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2019年5月19日、東京競馬場でオークス(GⅠ/芝2400m)が行われる。クロノジェネシス、ダノンファンタジー、コントラチェック、シゲルピンクダイヤ、シェーングランツなどが集まったが、これまでの一線級との対戦がほとんどないラヴズオンリーユーに大きな期待が集まり、新星誕生なるか、かなり注目を集めている。

ラヴズオンリーユーの前走は桜花賞と同日開催の忘れな草賞だったが、前半1000メートル61秒という平均的な流れの中、4番手あたりで折り合いをつける。最後の直線で抜け出しを図ると、悠々先頭に立ち、後続を3馬身も突き放す快勝、体調が整わず桜花賞をパスしたが、オークスに向けてまさに視界良好というレースだった。

オーナーはDMMバヌーシー、新たな試みに挑む新興勢力だが、一族の悲願であるクラシック制覇はなるか。


不安① 実は長距離血統ではない?

母ラヴズオンリーミーは未出走で繁殖入りしたが、血統は非常に豪華で、母の母は種牡馬でも有名なキングマンボの全妹であり、その面では申し分ない。父ディープインパクトもいまさら説明する必要がない経歴である。

ラヴズオンリーミーとディープインパクトの組み合わせだが、すでに4頭出ており、一番の稼ぎ頭はドバイターフを勝ったリアルスティール、菊花賞2着もあり、長距離は問題なさそうだが、他の兄弟を見ると、高いレベルで2400メートルで結果を出しているようには見えない。

リアルスティールもどちらかといえば1800メートルや2000メートルで活躍した馬であり、2400メートルはやや長い。ただ全体的に東京コースが合っているというのは、ラヴズオンリーユーにはプラスか。桜花賞に間に合わなかったのは後々尾を引く可能性もある。

不安② 初めての多頭数

ラヴズオンリーユーはこれまでに3戦し、人気に応え続けてきた。ただ頭数を見ると、8頭立てか9頭立てのため、おそらくフルゲート18頭が想定されるオークスでこれまでの倍の馬と対戦しなければならないというのはやや不安を感じる。

しかも、少頭数で先行するというより、やや前目程度。無理して前に行かない、競馬を覚えさせるなど様々なことがあるのだろうが、今までのようなスムーズな競馬ができるのかどうか。また末脚もそこまで強調するほどではないので、あまり後ろ過ぎても届かない可能性すらある。

3戦3勝が一人歩きし、初めての多頭数は取るに足りないと感じる人も多いかもしれない。しかし、馬というのは臆病な生き物であり、これまでに経験したことがないものであれば不安視するのが普通である。桜花賞組にはない弱みにも思える。

不安③ 初めての関東遠征

NHKマイルカップで不完全燃焼に終わったグランアレグリアなどもそうだったが、初めての遠征というのは、長い時間車に揺られることもあって体調の変化などが著しい。繊細な馬は輸送が全くダメということも珍しくない。

クロノジェネシスやダノンファンタジーといった人気の関西馬はいずれも東京コースで走らせたことがあり、そこで結果を出している。11月のレースから放牧先で疲れが抜けず、フレグモーネなどを発症して結果的に桜花賞に間に合わなかった経緯があり、あまり丈夫ではなく、精神面でもどうか疑問が残る。

本当に強い馬は遠征なんで関係ないが、父ディープインパクトも皐月賞トライアルの弥生賞の時点で初遠征を済ませている。ただ生涯で一番の辛勝も弥生賞で、タイム差なしクビ差でなんとか勝てた。どんな名馬も初めてのコースでは苦戦する。この馬はどうか。

まとめ

他にも直線の長いコースでの経験が少ないなど不安な面は多い。おそらく人気になるが、過剰人気になるのは避けられない。血統的に距離はこなせるが、適距離ではないだけに、負担のない流れでラップを刻みたいところだ。

忘れな草賞勝ちも近年はそこまで直結しているわけではなく、勝ち馬はいつも穴人気になりやすい。忘れた頃にやってくるという見方もあるが、果たしてどうか。血統は魅力だが、このあたりの判断は分かれそうだ。

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