2018年9月30日、中山競馬場でスプリンターズステークス(GⅠ/芝1200m)が行われる。
過去10年で、2010年に10番人気のウルトラファンタジー、2014年に13番人気のスノードラゴンと、2桁人気だった馬が2勝。10年中5年で3連単の配当が10万円を超え、1、2番人気で決着した2013年でも3着に15番人気が入るなど、波乱の要素が強い。
当コーナーでは、過去のデータやレース傾向から高配当の使者となり得る穴馬を探していく。なお、特に明記していない場合、過去10年を対象とし、主に6番人気以下で3着以内に入った14頭を中心に分析する。
目次
データ① スプリント重賞実績
6番人気以下で3着以内に入ったのは14頭。その14頭のうち8頭が芝1200mの重賞を勝っていた。残る6頭を見ても、そのうち4頭に芝1200mの重賞で3着以内か、芝1600mの重賞を勝った実績があった。人気馬でも穴馬でも、まずスプリント重賞の実績は見逃せない。
データ② 近走で好走
6番人気以下で3着以内に入った14頭のうち、9頭が近2走以内に勝っており、残る5頭中3頭も3走前に勝っていた。その中には含まれていない2014年1着スノードラゴンも、4走前から2走前に高松宮記念を含めて重賞で3戦連続2着と好走していた。
近走で好走していながらあまり評価が上がっていない馬や、前走の敗戦で人気を落としているような馬がいれば狙い目だ。
データ③ キーンランドC組かセントウルS組
6番人気以下で3着以内に入った14頭のうち、10頭の前走がキーンランドCかセントウルSだった。このいずれかのレースから参戦する馬を中心に考えたい。
データ④ 前走で上位人気
6番人気以下で3着以内に入った14頭のうち、10頭が前走で4番人気以内だった。前走で上位人気になりながら期待を裏切って評価を落としている馬に注目したい。
データ⑤ 4、5歳が理想
6番人気以下で3着以内に入った14頭のうち、9頭が4歳か5歳。高齢馬が穴を開けることもあるが、まだ実力差がはっきりしていない分、人気があまりない若い馬により魅力がある。
結論
5歳牡馬のセイウンコウセイは、昨年の高松宮記念の優勝馬。その後はしばらく低迷していたが、前走の函館スプリントSで1年3か月ぶりに勝利した。実績はメンバー上位だけに、完全復活を遂げたかが半信半疑であまり評価が高くならないようなら、かなりの妙味がある。特に同馬は道悪巧者だけに、馬場は渋ればさらにチャンスが広がるだろう。
5歳牝馬のダイメイプリンセスは、2走前のアイビスサマーダッシュで重賞初制覇を飾り、続く北九州記念が4番人気で2着。実績では劣っても、目下の充実ぶりは見逃せない。
同じく5歳牝馬のワンスインナムーンは重賞未勝利ながら、昨年のこのレースで3着と好走。オープン特別・朱鷺Sを1番人気で勝って臨むのは昨年と同じで、今年も上位を狙えそうだ。
5歳騸馬のムーンクエイクは、芝1200mでの実績にこそ欠けるが、2走前に京王杯スプリングCをレコード勝ち。2011年2着パドトロワ(9番人気)、2012年3着ドリームバレンチノ(9番人気)、2014年1着スノードラゴン(13番人気)、2016年3着ソルヴェイグ(9番人気)など、キーンランドCでの敗戦から巻き返した例は多いだけに不気味だ。
大穴なら、5歳牡馬のキングハート。3戦連続で2桁着順と近走は振るわないが、3月に今回と同じ中山芝1200mでオーシャンSを勝った実績が光る。