(C)Yushi Machida

悲願のGI制覇へ――。

2017年11月19日、京都競馬場でマイルチャンピオンシップ(マイルCS/GI/芝外回り1600m)が行われる。

人気を集めそうなのが、前走の富士ステークスを圧勝したエアスピネルだ。2歳時から注目を集めてきた素質馬が圧巻のパフォーマンスを見せたことで、初の戴冠へ期待が集まっている。

では、エアスピネルはマイルCSを制すポテンシャルを持っているのか? 調べていくと、彼の前に大きな壁が立ちはだかっていることが分かってきた。


達成しなければならない史上初の快挙

エアスピネルの父キングカメハメハは数々のGI馬を輩出している名種牡馬だ。今年のダービーを制したのも、キングカメハメハ産駒のレイデオロだった。

そんな種牡馬に死角はないように思えるが、実は「キングカメハメハ産駒」という点がエアスピネルのGI制覇の障害になる可能性がある。

というのも、キングカメハメハ産駒は京都のGIを大の苦手としている。

京都GI(1−2−8−43)

ここまで54頭が走ってGIを勝った馬はわずか1頭のみ。しかも、その一頭とは、断然の一番人気だったアパパネだった。つまり、2番人気以下で京都のGIを勝ったケースはない。

さらに、牡馬に絞って成績を見てみると、(0−2−1−23)と1頭も勝ち馬が出ていない。

キングカメハメハ産駒は瞬発力が持ち味だが、同時にダートGIを勝つような長い脚を使うことを得意としている。スパッと切れる一瞬の脚という意味ではディープインパクト産駒などにはやや劣る。だから、直線に坂がなく、純粋なスピードが問われることが多い京都でパフォーマンスを落とすと考えられるのだ。

実際、エアスピネルはキャリアを通じて掲示板を外したことがないという堅実な馬だが、その中で上がり1位を記録したことはわずかに一度しかない。クラシックでは上がり3位以内すら記録できず、ライバルたちの後塵を拝した。

今回も、仮に切れ味勝負になった場合は苦しい戦いを強いられることになりそうなのだ。

果たしてエアスピネルはこのマイナス要素を跳ね返し、初のGI制覇と、父の牡馬産駒にとって初となる京都GIの奪取を実現できるのか。注目が集まるところだ。

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