2020年5月9日、京都競馬場で京都新聞杯(GⅡ/芝2200m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるアドマイヤビルゴ、ファルコニア、マンオブスピリット、シルヴェリオ、ディープボンドらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にする。
目次
京都新聞杯の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着も3着もそれぞれ2回。比較的、人気に支持された馬は強いが1倍台でも着外に沈むケースはある。
単勝万馬券の馬が馬券に絡むことはないが、ここがダービーに向けた重要な一戦とあってか、伏兵馬も勝負懸けがすごく、侮れない。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 激アツ路線は1勝クラスから
前走1勝クラス組(6- 5- 4-52)
勝率 9.0% │ 複勝率 22.4%
皐月賞やそのトライアルを使わず、無理せずダービーを狙う陣営が多いのか、1勝クラスからの参戦が狙い目になっている。
阪神2000メートルのはなみずき賞組が強いが、今年はいない。あとはバラバラなので全体の傾向をまとめると、1着であることが望ましいが、ここ数年は1秒負けまでなら巻き返せる。1番人気が望ましく、最低限5番人気までか。
ちなみにGⅢ組も結果を残しており、非根幹距離の重賞だったことが最低条件となる。人気より悪い着順から、距離延長で巻き返しというパターンが1つの傾向だ。
予想参考データ② クラシック組の取捨選択
何が何でもダービーに出たい、競馬に携わる人であれば誰しもが考え、少々無理なローテでも構わず、出場権を得るために死に物狂いになる。
皐月賞組は、過去10年で13頭、1勝2着1回3着1回と少々微妙。ただ傾向ははっきりしており、人気より着順を上げていて、1秒以内の負けだった。ディープボンドは最初の条件はクリアしているが、後半が未達成。
クラシックのトライアル組はいずれも未勝利。わずかに相性良しなのが若葉ステークス。前走1番人気だったことがポイントだ。その他も似たようなものだが、コンマ6秒負けまで、これは共通する。
予想参考データ③ 前目狙いで
京都の外回りなので、末脚が炸裂して勝つケースがここ数年のトレンド。もう1つのトレンドは先行勢が馬券圏内を確保するというものだ。
去年2着、ダービー馬にもなったロジャーバローズは逃げて2着、2年前の覇者ステイフーリッシュは2番手からの押し切り。前目に行く馬を狙うのはアリだ。
意外と前を主張したい馬は多く、ダービーに出たいからか、多少無理をするケースもあるだろう。後方待機の馬を狙うのも面白いだろう。
2020年の危険な人気馬は?
ディープボンドは人気になる見込みだが、最低人気からの10着はいいにして、最後は地力負け。相手が手薄に見える分、人気は集まるだろうが、ここは狙えない。京都新聞杯の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、シルヴェリオは2つ目の消しデータに合致している。前走の若駒ステークスは6頭立て6着、こちらも地力負けで、よほど思い切ったことをしないと厳しいのではないか。
反対にアドマイヤビルゴは危険なデータに一つも当てはまらない。若葉ステークスは完勝、しかし、収得賞金的に意外とギリギリ。ここは通過点だが、不安は鞍上が変わったこと。それ以外の不安は見当たらない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、アドマイヤビルゴと言えそうだ。