2020年10月11日、東京競馬場で毎日王冠(GⅡ/芝1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるサリオス、サトノインプレッサ、ザダル、ダイワキャグニー、コントラチェックらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にしていく。
目次
毎日王冠の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は6勝、2着と3着はともになし。2倍台3倍台でも勝ちか負けかがはっきりしており、取捨選択の必要性を感じさせる。
過去にはあのウオッカも負けを喫するなど、毎日王冠は一筋縄ではいかない。人気を鵜呑みにしてはいけないだろう。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 狙い目は3歳馬
3歳馬(3- 4- 0-11)
勝率 16.7% │ 複勝率 38.9%
年齢別の成績を見ると、年齢を重ねるごとに数字が落ちていくのがわかる。特に7歳以上は24頭中2頭しか3着に入っておらず、2着もない。フレッシュさが重要だ。
中でもダービー組が強い。去年のダノンキングリー、2年前のステルヴィオがそうだった。傾向を確かめると、これまでに1800メートルの重賞で勝っているかどうか、これがポイントになる。
サリオスは1800メートル重賞で勝てていない。無論朝日杯を勝つなどマイルでの実績十分で、クラシック2戦はいずれも2着。しかし、三冠馬が登場する世代は古馬との対戦で苦戦を強いられやすいという話もあるが。
予想参考データ② 東京1800実績
ここ数年は安田記念組、ダービー組の活躍が目立っており、安田記念からの休み明け初戦が狙いではあるが、残念ながら安田記念組の参戦はない。
その前のトレンドはエプソムカップなど東京1800メートルを使った組。前走1着だった馬の中でその多くは東京1800メートルを勝った馬だった。
露骨に浮上するのがダイワキャグニー。ただこの馬はセン馬になって初戦である。不良馬場のエプソムカップを勝ち、元々この条件が得意。相手も手薄ならばどうか。
予想参考データ③ GⅠ連対馬が熱い
去年の毎日王冠はダービー2着のダノンキングリー、安田記念ワンツーのアエロリット、インディチャンプで決まった。GⅠで連対した馬はここでも来る可能性がある。
こうなるとサリオスが浮上するわけだが、ダービーはコントレイルに完敗。スーパーGⅡとは思えないほど相手に乏しいが、世代そのものへの疑問は払しょくできない。
2020年の危険な人気馬は?
サリオスは人気になる見込みだが、台風通過が日曜日近辺になる可能性があり、大荒れは必至。必要以上に馬場が悪化してもこの馬がやれるかどうかは未知数。単勝1倍台は怖い。毎日王冠の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ザダルは2つ目の消しデータに合致している。メイステークスは3着、オープンこそ買ってみせたがリステッド競走ではないところ。レベル的にいくら相手が薄くても1枚落ちるか。
反対にサトノインプレッサは危険なデータに一つも当てはまらない。前走のダービーは坂井瑠星騎手のファインプレーで、本来は1800メートルあたりが良さそう。重馬場実績にあふれ、重馬場でも上がり最速をマークするのは好材料。3歳は3歳でも狙うならこちらか。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、サトノインプレッサと言えそうだ。