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2018年8月19日、札幌競馬場で札幌記念(GⅡ/芝2000m)が行われる。出走予定馬には、ダービー馬マカヒキ、去年の勝ち馬サクラアンプルール、一昨年の勝ち馬ネオリアリズムなどがいる。スーパーGⅡにふさわしいメンバーが揃ったが、注目はミッキースワローだ。

ミッキースワローの前走は大阪杯だったが、前半1000メートル61秒1というややスローのペースで流れ、スワーヴリチャードの前で競馬をした。スワーヴリチャードがまくるように仕掛けていく中、やや遅れてミッキースワローは進出を開始したが、遅きに失した感があり、コンマ5秒差の5着に敗れた。ただただデムーロ騎手の好騎乗の前に成す術なかったといったところか。

大阪杯から4か月、休み明け最初のレースとなるが、意外と評価は高く、人気になる可能性が高い。ただ、これまでの実績を見ると本当にそれだけの評価の馬なのか、少し疑問符がつく。ミッキースワローが抱える不安要素を見ていきたい。


不安要素① 脚質が不向き?

札幌記念を振り返ると、1コーナーから4コーナーまで10番手より後方だった馬の成績はあまり良くない。2015年のヒットザターゲットの2着がある程度で過去10年は前目でレースをした馬が目立つ。

上がり3ハロンのタイムが1位だった馬は2勝しているが、どちらかといえば差し届かずというイメージが強い。大阪杯と同じようなレースをすれば差し届かない可能性が高い。

ミッキースワローの勝ちパターンは4コーナーで5番手あたりにいて、最後に末脚を発揮するイメージである。今回騎乗する横山典弘騎手は意外性があるので、いきなり逃げるようなこともするかもしれない。

もしくはマクっていく競馬ができればいいが、後ろにいたままではいくら上がり3ハロンで1位を出すことが多いミッキースワローでも厳しい。可能性を考えれば、半々といったところだが、それをどう捉えるかは悩みどころだ。

不安要素② 洋芝適性はあるか

ミッキースワローは中山や福島といった小回りコースでよく走っており、似たようなコースの札幌でも適性は十分にある。しかし、これが初めてとなる洋芝での競馬はミッキースワローにとってプラスになるかは微妙なところだ。

ミッキースワローの父トーセンホマレボシも母マドレボニータも札幌や函館で走っていない。重馬場での対応を見る分には通用しても不思議ではないが、強調はしにくい。

もっと懸念するのは、遠征で結果を出せていない点にある。福島でこそ勝ってはいるが、関西遠征ではいずれも馬券圏外に沈んでおり、いくら滞在競馬だからとはいえ、北海道の水が合うかどうかはわからない。陣営は洋芝の方がパンパンの良馬場よりいいということのようだが、洋芝に合うか合わないかが大事な要素となるこの舞台で勝負をするのはよほど強調できる材料がないと厳しい。

不安要素③ 速い時計がない

札幌記念は洋芝だから速い時計にはならないというのは確かだが、それでも1分58秒台の決着も十分にある。あまり持ち時計がないミッキースワローにはいい舞台といえばそれまでだが、1分58秒台や59秒台になる時はたいていペースが速い時だ。ここでポイントとなるのが逃げ馬だが、マルターズアポジーはペースが速くてもお構いなし、前走の鳴尾記念は前半1000メートルを58秒で逃げて4着に粘った。

ペースは2番手がカギを握ると言われるが、マイスタイルやスティッフェリオがおり、58秒台で流れても不思議ではない。こうなれば後ろでもチャンスは出てくるのでミッキースワロー向きとなるが、切れ味勝負となった時にどうか。マカヒキやサングレーザーなど切れ味のある馬は多い。

ミッキースワローは確かに決め手は持つが、瞬発力で勝ち切れるのか。スタミナが求められる中での切れ味に強いものの、2000メートルではまだ少し足りないか。本来は有馬記念のようなレースで輝く馬に思える。

まとめ

ミッキースワローのポテンシャルは高く、横山典弘騎手がびっくりする騎乗を見せて勝つ可能性は十分にあるが、あとは枠順ではないか。前目で競馬をするならできるだけ内枠でロスのない形で立ち回りたい。

外枠だと押して前に出るか、後ろでレースをしてマクっていくぐらいの覚悟が必要だ。馬の気持ちを優先する横山典弘騎手の場合、その場にならないと読めないのが辛いところだが、できれば真ん中の枠がいいかもしれない。

収得賞金が半減したことで非常に厳しい状況になっている。有力な3歳馬や実績のある古馬の中に埋没し、出走すらできない可能性すら出てくる。なので賞金だけは重ねたい。秋競馬のために賞金を重ねるならここだろう。

オールカマーなど得意な条件で重ねることもできるが、秋は3戦までが勝負になる秋競馬で無駄なレースはしたくない。これらの不安要素を乗り越えられないようでは秋競馬の主役にはなれない。

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