったことだ。

事実、ポトマックリバー以外、上位に来た馬たちは2〜7着まですべて4角7番手以下。うち4頭は11番手以下だった。一方、前につけていた馬は4番人気のリボントリコロールや7番人気のレッドルヴァンをはじめとして、全頭が下位に沈んでいる。完全に後ろにいた馬たちに有利な流れとなったわけだ。

ポトマックリバーは4角2番手。普通は直線で垂れてしまう流れの中、前にいってそのまま押し切った強さは輝いて見えるほどだった。

フロックでできるパフォーマンスではない。上のクラスでも即通用するはずだ。

【次のページヘ】いざ菊花賞路線へ!期待できる根拠とは?

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ハービンジャーは失敗種牡馬なのか?伸び悩む産駒たちと今後への期待


競馬界に衝撃が走ったのは2010年9月のことだった。

キングジョージ(英GI/芝2400m)を勝ったハービンジャーが日本で種牡馬入りする――。

胸が踊るようなニュースだった。しかも名牝たちを所有する社台グループの社台スタリオンステーションに入るというのだから、期待が大きかった。

しかし、そんなハービンジャーが今、苦境に立たされている。満を持してデビューした初年度産駒たちが、苦戦を強いられているのだ。

“嫁”は日本屈指の名牝たち

サンデーサイレンスの血を持たないハービンジャーは重宝された。初年度は211頭の種付頭数を記録し、うち146頭が血統登録している。

繁殖相手は1997年の年度代表馬エアグルーヴ、牝馬として37年ぶりに有馬記念を制したダイワスカーレット、桜花賞を含むマイルGI2勝のダンスインザムード、さらに05年日米でオークスを勝ったシーザリオなど、日本屈指の良血牝馬が揃えられた。

一般的に種牡馬入り初年度は期待値が高く、いい牝馬が揃えられることが多い。とはいえ、社台グループといえばキングカメハメハやシンボリクリスエスといった非サンデー系の一流種牡馬を保有している。その中でここまで一流の繁殖牝馬がずらり揃うというのは、ハービンジャーに対する期待の高さ以外にほかならない。

期待を背負った産駒たち、しかし……

もっとも、残念なことに今のところハービンジャーは種牡馬として結果を出せていない。

質のいい牝馬が集められた中、5月20日の時点で重賞を勝っているのはベルーフ(京成杯)のみ。いわば3歳馬の品評会といえるクラシックに出走したのもベルーフだけ。桜花賞に出走した産駒はいない。そしてオークス、日本ダービーともに登録馬はゼロだ。

新馬、未勝利を勝ち上がったのが36頭に対し、2勝以上挙げているのはたった3頭しかいない。重賞戦線で活躍しながら春のクラシックに届かなかったロカを筆頭に、勝ち切れない産駒が目立っている。

当初の期待を踏まえると、現時点ではお世辞にも「成功」といえる結果を残せていないのだ。

ファーストクロップで見限るのは早い?

ただし、この評価はあくまでも「現時点」でのものだ。初年度産駒の3歳春シーズンが終わった時点ですべてを判断するのは時期尚早といえる。

なぜなら、古馬になってから飛躍的に成長を遂げる可能性はあるし、第2世代がいい成績を残すケースは多い。

ハービンジャーは古馬になってから力をつけた馬で、血統的にはまだまだこれから。また、生産を行う牧場や競走馬を管理する厩舎にとっても初年度産駒の扱いは手探り。1年目で育成方法をつかみ、2年目から成績を伸ばすケースは少なくない。

例えば最多勝利時は120勝を挙げたシンボリクリスエス産駒も、ファーストクロップは18勝と泣かず飛ばずだった。(2年目は102勝と躍進。)また、ディープインパクトにしても1年目はなかなかうまく行かず、2年目から勝利数や大舞台での勝ち鞍が増えていった。

そう考えると、ハービンジャーを見限るのはまだ早い。夏を越え大きく成長したハービンジャー産駒が秋開催を盛り上げる可能性は十分に考えられる。2年目からもいい馬が出るはずだ。

現時点で成功といえる成果を挙げられていないハービンジャーであるが、今後の巻き返しに期待したい。

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