2018年2月25日、中山競馬場で中山記念(GII/芝1800m)が行われる。ペルシアンナイト、ウインブライト、アエロリット、ヴィブロス、サクラアンプルールらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
このレースは、開幕週に行われることもあり、例年の傾向からは先行有利。過去10年を見ても、3着以内に入った30頭中、半数にあたる15頭が4コーナー3番手以内だった。
では今年、先行馬の中で妙味があるのはどの馬か。イチ推ししたいのはマイネルハニーだ。
目次
好走の根拠① 展開
まずは展開を占ってみよう。確実にハナを奪いにいくのは、キャリアの全24戦で逃げているマルターズアポジーだろう。その後ろにマイネルハニーとアエロリットが続くことが予想される。
マルターズアポジーは重賞を3勝しているように、リズム良く運べれば粘り強い半面、後続に早めに来られるともろい。戦績を見ても、ほぼ1着か2桁着順かの両極端。これまでに4コーナーで先頭を奪われた2戦は、勝ち馬から4.2秒離された17着、2.0秒離された11着と、いずれも大敗している。今回は登録10頭の少な頭数ながら、GI馬も3頭いる強力なメンバー構成。先行有利の馬場を意識して後続も早めに動くはずで、楽な競馬は望めそうにない。
それに対し、マイネルハニーは自在性がある。重賞初制覇を飾ったチャレンジCは3番手から早めに先頭に立って押し切っており、2走前のディセンバーSも2番手から抜け出して勝った。自分でレースを作ることもできるが、レースを引っ張ってくれる馬を目標にする形が、理想の展開なのだ。
アエロリットもは強力な先行馬だが、あくまでも目標は先でここは叩き台。無理に勝ちに行く競馬をするとは思えない。そうなれば、使われているマイネルハニーに分がある。
好走の根拠② 心身ともに充実
ディセンバーS、白富士Sとオープン特別を連勝中。3歳春のスプリングSで2着に逃げ粘るなど、早くから重賞戦線で活躍していたが、ここにきて本格化の兆しがうかがえる。
逃げ切った前走を見ても、道中はうまくハミを抜いてリラックスして走れていた。最後も、2着馬にかわされそうになってからもうひと伸びする味のある内容。かつては力任せに逃げていた印象だが、今は明らかに競馬が上手になっている。また、以前は気性の激しさが目立っていたが、最近はイレ込むようなシーンもなくなった。それが好結果につながっているのだろう。
昨秋は4戦を消化し、コンスタントに使われていながら、馬体重は近2戦連続で増加。心身ともに充実している今なら、今回のメンバーが相手でも上位を狙えるはずだ。
好走の根拠③ ベストの距離
芝1600~2000mのレースを使われ続けているが、最も良績を挙げているのは1800m。チャレンジC1着、スプリングS2着、エプソムC3着と、重賞で3着以内に入ったのは全て芝1800mで、この距離がベストと言える。
関東圏の芝1800mでは【1・2・1・1】と安定した成績。唯一、複勝圏外となった1戦は、出遅れて後方からの競馬を強いられた若竹賞(6着)で、度外視していい。
競馬が上手になった今なら、道中でうまく息を入れることができるコーナー4回の芝1800mは、持ち味を発揮するのに最適な舞台と言っていい。
まとめ
オープン特別を連勝中で、勢いは一番と言っていいマイネルハニー。今回のメンバーに入れば実績では見劣るが、実績上位馬に比べて使われている強みがある。充実の一途を辿り、好走の条件が揃った今回は、上位争いを期待していい。
人気は実績馬に集中することが濃厚なだけに、配当的な妙味も十分にある。今のところ週末に雨の予報はないが、道悪巧者だけに、もし馬場が渋るようならチャンスはさらに大きくなるはずだ。