巻き返しのスタートはこの舞台だ。
2018年1月28日、京都競馬場でシルクロードステークス(G3/芝 1200m内回り)が行われる。ダイアナヘイロー、ファインニードル、ナックビーナスなどのメンバーが出走を予定しており、ハンデ戦ということも相まって激しい混戦が予想される。
そのメンバーの中からこの記事ではカラクレナイに注目する。昨春はG1でも1番人気に推された実力馬が、秋以降不振にあえいでいるが、ここでの復活はあるのだろうか?今回は3つのポイントから分析を進めていこう。
目次
期待① 復調気配のあった前走
カラクレナイは前走京都金杯で6着に敗れてるが、このレースでの走りには見どころが多かった。
それまで同馬は直近3走全てのレースで勝ち馬から1秒以上も離された大敗を喫していた。着順も17着、14着、16着と全く冴えないものだった。しかし前走ではコンマ3秒しか負けておらず、またその内容も直線一旦は先頭をうかがう見せ場たっぷりのものだった。眠りから覚めつつあるキレ物が今回その牙を剥く可能性は高い。
そして、前走で積極的なレースをしたこともプラスに捉えられる。所謂位置取りショックではないが、速くはないゲートと距離短縮から差し競馬が想定される今回厳しいレースで粘りを見せた前走を糧に最後のひと伸びが利くことが期待できる。
期待② 池添の連続騎乗
前走から連続騎乗となる鞍上も心強い。
金杯でこの馬の新しい面を引き出した池添は、今回もこの馬の良さを引き出してくれる可能性が高い。この勝負服に池添謙一でスプリントの差し馬と来れば、稀代のキレ味を誇ったデュランダルが思い出される。腹を括った競馬を得意とする鞍上を背にこの馬も短距離路線の主役にのし上がって行く。
期待③ 得意の京都競馬場
京都競馬場でのレースであることもカラクレナイを後押しする。
この馬はこれまで4度京都競馬場でのレースに出走している。その着順は4着、1着、16着、6着と一見さほど目立ったものではなく見える。だが、前述の通り前走の金杯は非常に惜しい競馬であり、またデビュー戦での敗戦も全く流れに乗れない中、上がり最速で接戦に持ち込んだものである。唯一の大敗の原因を重馬場に求めるとすれば、京都で力を出し切ればかなり良い走りを見せていることがわかる。今回も馬場悪化がなければ高い確率で上位に食い込んでくるだろう。
まとめ
ここまで見てきたように復調気配のカラクレナイにはプラスに思える材料が多い。初のスプリント戦に不安がないわけではないが、持ち前の決め手が生きれば淀を真っ赤に染めるシーンがあって不思議はない。
春のスプリント王前哨戦、大混戦が予想されるシルクロードステークスは日曜日の午後3時35分にスタートが切られる。
文=櫻井秀幸