2018年6月3日、東京競馬場で安田記念(GI/芝1600m)が行われる。スワーヴリチャード、ペルシアンナイト、サングレーザー、リスグラシュー、リアルスティールら豪華メンバーで繰り広げられる上半期のマイル王決定戦。果たして、今年はどんなレースが展開されるのだろうか?
今回はヴィクトリアマイルで落鉄がありながらも4着に粘り込んだアエロリットを検証する。牡馬牝馬ともにハイレベルといわれる現4歳世代の牝馬のなかでもトップクラスの実力をもっている馬だけに、NHKマイルカップ以来のGI制覇を達成しても全く驚けない。約1年ぶりの勝利へ、クリアすべきポイントを挙げていく。
目次
ポイント① 前走、ヴィクトリアマイル
前走のヴィクトリアマイルは3番人気に支持されながらも4着に敗北したアエロリットだが、スタート直後に落鉄、稍重発表の緩い馬場で持ち味が発揮できなかった。同馬にとって厳しい条件が重なりながらも、着差0.1秒差の4着は立派である。
初のGI制覇を達成した舞台だけに、東京マイルが舞台として申し分ないともいえる。古馬になり、体つきも一段とたくましくなり、500キロ前後と牝馬としては大きな馬格もあるだけに中2週のレース間隔も全く問題ないだろう。
ポイント② クロフネ産駒
とことん東京マイルでの戦績が優秀であるのが、クロフネ産駒だ。2012年に行われたヴィクトリアマイルを制したホエールキャプチャを始め、2015年のNHKマイルカップを勝利したクラリティスカイ、また昨年のNHKマイルカップを制したアエロリットの計3勝を挙げている。
直線が長く良い脚を継続的に求められる東京競馬場だけに、そんな特質を持つクロフネ産駒が何度も勝利を収めている。得意の舞台である東京マイルで前走4着の雪辱を果たせるだけの血統馬である。
ポイント③ マイル戦の実績
アエロリットは過去10戦のうち、マイル戦への出走は6レースである。戦績は1勝、2着3回、4着以下が2回という結果だ。ただし、良馬場で限定すると1勝、2着3回とパーフェクト連対を果たしている。まさしく馬場によって戦績が左右される馬ともいえ、週中の雨がどの程度降るかによって同馬の好走の可能性も変わってくるはすだ。今週の天気には細心の注意を配ってほしい。
まとめ
マイル界の頂点を目指すアエロリット。充実期を迎える4歳だけに、どんなパフォーマンスを見せてくれるか。ヴィクトリアマイルから状態も維持されており、あとは鬼門の雨が気になる点である。馬場状態がアエロリットに向くようであれば、勿論、牡馬混合戦でも侮れない1頭であるはずだ。