宝塚記念2017の予想データ分析…キタサンブラックと武豊騎手の5つの不安要素とは?


(C)Horse Race Photo Studio

今週は阪神競馬場で春競馬の総決算・宝塚記念(GI/芝内回り2200m)が行われる。

圧倒的な一番人気に支持されることが確実なのが、今春“2冠”を達成しているキタサンブラック(牡5)だ。大阪杯で完勝し、天皇賞春ではサトノダイヤモンドを抑えてGI2連勝を果たした。今回は最大のライバルであるサトノダイヤモンドが不在のため、単勝1倍台の人気を集めることになる見込みだ。

果たして、キタサンブラックに死角はあるのか? 今回は現役最強馬の呼び声高い名馬の不安要素に迫っていこう。


天皇賞春の反動は?

まず真っ先に挙げられるのが天皇賞春の反動だ。

キタサンブラック陣営は天皇賞春後、思ったほどダメージがなく、順調に調整できたと強調している。しかし、天皇賞春は3200mの長丁場だ。馬に負担がかからないケースのほうが稀なくらい、消耗度の激しいレースである。

しかも今年の天皇賞春はレコード決着だった。

レコードの出る馬場、いわゆる高速馬場は反発力がある反面、クッション性が低い。このため、脚にかかる負担が大きく、レース後に異常をきたす馬が後を絶たない。

いくら陣営が「影響はない」と発言したところで、見せない疲労・ダメージが全く無かったと言い切れるようなレース展開ではなかったわけだ。

過去10年で春古馬王道路線連覇は……

ローテーションも不安要素の一つだ。


キタサンブラックは天皇賞春を制した。しかし、過去10年を振り返ってみると、天皇賞春の勝ち馬が宝塚記念を制した例は一つもない。

キタサンブラック 3着
ゴールドシップ 15着
フェノーメノ 出走せず
フェノーメノ 4着
ビートブラック 9着
ヒルノダムール 出走せず
ジャガーメイル 8着
マイネルキッツ 7着
アドマイヤジュピタ 出走せず
メイショウサムソン 2着

ご覧の通り、最高でもメイショウサムソンの2着となっている。決して強調できるローテーションではないわけだ。なお、天皇賞春1着馬は(0−1−1−5)だが、2着馬も(0−1−1−4)と勝てていない。

グランプリの戦績は……

キタサンブラック自身の戦績もやや気になるところ。

というのも、GI5勝の名馬ながらグランプリは3回臨んでいずれも勝ちきれていないからだ。

日付レース名
2017.4.30天皇賞春G11
2017.4.2大阪杯G11
2016.12.25有馬記念G12
2016.11.27JCG11
2016.10.10京都大賞G21
2016.6.26宝塚記念G12
2016.5.1天皇賞春G12
2016.4.3産経大阪G25
2015.12.27有馬記念G14
2015.10.25菊花賞G15
2015.9.21セントラG26
2015.5.31東京優駿G1146
2015.4.19皐月賞G14
2015.3.22スプリンG25
2015.2.22500万下*9
2015.1.31新馬3

本格化前の3歳秋の有馬記念はまだしも、古馬になってからの2回でもあと一歩のところで勝てていない。

グランプリは“グランプリマイスター”と呼ばれる馬が生まれるほどクセのあるレースで、向いている馬は何度も好走する一方、向いていない馬はあと一歩のところで取りこぼす傾向にある。

例えばGI6勝の名牝ブエナビスタは、グランプリに5回挑んだが、結局一度も勝つことができなかった。天皇賞秋を圧勝し、ジャパンカップを勝っているのだから実力が足りなかったわけではない。しかし、それでも勝てないのほど、グランプリは特殊なレースなのだ。

もしキタサンブラックに“グランプリ適性”がないなら、取りこぼしがあっても不思議はない。

叩き3戦目は……

もう一つ、キタサンブラックはこれまで「休み明け→叩き2戦目のGIで勝利→叩き3戦目で勝てず」という流れを繰り返している。


いずれも3戦目が宝塚記念、有馬記念といったグランプリレースであるため、グランプリ適性がないのか、それとも叩き3戦目がダメなのか(2戦目で出し切った反動があるかどうか)は断言できないところだが、事実として勝ちきれていないため、懸念材料としては挙げられる要素だ。

武豊騎手の戦績は……

そして鞍上の武豊騎手の戦績も気になるところ。数々のGIを制してきた名手であるが、特に近年の宝塚記念では目立った成績を残せていない。

日付S馬名S性齢着順
2016.6.26キタサンブラック牡4
2015.6.28トーセンスターダム牡412
2014.6.29ヒットザターゲット牡6
2013.6.23トーセンラー牡5
2011.6.26ビートブラック牡411
2009.6.28スマートギア牡4
2008.6.29メイショウサムソン牡5
2007.6.24ポップロック牡6
2006.6.25ディープインパクト牡4
2005.6.26アドマイヤグルーヴ牝5
2004.6.27リンカーン牡4
2003.6.29ダイタクバートラム牡5
2000.6.25ラスカルスズカ牡4
1999.7.11スペシャルウィーク牡4
1998.7.12エアグルーヴ牝5
1997.7.6マーベラスサンデー牡5
1996.7.7オースミタイクーン牡510
1994.6.12ベガ牝413
1993.6.13メジロマックイーン牡6
1992.6.14メイショウビトリア牡512
1991.6.9メジロマックイーン牡4
1990.6.10シンウインド牝6
1989.6.11イナリワン牡5
1988.6.12フレッシュボイス牡5

阪神で開催された宝塚記念では1997年のマーベラスサンデー以来、勝利がない。(ディープインパクトとともに制した2006年は京都競馬場開催。)

つまり、改修後の阪神では勝ったことがないわけだ。

まとめ

圧倒的人気に支持されるであろうキタサンブラック。今回紹介した不安要素はいずれも「明確なマイナス要素」とは言えないものの、現役最強馬が仮に敗れることがあるとすれば「あれが原因かもしれない」と考えることはできるのではないだろうか。

果たして、キタサンブラックは初のグランプリ制覇を成し遂げられるのか? その答えが出る瞬間を、見逃すな。


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