新潟大賞典2018の競馬予想データ分析…4つの注目点から浮上する激走馬とは?

2018年5月6日、新潟競馬場で新潟大賞典(GⅢ/芝2000m)が行われる。トリオンフ、ステファノス、スズカデヴィアス、ハクサンルドルフ、トーセンマタコイヤ、ステイインシアトル、カレンラストショーらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

春の新潟開催唯一の重賞レースとして今も昔もこの時期に改修工事などで福島競馬場で行われた数回を除いて新潟競馬場で行われている名物ハンデ重賞が新潟大賞典だ。

古くは1992年にメジロパーマーが新潟大賞典を勝った同じ年に春秋グランプリ(GⅠ・宝塚記念、GⅠ・有馬記念)を連覇して競馬ファンを驚かせたものの、どちらかというとローカル重賞という色合いが非常に強い。

過去10年の新潟大賞典の勝馬でその後、他の重賞ウィナーとなったのは2009年シンゲン(GⅢ・エプソムC、GⅡ・オールカマー)、2012年ヒットザターゲット(GⅢ・小倉大賞典、GⅡ・京都大賞典、GⅡ・目黒記念)、2013年パッションダンス(GⅡ・新潟記念、2016年のGⅢ・新潟大賞典)の3頭にとどまっている。

配当傾向を過去10年で見てみると単勝1番人気は未勝利で更に遡っても2006年以来13連敗中2番人気も6連敗中となっていて、2014年を除き三連単はすべて万馬券、2015年は単勝5番人気→13番人気→6番人気の組み合わせで945,420円と高配当になっている。

2018年も従来の傾向通りの荒れた決着となるのか、2014年のように一転して人気サイドの決着となるのか。

今回は過去10年の新潟大賞典の結果を元としてデータ分析するが、特に過去の穴馬の共通項から激走馬を探っていく。


目次

過去10年の該当馬(2008年以降・単勝6番人気以下で3着以内)

着順馬名
20172マイネルフロスト
20161パッションダンス
20163シャイニープリンス
20152ナカヤマナイト
20153アルフレード
20131パッションダンス
20122ダンツホウテイ
20123メイショウカンパク
20112マッハヴェロシティ
20103ニホンピロレガーロ
20092ニホンピロレガーロ
20082マンハッタンスカイ
20083フィールドベアー

注目点① 人気薄は人気に関係なく検討を

該当馬のリストを見てもわかるように、過去10年で馬券圏内に入った延べ30頭のうち単勝6番人気以下が13頭と4割を超えていて高配当を裏付ける結果となっている。

しかも、過去10年の内2頭がリストアップされる年が4回もあり積極的に人気薄を狙うことも考えなければならない。

なお、今回の該当馬を人気別や単勝オッズで見ると、高配当になる場合の人気を気にする必要はないものの単勝万馬券になるような極端な人気薄を狙うのは得策でないことがわかる。

人気別集計 新潟大賞典 過去10年

人気着別度数勝率複勝率
1番人気0- 1- 2- 7/ 100.0%30.0%
2番人気2- 1- 1- 6/ 1020.0%40.0%
3番人気3- 2- 0- 5/ 1030.0%50.0%
4番人気0- 0- 2- 8/ 100.0%20.0%
5番人気3- 0- 0- 7/ 1030.0%30.0%
6番人気1- 1- 2- 6/ 1010.0%40.0%
7番人気0- 0- 1- 9/ 100.0%10.0%
8番人気0- 0- 1- 9/ 100.0%10.0%
9番人気0- 0- 1- 9/ 100.0%10.0%
10番人気1- 1- 0- 8/ 1010.0%20.0%
11番人気0- 2- 0- 8/ 100.0%20.0%
12番人気0- 0- 0- 10/ 100.0%0.0%
13番人気0- 1- 0- 9/ 100.0%10.0%
14番人気0- 0- 0- 10/ 100.0%0.0%
15番人気0- 0- 0- 10/ 100.0%0.0%
16番人気0- 1- 0- 7/ 80.0%12.5%

集計期間:2008年 ~ 2017年

馬名人気単勝オッズ
2017マイネルフロスト1139.8
2016パッションダンス1019.4
2016シャイニープリンス814.5
2015ナカヤマナイト1357.2
2015アルフレード611
2013パッションダンス612.2
2012ダンツホウテイ1132.7
2012メイショウカンパク913.7
2011マッハヴェロシティ1034.9
2010ニホンピロレガーロ68.4
2009ニホンピロレガーロ1670.8
2008マンハッタンスカイ614.3
2008フィールドベアー716.3

注目点② 父・ロイヤルチャージャー系に注目

過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った13頭中12頭がロイヤルチャージャー系種牡馬となっている。

ディープインパクトやステイゴールド、オルフェーヴルに代表されるように現在の日本種牡馬界の王道とも言えるロイヤルチャージャー系の成績は、クラシックで活躍するような距離での活躍が特に目立ち、新潟大賞典はまさに得意と言える条件だ。

種牡馬系統別集計 新潟大賞典 過去10年

種牡馬系統着別度数勝率複勝率
ロイヤルチャージャー系8- 8- 7- 80/1037.8%22.3%
ニアークティック系1- 2- 2- 21/ 263.8%19.2%
ネイティヴダンサー系1- 0- 1- 8/ 1010.0%20.0%
ナスルーラ系0- 0- 0- 17/ 170.0%0.0%
その他のエクリプス系0- 0- 0- 2/ 20.0%0.0%

集計期間:2008年 ~ 2017年
ソート:着別度数順

馬名父系統種牡馬
マイネルフロストロイヤルチャージャー系ブラックタイド
パッションダンスロイヤルチャージャー系ディープインパクト
シャイニープリンスニアークティック系キングヘイロー
ナカヤマナイトロイヤルチャージャー系ステイゴールド
アルフレードロイヤルチャージャー系シンボリクリスエス
パッションダンスロイヤルチャージャー系ディープインパクト
ダンツホウテイロイヤルチャージャー系マンハッタンカフェ
メイショウカンパクロイヤルチャージャー系グラスワンダー
マッハヴェロシティロイヤルチャージャー系マンハッタンカフェ
ニホンピロレガーロロイヤルチャージャー系アドマイヤベガ
ニホンピロレガーロロイヤルチャージャー系アドマイヤベガ
マンハッタンスカイロイヤルチャージャー系マンハッタンカフェ
フィールドベアーロイヤルチャージャー系フジキセキ

注目点③ 母父・ネイティブダンサー系かロイヤルチャージャー系に注目

過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った13頭中10頭の母父馬がネイティブダンサー系かロイヤルチャージャー系種牡馬となっている。

ロイヤルチャージャー系は先に触れたとおりだが、ネイティブダンサー系の代表種牡馬はキングカメハメハで、競馬場・距離問わず比較的成績を残す万能型であり新潟大賞典でも検討に値する。

母父馬系統別集計 新潟大賞典 過去10年

母父馬系統別着別度数勝率複勝率
ネイティヴダンサー系4- 2- 2-25/3312.1%24.2%
ロイヤルチャージャー系3- 5- 6-40/545.6%25.9%
ナスルーラ系1- 1- 1-27/303.3%10.0%
ニアークティック系1- 1- 1-31/342.9%8.8%
その他のエクリプス系1- 0- 0- 0/ 1100.0%100.0%
セントサイモン系0- 1- 0- 3/ 40.0%25.0%
マンノウォー系0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%
トゥルビヨン系0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%

集計期間:2008年 ~ 2017年
ソート:着別度数順

馬名母父系統種牡馬
マイネルフロストロイヤルチャージャー系グラスワンダー
パッションダンスネイティヴダンサー系ジェイドロバリー
シャイニープリンスネイティヴダンサー系リンドシェーバー
ナカヤマナイトネイティヴダンサー系カコイーシーズ
アルフレードロイヤルチャージャー系サンデーサイレンス
パッションダンスネイティヴダンサー系ジェイドロバリー
ダンツホウテイニアークティック系Nureyev
メイショウカンパクロイヤルチャージャー系ダンスインザダーク
マッハヴェロシティロイヤルチャージャー系タイキシャトル
ニホンピロレガーロロイヤルチャージャー系ニホンピロウイナー
ニホンピロレガーロロイヤルチャージャー系ニホンピロウイナー
マンハッタンスカイセントサイモン系Go for Gin
フィールドベアーナスルーラ系トニービン

注目点④ 前走は2000m以上に出走

最後に前走の距離から見た時に、今回の該当馬13頭中10頭が前走で2000m以上のレースを使われていた。

マイル前後の距離から挑戦する馬も多い中で、他馬との比較で人気を落としていても中距離適性のある馬のほうが活躍できていることがわかる。

前走距離別集計 京都新聞杯 過去10年

前走距離着別度数勝率複勝率
1400m0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%
1600m2- 1- 1- 13/ 1711.8%23.5%
1800m1- 2- 2- 21/ 263.8%19.2%
2000m7- 4- 6- 62/ 798.9%21.5%
2200m0- 1- 0- 4/ 50.0%20.0%
2400m0- 2- 1- 19/ 220.0%13.6%
2500m0- 0- 0- 5/ 50.0%0.0%
3000m0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%
3400m0- 0- 0- 2/ 20.0%0.0%

集計期間:2008年 ~ 2017年

馬名前走距離
マイネルフロスト2200
パッションダンス1600
シャイニープリンス2000
ナカヤマナイト1800
アルフレード1600
パッションダンス2000
ダンツホウテイ2000
メイショウカンパク2000
マッハヴェロシティ2000
ニホンピロレガーロ2400
ニホンピロレガーロ2400
マンハッタンスカイ2000
フィールドベアー2000

まとめ

ここまでの4つの注目点から、人気薄で激走する可能性のある馬を選定すると次の1頭が該当する。

カレンラストショー

なお、本原稿は特別登録の段階で執筆しているが、今年の新潟大賞典の登録頭数は19頭(出走可能頭数16頭)となっていて賞金順により除外対象となっている馬がいるので注意が必要だ。

後は予想時点での単勝人気やオッズも確認の上、検討を加えていくのも、面白いのではないだろうか。

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