オークス2017の予想データ分析…2つの好走血統と不振種牡馬とは?

今週は東京競馬場で牝馬クラシック第2戦の優駿牝馬オークス(GI/芝2400m)が行われる。

開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。

なお、好走血統は過去10年、コース種牡馬成績は2014年以降(精度を高めるために1、2番人気の人気馬、および単勝100倍以上の人気薄、新馬戦、長期休み明けなどの不確定要素が多いレース=血統意外の要因で決着した可能性が高いレースは、集計から除外)を参考に考察していく。


目次

過去10年好走馬血統

着順種牡馬母父馬
ディープインパクトSingspiel
キングカメハメハサンデーサイレンス
ディープインパクトAcatenango
ディープインパクトGold Away
マンハッタンカフェAwesome Again
ディープインパクトCandy Stripes
ハーツクライスピニングワールド
ディープインパクトファルブラヴ
ゼンノロブロイHalling
スズカマンボグラスワンダー
ディープインパクトデインヒル
ディープインパクトキングカメハメハ
ディープインパクトBertolini
ディープインパクトMachiavellian
ステイゴールドクロフネ
デュランダルBluebird
MonsunPeintre Celebre
クロフネサンデーサイレンス
キングカメハメハSalt Lake
ゼンノロブロイLast Tycoon
ゼンノロブロイヘクタープロテクター
スペシャルウィークCaerleon
マンハッタンカフェCaerleon
アグネスタキオンDouble Bed
ジャングルポケットサンデーサイレンス
フジキセキニホンピロウイナー
フレンチデピュティサンデーサイレンス
CozzeneSeeking the Gold
ナリタトップロードBaldski
オースCaerleon

集計期間:2007. 5.20 ~ 2016. 5.22

解説・分析:注目血統は?

近年のオークスの注目血統を挙げるとするなら……

・ディープインパクト産駒
・父クラシック血統×母系スタミナ血統

まず上記の表を見ていただければ一目瞭然だが、ディープインパクト産駒の強さが光っている。2012年以降の5年で実に3勝、連対を外したことは一度もない。

超人気薄が来るわけではないが、5、6番人気程度の中穴が激走する可能性は十分だ。

今年はディープインパクト産駒が不作の年で、登録馬の中に2頭しかいない。しかも桜花賞組はゼロ。どちらもトライアルレースで権利を獲得して……という過程を踏んできているため、例年とは少し扱いを変えなければいけないかもしれない。

もっとも、だからこそディープインパクトの血が騒ぐ可能性も考えられる。混戦の年だけに、この血統傾向は無視できない要素だ。

次に全体的な傾向を見ていくと、父クラシック血統×母系スタミナ血統という組み合わせが目立つ。

オークスは2400mという長丁場だ。3歳牝馬にとって過酷な距離であり、生半可な実力では乗り切ることができない。だからこそ、血統的な後押し……要するにスタミナ血統の助けが必要になってくる。

例えばここ3年の勝ち馬を見てみると、「父ダービー連対馬×母父ノーザンダンサー系」という組み合わせになっている。ダービーに縁のあるクラシック血統がオークス適性を高め、母系のスタミナによって2400mという距離をこなしているわけだ。

コース種牡馬別集計

種牡馬着別度数
ディープインパクト7- 3- 6-41/57
ハーツクライ5- 4- 6-25/40
ステイゴールド3- 4- 4-47/58
ハービンジャー2- 0- 2-20/24
ダイワメジャー1- 0- 0- 5/ 6
ヴィクトワールピサ0- 0- 0- 3/ 3
ローエングリン0- 0- 0- 2/ 2
ブラックタイド0- 0- 0- 5/ 5
ルーラーシップ0- 0- 0- 1/ 1
ドリームジャーニー0- 0- 0- 1/ 1

 

種牡馬勝率複勝率単回値複回値
ディープインパクト12.3%28.1%12081
ハーツクライ12.5%37.5%120100
ステイゴールド5.2%19.0%4040
ハービンジャー8.3%16.7%6836
ダイワメジャー16.7%16.7%13838
ヴィクトワールピサ0.0%0.0%00
ローエングリン0.0%0.0%00
ブラックタイド0.0%0.0%00
ルーラーシップ0.0%0.0%00
ドリームジャーニー0.0%0.0%00

集計期間:2014. 2. 1 ~ 2017. 5. 6

解説・分析:注目種牡馬は?

最も注目されるのはハーツクライ産駒だろう。

1、2番人気を集計に含めていないにも関わらず、複勝率は38%にのぼる。単服回収値は100を超えていて、得意さがうかがえる。

もともとハーツクライはJRAの種牡馬の中で屈指のスタミナを誇っている。一方でサンデーサイレンス系らしい瞬発力も兼ね揃えているため、「瞬発力が問われる長丁場」という舞台設定がピッタリなのだろう。

オークスでは2014年にヌーヴォレコルトが圧倒的1番人気のハープスターを破って優勝を果たした。他には好走していないが、そもそも出走頭数自体が多くないため、苦手にしているわけではないだろう。

ディープインパクト産駒も成績はまずまずだ。特に単勝回収値は120に上り、ハーツクライ産駒と同じ値を叩き出している。

一方であまり得意としていないのが、ステイゴールド産駒とハービンジャー産駒だ。どちらも長距離を得意とした血統のため、ここでも成績がいいのではないかと思われた。しかし、回収率を見てみると40%以下という成績に終わっている。ほとんど穴馬が走っていない=適性が高くないということだ。割引が必要かもしれない。

なお、以下が今回出走するメンバーの血統だ。考察を参考に、どの馬が当てはまるのか考えてみよう。

出走馬血統

アドマイヤミヤビ
ハーツクライ
系統サンデー系
レディスキッパー
母父クロフネ
系統ヴァイス系
アドマイヤローザ
ハービンジャー
系統ダンジグ系
アドマイヤテンバ
母父クロフネ
系統ヴァイス系
アルメリアブルーム
ドリームジャーニー
系統サンデー系
アルメーリヒ
母父ネオユニヴァース
系統サンデー系
アンネリース
ヴィクトワールピサ
系統サンデー系
マンバラ
母父Linamix
系統リファール系
カリビアンゴールド
ステイゴールド
系統サンデー系
サバナパディーダ
母父Cape Cross
系統ダンジグ系
ソウルスターリング
Frankel
系統サドラーズ系
スタセリタ
母父Monsun
系統
ディーパワンサ
ディープブリランテ
系統サンデー系
ポロンナルワ
母父Rahy
系統レッドG系
ディアドラ
ハービンジャー
系統ダンジグ系
ライツェント
母父スペシャルウィーク
系統サンデー系
ハローユニコーン
ハーツクライ
系統サンデー系
サンタローズ
母父パントレセレブル
系統ヌレイエフ系
フローレスマジック
ディープインパクト
系統ディープ系
マジックストーム
母父Storm Cat
系統ストームB系
ブラックオニキス
ブラックタイド
系統サンデー系
ラリマー
母父チーフベアハート
系統ダンジグ系
ブラックスビーチ
ディープインパクト
系統ディープ系
ビジュアルショック
母父Kingmambo
系統キングM系
ブルークランズ
ルーラーシップ
系統キングM系
ランズエッジ
母父ダンスインザダーク
系統サンデー系
ホウオウパフューム
ハーツクライ
系統サンデー系
マチカネタマカズラ
母父Kingmambo
系統キングM系
マナローラ
ハーツクライ
系統サンデー系
シェープアップ
母父Kingmambo
系統キングM系
ミスパンテール
ダイワメジャー
系統サンデー系
エールドクラージュ
母父シンボリクリスエス
系統ロベルト系
ムーンザムーン
ローエングリン
系統サドラーズ系
アズサユミ
母父サンデーサイレンス
系統サンデー系
モーヴサファイア
ハービンジャー
系統ダンジグ系
モルガナイト
母父アグネスデジタル
系統ミスプロ系
モズカッチャン
ハービンジャー
系統ダンジグ系
サイトディーラー
母父キングカメハメハ
系統キングM系
ヤマカツグレース
ハービンジャー
系統ダンジグ系
ヤマカツマリリン
母父グラスワンダー
系統ロベルト系
リスグラシュー
ハーツクライ
系統サンデー系
リリサイド
母父American Post
系統ネイティヴ系
レーヌミノル
ダイワメジャー
系統サンデー系
ダイワエンジェル
母父タイキシャトル
系統ターントゥ系
レッドコルディス
ハーツクライ
系統サンデー系
ストライキングヴェイル
母父Smart Strike
系統ミスプロ系
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