2019年4月14日、中山競馬場で皐月賞(GⅠ/芝2000m)が行われる。今回のJRA重賞予想考察では“消しデータ”にフォーカス。過去10年の当該レースを振り返り、好走馬が全く出ていない条件を導き出していく。
予想をしていくとどの馬も魅力的に見えてなかなか切ることができないというのが馬券ファンの悩みのタネだ。しかし、今回の消しデータと自分の予想を照らし合わせていけば、買う馬を絞ることもできるはずだ。
今年はサートゥルナーリア、ダノンキングリー、アドマイヤマーズ、ヴェロックス、ファンタジストらが出走する。果たして、この中で消しデータに該当している馬とは? 過去を振り返ることで2019年の好走馬が見えてくる。
目次
2019年JRA重賞考察:皐月賞の競馬予想分析
データの対象年数:過去10年
※大幅にレースの施行条件が変わった場合は対象外とする場合あり
予想消しデータ 極端な人気薄は消し!
まずは人気の部分から。クラシック初戦だけあって、しっかりと実力のある馬が走る傾向にある。
特に路盤が回収されて以降は単純な前残りが起こるようなことが減った。
馬場がフラットになった結果、超人気薄が前残りするようなことは少なくなったのだ。
11番人気以下 ( 0- 0- 2- 65/ 67 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 3.00% │ 複勝回収値 30
実際、過去9回で超人気薄が馬券に絡んだのは2回のみ。
しかもうち1頭は後のダービー馬エイシンフラッシュだった。同馬は京成杯からの直行が嫌われて二桁人気になったが、未勝利勝ちからの戦績は(3−0−1−0)と極めて優秀だった。後の活躍は言うまでもないだろう。
そのクラスの馬が二桁人気にいれば話は変わってくるが、原則としては実力を発揮してきている上位人気馬を中心に考えていいというわけだ。
※以下、10番人気以内を対象に集計
予想消しデータ 前走連対馬以外は消し!
皐月賞で最も“絞り”ができるデータといえば前走の戦績だ。
前走連対している馬とそうでない馬とでは、成績に大きな開きが出ている。
前走1着 ( 7- 4- 3-27/41 )
勝率 17.10% │ 単勝回収値 189
複勝率 34.10% │ 複勝回収値 94
前走2着 ( 2- 3- 2-14/21 )
勝率 9.50% │ 単勝回収値 90
複勝率 33.30% │ 複勝回収値 151
指 前3-28着 ( 0- 2- 2-24/28 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 14.30% │ 複勝回収値 62
前走1、2着馬はここでもしっかりと結果を出しているが、3着以下となると好走率は急落する。
ちなみに例外となった4頭はエピファネイア、コディーノ、セイウンワンダー、そして昨年のサンリヴァル。
エピファネイアは弥生賞で大外枠を引いてしまいかかりっぱなしで4着に敗れたが、それまでは3戦3勝と優秀なパフォーマンスを披露していた。巻き返しを予想するファンも多く、当日は2番人気に支持された実力馬だった。その後の活躍も周知のとおりだろう。
コディーノは弥生賞で3着に敗れたものの、重賞2勝、朝日杯FS2着の実績馬だった。弥生賞は明らかなたたき台。この馬も皐月賞では3番人気に支持され、3着と人気に応えている。
セイウンワンダーも同様だ。朝日杯FSを含む重賞2勝馬で、弥生賞出走時点で皐月賞への出走は確定していた。皐月賞では4番人気と、こちらも上位人気に支持されている。
要するにこの3頭と同じような明らかな好転の理由や実績がない限りは、前走3着以下から巻き返すのは困難なのだ。
予想消しデータ 馬体重460キロ未満は消し!
馬体重にも触れておこう。皐月賞では馬体重の軽い馬がほとんど走らない。
460kg以下 ( 0- 2- 0-12/14 )
勝率 0.00% │ 単勝回収値 0
複勝率 14.30% │ 複勝回収値 31
例外は2頭のみ。
これは皐月賞に限ったことではないが、牡馬の場合は芝のGI馬の馬体重を比較すると480〜520キロのレンジに多くの馬が該当している。ここからズレるごとに成績は下がっていく。
要するに日本の競馬に最も向いた馬体重がこのレンジといえるわけだ。
反対にここから離れてしまうと好走の期待は薄くなる。持っているポテンシャルが低い可能性が高くなってしまうからだ。
ちなみにサンプル数が少なかったためここでは使わなかったが、521キロ以上の馬も3頭出走している。しかし、3頭とも馬券圏外に沈んでいる。
予想消しデータ キャリアが多すぎる馬は消し!
キャリアにも触れておこう。
当然のことだが、キャリアが多い馬の好走率は低くなっている。
6~10戦 ( 1- 0- 1-15/17 )
勝率 5.90% │ 単勝回収値 21
複勝率 11.80% │ 複勝回収値 35
キャリアが多いということは単純に弱い可能性がある。仮に能力が高くても、折り合いがつかなかったりゲートが下手だったりして取りこぼしてキャリアを重ねてしまった可能性が高い。
よって、本番の皐月賞でもそれらが原因となって好走できない可能性が高いというわけだ。
消しデータまとめ
消しデータをまとめていくと……
・11番人気以下は消し!
・前走3着以下は消し!
・馬体重460キロ以下は消し!
・キャリア6戦以上は消し!
となる。今年もこの条件に合致してしまっている馬は注意が必要だ。