2025年6月15日(日)、中央競馬の上半期を締めくくる第66回宝塚記念(G1)が開催される。今年の主役候補として注目を集めているのが、ベラジオオペラだ。大阪杯を制し、勢いそのままにグランプリ制覇を狙う存在として注目度は高い。
本記事では、ベラジオオペラの血統、脚質、馬場適性を中心に、同馬が宝塚記念を勝てるのかを徹底的に分析していく。
ベラジオオペラとは?戦績とプロフィールまとめ
ベラジオオペラは、2020年生まれの4歳牡馬で、父は短距離王ロードカナロア、母はオペラモーヴ(母父ハービンジャー)。デビューから安定した成績を残しており、2025年の大阪杯(G1)では強豪を相手に見事な勝利を飾った。
- 生年月日:2020年4月7日
- 調教師:上村洋行(栗東)
- 馬主:林田祥来
- 生産者:社台ファーム(北海道千歳市)
- セリ取引価格:4,851万円(2022年 千葉サラブレッドセール)
- 獲得賞金:8億2,370万円(中央)
- 通算成績:12戦6勝[6-1-1-4]
- 主な勝鞍:2025年 大阪杯(G1)
血統構成と阪神芝2200mとの相性
ベラジオオペラは父ロードカナロア、母ハーレクイーン(母父ハービンジャー)という血統構成。スプリント〜マイル色の強いロードカナロア産駒の中にあって、母系に中距離志向の欧州血統を持つことで、2200mという非根幹距離にも対応できる資質を備えている。
阪神芝2200mは、スタートから最初のコーナーまでの距離が短く、テンの位置取りが重要となる一方、坂のある長い直線での持続力勝負に対応できるスタミナも求められるコース形態だ。直線スピード一辺倒では通用しづらく、パワーと持久力を兼備した馬が好走しやすい。
その点、母父ハービンジャーは、欧州的な持続力と重馬場耐性を伝える血を持ち、阪神芝2200mとの相性は非常に良好だ。過去の宝塚記念でも、ハービンジャー産駒(およびその母父系)はしばしば好走しており、同産駒のウインマリリン(2023年エリザベス女王杯2着)などがその代表例と言える。
また、ベラジオオペラ自身もすでに2025年の大阪杯(阪神芝2000m)でG1制覇を果たしており、阪神内回りでの立ち回りや坂での踏ん張り、急加速のラップ変化にも対応可能であることを証明済み。2000mでのパフォーマンスを踏まえれば、+200mの延長も無理のない範囲であり、血統的裏付けも相まって高い適性が見込める。
総じて、ベラジオオペラの血統構成は、阪神芝2200mにおいても好走可能な下地があり、舞台適性においてはプラス評価が妥当だ。特にタフな馬場状態や上がりのかかるレース展開においては、血統的な強みがより生きてくる可能性が高い。
脚質・位置取りの特徴と宝塚記念での理想パターン
ベラジオオペラの最大の武器は、先行して長く良い脚を使える点だ。大阪杯では中団やや前目のポジションから、ロングスパートで押し切る形で勝利した。
阪神芝2200mでは、前半で中団より前に位置し、最後の坂で踏ん張れる脚質が有利とされる。ベラジオオペラはまさにこの条件に合致しており、道中で無理なく好位を取れる立ち回り力があるのは大きなアドバンテージだ。
重馬場でも走れるか?馬場適性と道悪対応力
宝塚記念は梅雨時期の開催であり、重馬場・稍重馬場の対応力は無視できない。ベラジオオペラはこれまでのレースで稍重馬場を克服した実績があり、馬場が渋ってもパフォーマンスを落としにくいタイプである。
また、母系に重馬場適性の高いサドラーズウェルズ系を持つことからも、道悪巧者の血統背景がある。馬場が悪化した際にも、安定した走りが期待できる点は信頼材料となる。
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予想オッズと想定人気|過剰評価なのか適正評価か
現時点での予想オッズでは、ベラジオオペラが2〜3倍台の1番人気候補とされている。大阪杯勝利に加え、ファン投票でも1位を獲得するなど、世間の注目度も高い。
適正な評価とも言えるが、1番人気としての“重み”がプレッシャーとなる可能性も。枠順や馬場次第では、馬券的な妙味が薄れるリスクもある。
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宝塚記念2025|開催概要と注目ポイント
- レース名:第66回 宝塚記念(G1)
- 日時:2025年6月15日(日)15:40発走予定
- 開催場:阪神競馬場 芝2200m(右回り)
- 出走条件:3歳以上オープン(定量)
- 本賞金:1着=3億円、2着=1億2000万円
- テレビ放送:フジテレビ系列、BSフジ、グリーンチャンネル
- ネット配信:JRA公式サイト、JRAアプリ、グリーンチャンネルWeb
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まとめ|ベラジオオペラは宝塚記念2025を勝てるのか?
ベラジオオペラは、血統、脚質、馬場適性のいずれを見ても、宝塚記念に高い適性を持つことは間違いない。重馬場にも対応可能で、阪神芝2200mのタフな流れにも耐えられるスタミナも兼備。
1番人気での出走が濃厚だが、それに応えるだけの実力と上昇気配が感じられる。展開、枠順、馬場状態に大きな不利がなければ、勝ち負け必至の存在といえるだろう。