2018年3月3日、阪神競馬場でチューリップ賞(GⅡ/芝1600m)が行われる。昨年はソウルスターリングがここを圧勝して、後にオークス制覇へと飛躍した。また今年よりGⅡへ格上げとなり、前哨戦としてより重要度の増した当レースに好メンバーが揃った。2歳チャンピオンが無傷の4連勝で本番に弾みをつけるか、逆転をする馬が現れるのか注目の一戦である。
開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。
今回、好走血統は過去10年、コース・距離別種牡馬成績は2013年以降のレースより集計を行った。
目次
過去10年好走馬血統
着順 | 人気 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|
1 | 1 | Frankel | Monsun |
2 | 7 | ダイワメジャー | シンボリクリスエス |
3 | 2 | ハーツクライ | American Post |
1 | 2 | ディープインパクト | シングスピール |
2 | 1 | ヴィクトワールピサ | Pistolet Bleu |
3 | 10 | ディープインパクト | フレンチデピュティ |
1 | 5 | ステイゴールド | デインヒル |
2 | 7 | ディープインパクト | Silver Deputy |
3 | 2 | キングカメハメハ | マーベラスサンデー |
1 | 1 | ディープインパクト | ファルブラヴ |
2 | 4 | ハーツクライ | スピニングワールド |
3 | 6 | ゼンノロブロイ | シングスピール |
1 | 3 | クロフネ | トニービン |
2 | 7 | ステイゴールド | フォーティナイナー |
3 | 5 | ディープインパクト | Storm Cat |
1 | 4 | オレハマッテルゼ | シャンハイ |
2 | 3 | ダイワメジャー | Cozzene |
3 | 1 | ディープインパクト | Caerleon |
1 | 1 | アグネスタキオン | Highest Honor |
2 | 2 | ソングオブウインド | スピードワールド |
3 | 6 | ディープインパクト | クロフネ |
1 | 9 | キングカメハメハ | ダンスインザダーク |
2 | 1 | キングカメハメハ | Salt Lake |
3 | 8 | キングカメハメハ | キャロルハウス |
1 | 1 | スペシャルウィーク | Caerleon |
2 | 7 | ティンバーカントリー | サンデーサイレンス |
3 | 8 | マリエンバード | サンデーサイレンス |
1 | 5 | ウォーエンブレム | サンデーサイレンス |
2 | 1 | ジャングルポケット | サンデーサイレンス |
3 | 2 | クロフネ | Darshaan |
解析・分析:注目血統は?
以下に挙げたように、サンデーサイレンス系種牡馬×ニアークティック系の牝系の組み合わせが活躍しているのがわかる
シンハライト 父ディープインパクト(母父シングスピール)
ラヴェンダーヴァレイ 父ディープインパクト(母父フレンチデピュティ)
ココロノアイ 父ステイゴールド(母父デインヒル)
アンドリエッテ 父ディープインパクト(母父Silver Deputy)
ハープスター 父ディープインパクト(母父ファルブラヴ)
ヌーヴォレコルト 父ハーツクライ(母父スピニングワールド)
リラヴァティ 父ゼンノロブロイ(母父シングスピール)
アユサン 父ディープインパクト(母父Storm Cat)
ジョワドヴィーブル 父ディープインパクト(母父Caerleon)
メデタシ 父ディープインパクト(母父クロフネ)
中でもディープインパクト産駒が圧倒的に好走しているのがわかり、今年はマウレアやサラキアが該当する。もちろん他のサンデー系種牡馬産駒の好走例もありサヤカチャンの激走にも期待してみたい。
上位人気になると予想されるラッキーライラックやリリーノーブルに関しては好走歴のあるステイゴールド・キングカメハメハ産駒の次世代ということになるがこちらはコース別の種牡馬成績も含めて検討するのが良いだろう。
出走予定馬・種牡馬コース成績
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
キングカメハメハ | 13-14-14-135 | 7.4% | 23.3% |
ハービンジャー | 7-7-5-54 | 9.6% | 26.0% |
エイシンフラッシュ | 1-1-0-2 | 25.0% | 50.0% |
リーチザクラウン | 1-1-2-7 | 9.1% | 36.4% |
ディープインパクト | 55-47-38-244 | 14.3% | 36.5% |
Frankel | 4-1-1-4 | 40.0% | 60.0% |
ヴィクトワールピサ | 2-7-6-20 | 5.7% | 42.9% |
ハーツクライ | 9-11-11-102 | 6.8% | 23.3% |
オルフェーヴル | 1-1-1-6 | 11.1% | 33.3% |
ルーラーシップ | 0-4-2-15 | 0.0% | 28.6% |
集計期間:2013.1. 1 ~ 2017. 12. 28
解説・分析:注目血統は?
出走頭数が多い種牡馬の中ではディープインパクトが安定した成績を残しているのがわかる。次いで、ハービンジャーがキングカメハメハやハーツクライを押さえての勝率・複勝率の高さをしめしている。
今年はここ数年でデビューしたばかりの種牡馬の産駒が多く、サンプル数は少ない。しかし、その中でもFrankel産駒が非常に優秀な成績を残しており見逃せない。昨年のソウルスターリングに続くことができるか注目だ。