2018年5月6日、東京競馬場でNHKマイルC(GⅠ/芝1600m)が行われる。ニュージーランドTとファルコンSの上位組に加えて、今年からトライアルレースとして日程が変更となったアーリントンCからの直行組も多く参戦しており、例年以上の混戦ムードとなっている。トライアル組かそれとも今年もクラシック組が制するのか注目の一戦である。
開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。
今回、好走血統は過去10年、コース・距離別種牡馬成績は2013年以降のレースより集計を行った。
目次
過去10年好走馬血統
着順 | 人気 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|
1 | 2 | クロフネ | ネオユニヴァース |
2 | 13 | Speightstown | Langfuhr |
3 | 6 | ダイワメジャー | サクラローレル |
1 | 1 | ダイワメジャー | オペラハウス |
2 | 2 | マツリダゴッホ | チーフベアハート |
3 | 12 | ステイゴールド | フレンチデピュティ |
1 | 3 | クロフネ | スペシャルウィーク |
2 | 4 | Harlan's Holiday | Unbridled |
3 | 2 | キングカメハメハ | フレンチデピュティ |
1 | 1 | ディープインパクト | ロックオブジブラルタル |
2 | 17 | ヨハネスブルグ | スペシャルウィーク |
3 | 12 | チチカステナンゴ | サンデーサイレンス |
1 | 10 | スズカフェニックス | フレンチデピュティ |
2 | 6 | クロフネ | サンデーサイレンス |
3 | 8 | ダイワメジャー | ブライアンズタイム |
1 | 1 | ダイワメジャー | Grindstone |
2 | 3 | シンボリクリスエス | サンデーサイレンス |
3 | 15 | ダンスインザダーク | ダンシングブレーヴ |
1 | 1 | サクラバクシンオー | サンデーサイレンス |
2 | 2 | ディープインパクト | トニービン |
3 | 4 | ディープインパクト | Meadowlake |
1 | 1 | フジキセキ | Mark of Esteem |
2 | 5 | マンハッタンカフェ | Kingmambo |
3 | 3 | アグネスタキオン | サンダーガルチ |
1 | 10 | マンハッタンカフェ | フサイチコンコルド |
2 | 5 | タイキシャトル | Storm Cat |
3 | 13 | アグネスデジタル | サンデーサイレンス |
1 | 1 | アグネスタキオン | Chief's Crown |
2 | 3 | クロフネ | ウイニングチケット |
3 | 4 | アルデバランII | Potrillazo |
解析・分析:注目血統は?
近年はニアークティック系あるいはサンデーサイレンス系が主に活躍しているのがわかる。一方でミスタープロスペクター系やロベルト系も上位に絡む年があるものの劣勢であり、割り引く必要があるだろう。
サンデー系はダイワメジャーの活躍が非常に目立ち、その他では2014年にミッキーアイルが優勝しているディープインパクト産駒も多数出走予定であり見逃せないだろう。
ダイワメジャー産駒は
2017年 ボンセルヴィーソ(母父サクラローレル、母母父トニービン)
2016年 メジャーエンブレム(母母父Rainbow Quest)
といったナスルーラ系との相性が良く、今年出走予定のフロンティアも母父トニービンを持ち好走が期待できるだろう。
ディープ産駒に関しては
2014年 ミッキーアイル(母父ロックオブジブラルタル、母母父Nureyev)
2011年 コティリオン(母母父ノーザンテースト)
などニアークティック系との相性が良い。特に今年出走するカツジは母父ダンシングブレーヴに加えて、母母父にトニービンの血を持ちコティリオン(母父トニービン)同じパターンとなる。こちらも注目だ。
ニアークティック系で活躍が目立つクロフネ産駒からはパクスアメリカーナが出走を予定している。ニアークティック系種牡馬産駒は
2017年 アエロリット(母父ネオユニヴァース)
2015年 クラリティスカイ(母父スペシャルウィーク)
2014年 タガノブルグ(母父スペシャルウィーク)
2013年 インパルスヒーロー(母父サンデーサイレンス)
など母父サンデー系との相性が良く、パクスアメリカーナの姉ホエールキャプチャも同条件のヴィクトリアマイルを制している。全妹の同馬にもGⅠ制覇への期待がかかる。
出走予定馬・種牡馬コース成績
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
クリストワイニング | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
スクリーンヒーロー | 1-2-3-41 | 2.1% | 12.8% |
ディープインパクト | 68-53-40-289 | 15.1% | 35.8% |
キンシャサノキセキ | 3-5-7-44 | 5.1% | 25.4% |
Raven's Pass | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
ロードカナロア | 6-1-2-1 | 60.0% | 90.0% |
ルーラーシップ | 9-15-11-67 | 8.8% | 34.3% |
Into Mischief | 1-0-0-0 | 100.0% | 100.0% |
クロフネ | 12-8-4-65 | 13.5% | 27.0% |
Dawn Approach | 0-0-0-0 | 0.0% | 0.0% |
ダイワメジャー | 29-21-25-190 | 10.9% | 28.3% |
Scat Daddy | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
ハーツクライ | 23-14-8-162 | 11.1% | 21.7% |
Justin Phillip | 0-0-0-0 | 0.0% | 0.0% |
キングカメハメハ | 17-20-12-177 | 7.5% | 21.7% |
オルフェーヴル | 2-1-1-9 | 15.4% | 30.8% |
集計期間:2013.1. 1 ~ 2017. 12. 28
解説・分析:注目血統は?
総合的な成績ではダイワメジャーよりもディープインパクトが上回っているが、いずれも他種牡馬と比較して優秀な成績を残しているのがわかる。これについでクロフネ産駒が好成績を示しており、今年も注意が必要だろう。
近年デビューした種牡馬の中ではロードカナロア・ルーラーシップと活躍が目立つ。ミスタープロスペクター系の劣勢が続く中で巻き返しとなるか注目したい。