2020年11月8日、阪神競馬場でみやこステークス(GⅢ/ダート1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるクリンチャー、エアアルマス、ベストタッチダウン、スワーヴアラミス、ワイドファラオらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
阪神開催のため、同条件で行われるアンタレスステークスの結果などを参考にしていく。
目次
みやこステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着は2回、3着は1回。1倍台は鉄板級の強さだが、2倍台になると一気に信頼度が落ちる。今年は危ないかもしれない。
伏兵馬もチラホラとは来ているが、去年はレース展開がめちゃくちゃで、違う意味での波乱が見られたが、今年はどうか。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 地方組の取捨選択
アンタレスステークスでは前走が地方競馬での出走だった馬が結構馬券圏内に絡んでいた。その傾向を見ると、地方ではそれなりの人気でそれなりの結果を出していた馬が絡んでいた。
ワイドファラオはマイルチャンピオンシップ南部杯で7着。ただこれは日本レコードが飛び出しており、時計勝負では分が悪かったのも事実だ。
白山大賞典4着だったヒストリーメイカーだが、こちらはこちらで微妙。ただ仁川ステークスではクリンチャーを負かして勝利している。北村友一騎手への乗り替わりでどうか。
予想参考データ② 1分50秒あたりでの決着
アンタレスステークスのこれまでを振り返ると、時計で測ったかのように1分49秒9や1分49秒8で決まることが多く、1分50秒あたりが1つの勝ちタイムの目安になる。同条件のみやこステークスも同等の水準が求められる。
クリンチャーは意外とタイムを持っておらず、前走こそ1分48秒台が出たがこれは不良馬場での結果。それ以前となると同条件のジュライステークスで良馬場1分50秒7、これだと水準にはならない。
スワーヴアラミスも実は速い時計がない。ベストタッチダウンのように安定してタイムが出る馬はそこまで多くないということは何を意味するか。
予想参考データ③ ダートでもキングカメハメハ
阪神ダート1800メートルの血統の傾向を見ると、ここ数年のリーディングはキングカメハメハだった。芝のイメージもあるが、ダートでもよく走り、特にダート1800メートル重賞では毎年のように勝ち馬を出している。
今年該当するのはマグナレガーロ。新馬から3勝クラスまで一気に駆け上がったが、オープン入りしてからは壁にぶつかった状態だ。人気はないが、面白い馬の1頭と言える。
2020年の危険な人気馬は?
クリンチャーは人気になる見込みだが、ここもまた相手なりで、結局ワンパンチが足りない。地方回りでもして成長を見せたいところだが、それには賞金が欲しい。しかしオープン特別でも勝てない中でどうか。みやこステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ワイドファラオは1つ目の消しデータに合致している。かしわ記念がフロック視される中でしかも59キロを背負わされる。さすがにここでの59キロはしんどいのではないか。
反対にベストタッチダウンは危険なデータに一つも当てはまらない。元々連勝を重ね、アンタレスステークスでは人気を集めたが、ここでは壁に阻まれた。しかし、太秦ステークスでの勝ちっぷりを見る限りでは問題なさそうだ。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、オベストタッチダウンと言えそうだ。